前回は「職場の人間関係改善シリーズ」第2弾
「職場の人間関係を改善するための経営理念の作り方」
についてお話しをしました。
今回は、「経営理念を職員に浸透させる方法」についてお話したいと思います。
「経営理念を職員に浸透させる方法」は非常に単純です。
「経営理念を言い聞かせ続ける」ことです。
朝礼時には、必ず、職員全員で経営理念を唱和し、その後、申し送り事項を終えた
あとも、
「うちの介護事業所の経営理念は、
① 私たちは利用者様に毎日笑って過ごしていただけるよう全力を尽くします
② 仕事は仲間同士助け合って行います
です。今日もこの経営理念を意識しながらお仕事を頑張りましょう」
と最後に締めて朝礼を終わるようにします。
終礼時にも同様に行います。
また、何か問題やトラブルが生じた時も、
「うちの介護事業所の経営理念は、利用者様に毎日笑って過ごしていただける
よう全力を尽くすことだから、どうやったら笑って過ごしてもらえるかという視点
で解決方法を考えよう」
と促し解決を図るようにします。
このように、経営理念を浸透させるには、ことあるごとに経営理念をスタッフに
言い聞かせ、そして経営理念に基づいて考える癖をつけさせることが重要です。
では、誰がスタッフに経営理念を言い聞かせ、経営理念に基づいて考えさせる癖
をつけさせるのかというと、当然、経営者ということになります。
経営者が率先して経営理念をスタッフに言い聞かせ、経営理念に基づいて行動
するよう指導していきます。当然、経営者が一番、経営理念に基づいた行動をし、
スタッフの見本とならなければいけません。
人間は皆、良い仕事をして、お客様に喜んでもらいたいと思っています。
介護の仕事というものは、そのお客様の喜びを身近に感じることができる数少な
い仕事の1つだと私は思っています。
入居者様や利用者様に優しく接し丁寧なサービスを提供すれば、利用者様は
スタッフの目の前で「ありがとう」と喜んでくれます。多くの介護スタッフは利用者
様からのこの「ありがとう」を糧に仕事に励んでいます。
その気持ちを経営理念として掲げ、それを実践していこうというのですから、良い
方向に転ばないわけがありません。
しかし、今までは、そんなことは全く考えず、ルーティンワークをこなすだけの業務
だったのが、急に利用者様に喜んでもらえるような取り組みを行いなさいと言われ
ても、最初はスタッフも戸惑い困惑することでしょう。
また、そのような取り組みを行うことは今まで以上にスタッフの負担を増やすこと
になります。
負担が増えたことで嫌になって辞めていくスタッフも必ず出てきます。
(高いサービスを利用者様に提供している介護事業所でたまに、「良いサービ
スを提供するにはスタッフの負担が増えても仕方がない。職員には我慢して
もらおう」などと考えている事業所が見受けられますが、この考えはいけませ
ん。スタッフの負担は増えてしまうことは仕方がないとしても、経営者は必ず
スタッフの負担を軽減する方法を模索し、実施していかなければ、スタッフは
頑張り過ぎて疲れて辞めてしまいます。経営者の方は、常にそのことを肝に
銘じておいてください。スタッフの頑張りにあぐらをかいてはいけません。)
退職者が増えれば、残ったスタッフには更に負担がのしかかるのは目に見えて
います
(当然、経営者が率先してこの穴埋めをしなければいけません。「新しいスタッフ
が入社するまで、今のスタッフだけで頑張ってくれ」などとスタッフに負担を丸投
げするなど言語道断です。残ったスタッフも辞めてしまいます)
しかし、この苦しい時期を乗り越えて残ってくれているスタッフは、利用者様に
喜んでもらいたいと本気で考えているスタッフばかりです。
ここからが本当の「職場の人間関係改善のスタート」です。
残ってくれているスタッフは、誰に気兼ねをすることなく、利用者様に喜んでもら
えるサービスをどんどん提供することができます。
みんなが同じ目的で、助け合って、かつ、楽しんで仕事ができるようになるので、
職場の雰囲気も確実に良くなります。
また、新入職員もそのような雰囲気の中で働けるので、利用者様に良いサービ
スを提供したいと考えて入社したスタッフにとっては非常に働きやすい職場とな
ります(楽して働きたいという新入職員の方はすぐに辞めてくれます)。
また、職員募集をするときも働きやすい職場であるということは非常に有利に
なります。
このように、経営理念を作成し浸透させることで職場の人間関係はどんどん良く
なっていきます。
すこし話が反れてしまいましたが、このような効果を生む経営理念を浸透させる
には、経営者自らがスタッフに言い聞かせ、手本を示さなければいけません。
他の人任せではダメです。
なぜ他の人ではダメなのか?
