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社会保険や働き方にまつわる「よもやま話」をご紹介します。
(扱う法律の内容は概要です)

保険するトコロ(健康保険の保険者)

2009-12-02 | よもやまばなし社会保険
 国民皆保険のニホンでは、お医者さんにかかるとき、
多くのヒトが実際の3割分の支払いですみます。
そのとき使うのが保険証
この保険証、イロイロながあります。
3割負担の証(あかし)であることに、かわりないのですが。

 スズキが今持ってるのは青色の“”(私学共済)。
前の職場では緑色のこれまた“紙”(国家公務員共済)。
桃色の“カード”(かつての政管健保(現協会けんぽ))だったこともあります。
さすがに全部は知らないのですが、健康保険や国民健康保険の多くは
現在個人ごとにカード化されているようです。
スズキが渡り歩いてきた(?)共済は昔ながらの“紙”で原則1世帯1枚。
「3割」の威力は変わらないけど、
保険証をつくっている保険するトコロ(保険者)は全国に5000以上もあるんです!
同じ「3割」なのになんでそんなにいっぱいあるの?

 「国補助の建設業者国保 入院医療費、実質タダ
(東京朝日2009年11月30日1面)

 国保(国民健康保険)といえば、
市町村が運営する自営業者や仕事のないヒトのための健康保険。
が、歴史を紐解(ひもと)くと、自営の同業者が集まってつくった
国保「組合」による国保のほうが先輩格。
(現在165組合)

 同じ「組合」でも、大企業の勤め人の
多くが入るが健康保険組合(約1500組合)。
こちらは会社の福利厚生もかね、
カイシャの儲(もう)けも入れながらの運営です。
しかも“現役”ばかりなのでハブリがよかったのですが、
このところの不景気でつぶれることが多いのが現状。

 「国保組合」は会社じゃないので儲けがない。
そこで税金が入っています。
(注:市町村国保や協会けんぽにも税金は入っています)
仕事のないヒトも入る市町村の国保にとって、国保組合はウラヤマシイ存在。
なので30年以上前から新たな設立が認められていません。
“現業”の方のほか、お医者さんや弁護士さんの組合もあるのですが、
社労士は歴史が浅いためつくることができませんでした。

 おカネに余裕があるので、あとでキャッシュバックが出来るわけ。
これは重い病気でオサイフのパンクを防ぐ
高額療養費」の考え方とは異なります。

 今の稼ぎが将来に反映される年金(長期給付)とは異なり、
おカネのあるなしを超えて今を助ける健康保険(短期給付)
健康保険はミンナの今を広く支える仕組みなのに、
保険したがるトコロがひとつにまとまらず
なんでこんなにバラバラたくさんなのでしょう?
(余談:スズキが加入してきた「共済」にもこのキャッシュバック制度(一部負担金払戻金
 がジツはあったりします。ヒトのことはいえません…) 
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