以前から申し上げている通り、介護事業所というか会社というものは経営者の
ものだからです。
スタッフには「良いサービスを提供しなさい」などと言っていても、経営者自身が
良いサービスを提供することよりも利益獲得を優先していると、スタッフは腹の
中で「あんたは、人に偉そうに言うけど、金のことしか考えてないやないか!」と
必ず思います。
会社は経営者の人間性や心を写す鏡のようなものです。
経営者がめちゃくちゃしていれば、スタッフも「めちゃくちゃしててもいいんだ」と
思い同じようにめちゃくちゃします。
では、経営者が良いサービスを提供すれば、スタッフも良い行動をしてくれるか
というと、そう上手くはいきません。
面倒臭いことや煩わしいことは避けたいと思うのが人間です。
ですから、経営者は「なぜ良いサービスが必要なのか」をスタッフに言い聞かせ、
自ら実践してスタッフに見せなければ、スタッフは良いサービスを提供してくれる
ようにはなりません。
そのために、良い経営理念を掲げ、スタッフに言い聞かせ、実践していくのです。
そして、それは朝礼、終礼、ミーティング時などことあるごとにスタッフに言い聞か
せていかなければ浸透しません。何回も何回も言い聞かせるのです。
経営理念が浸透すれば、必ず働きやすい職場になります。
http://sr-higashitani.com/
(資料)
公益財団法人 「平成29年度 介護労働実態調査結果について」
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/h29_chousa_kekka.pdf
「職場の人間関係を改善するための経営理念の作り方」
についてお話しをしました。
今回は、「経営理念を職員に浸透させる方法」についてお話したいと思います。
「経営理念を職員に浸透させる方法」は非常に単純です。
「経営理念を言い聞かせ続ける」ことです。
朝礼時には、必ず、職員全員で経営理念を唱和し、その後、申し送り事項を終えた
あとも、
「うちの介護事業所の経営理念は、
① 私たちは利用者様に毎日笑って過ごしていただけるよう全力を尽くします
② 仕事は仲間同士助け合って行います
です。今日もこの経営理念を意識しながらお仕事を頑張りましょう」
と最後に締めて朝礼を終わるようにします。
終礼時にも同様に行います。
また、何か問題やトラブルが生じた時も、
「うちの介護事業所の経営理念は、利用者様に毎日笑って過ごしていただける
よう全力を尽くすことだから、どうやったら笑って過ごしてもらえるかという視点
で解決方法を考えよう」
と促し解決を図るようにします。
このように、経営理念を浸透させるには、ことあるごとに経営理念をスタッフに
言い聞かせ、そして経営理念に基づいて考える癖をつけさせることが重要です。
では、誰がスタッフに経営理念を言い聞かせ、経営理念に基づいて考えさせる癖
をつけさせるのかというと、当然、経営者ということになります。
経営者が率先して経営理念をスタッフに言い聞かせ、経営理念に基づいて行動
するよう指導していきます。当然、経営者が一番、経営理念に基づいた行動をし、
スタッフの見本とならなければいけません。
人間は皆、良い仕事をして、お客様に喜んでもらいたいと思っています。
介護の仕事というものは、そのお客様の喜びを身近に感じることができる数少な
い仕事の1つだと私は思っています。
入居者様や利用者様に優しく接し丁寧なサービスを提供すれば、利用者様は
スタッフの目の前で「ありがとう」と喜んでくれます。多くの介護スタッフは利用者
様からのこの「ありがとう」を糧に仕事に励んでいます。
その気持ちを経営理念として掲げ、それを実践していこうというのですから、良い
方向に転ばないわけがありません。
しかし、今までは、そんなことは全く考えず、ルーティンワークをこなすだけの業務
だったのが、急に利用者様に喜んでもらえるような取り組みを行いなさいと言われ
ても、最初はスタッフも戸惑い困惑することでしょう。
また、そのような取り組みを行うことは今まで以上にスタッフの負担を増やすこと
になります。
負担が増えたことで嫌になって辞めていくスタッフも必ず出てきます。
(高いサービスを利用者様に提供している介護事業所でたまに、「良いサービ
スを提供するにはスタッフの負担が増えても仕方がない。職員には我慢して
もらおう」などと考えている事業所が見受けられますが、この考えはいけませ
ん。スタッフの負担は増えてしまうことは仕方がないとしても、経営者は必ず
スタッフの負担を軽減する方法を模索し、実施していかなければ、スタッフは
頑張り過ぎて疲れて辞めてしまいます。経営者の方は、常にそのことを肝に
銘じておいてください。スタッフの頑張りにあぐらをかいてはいけません。)
退職者が増えれば、残ったスタッフには更に負担がのしかかるのは目に見えて
います
(当然、経営者が率先してこの穴埋めをしなければいけません。「新しいスタッフ
が入社するまで、今のスタッフだけで頑張ってくれ」などとスタッフに負担を丸投
げするなど言語道断です。残ったスタッフも辞めてしまいます)
しかし、この苦しい時期を乗り越えて残ってくれているスタッフは、利用者様に
喜んでもらいたいと本気で考えているスタッフばかりです。
ここからが本当の「職場の人間関係改善のスタート」です。
残ってくれているスタッフは、誰に気兼ねをすることなく、利用者様に喜んでもら
えるサービスをどんどん提供することができます。
みんなが同じ目的で、助け合って、かつ、楽しんで仕事ができるようになるので、
職場の雰囲気も確実に良くなります。
また、新入職員もそのような雰囲気の中で働けるので、利用者様に良いサービ
スを提供したいと考えて入社したスタッフにとっては非常に働きやすい職場とな
ります(楽して働きたいという新入職員の方はすぐに辞めてくれます)。
また、職員募集をするときも働きやすい職場であるということは非常に有利に
なります。
このように、経営理念を作成し浸透させることで職場の人間関係はどんどん良く
なっていきます。
すこし話が反れてしまいましたが、このような効果を生む経営理念を浸透させる
には、経営者自らがスタッフに言い聞かせ、手本を示さなければいけません。
他の人任せではダメです。
なぜ他の人ではダメなのか?
以前から申し上げている通り、介護事業所というか会社というものは経営者の
ものだからです。
スタッフには「良いサービスを提供しなさい」などと言っていても、経営者自身が
良いサービスを提供することよりも利益獲得を優先していると、スタッフは腹の
中で「あんたは、人に偉そうに言うけど、金のことしか考えてないやないか!」と
必ず思います。
会社は経営者の人間性や心を写す鏡のようなものです。
経営者がめちゃくちゃしていれば、スタッフも「めちゃくちゃしててもいいんだ」と
思い同じようにめちゃくちゃします。
では、経営者が良いサービスを提供すれば、スタッフも良い行動をしてくれるか
というと、そう上手くはいきません。
面倒臭いことや煩わしいことは避けたいと思うのが人間です。
ですから、経営者は「なぜ良いサービスが必要なのか」をスタッフに言い聞かせ、
自ら実践してスタッフに見せなければ、スタッフは良いサービスを提供してくれる
ようにはなりません。
そのために、良い経営理念を掲げ、スタッフに言い聞かせ、実践していくのです。
そして、それは朝礼、終礼、ミーティング時などことあるごとにスタッフに言い聞か
せていかなければ浸透しません。何回も何回も言い聞かせるのです。
経営理念が浸透すれば、必ず働きやすい職場になります。
http://sr-higashitani.com/
(資料)
公益財団法人 「平成29年度 介護労働実態調査結果について」
http://www.kaigo-center.or.jp/report/pdf/h29_chousa_kekka.pdf
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