gooブログで発信!

生きるために大切なメッセージ&日々の出来事

“いのち”の証拠品

2016-09-11 12:02:00 | その他

一昨日、久しぶりに実家に行き、母に会ってきました。

実家には母、妹、妹の子ども(男の子)が住んでいます。妹は仕事をしているので、その間の甥っ子の世話は、どうしても母がすることになります。

甥っ子は中学2年生。反抗期のせいか、少し前から言動が悪くなっているらしく、母が心配なので、ちょっと様子を見に実家に行ってきました。

確かに態度が悪い。母の言うことをさっぱり聞かない。それで母の口うるささはマックスになる。甥っ子はさらに言動が荒くなる。もう、負の連鎖です。母も、甥っ子の言うことすることすべてにいちいち口出しするので、あれでは甥っ子が怒るのもわかります。

結局、母には“あんまりうるさく言わないで、少しだまって見ていたほうがいいよ”と言って帰ってきました。が、たぶんムリでしょう。

 

母に会うのは約8か月ぶりでした。二人のバトルの様子を見ているとまだ体も脳もしっかりしてそうに見えるのですが、よくよく母の体を見ると、皮膚に何かできていたり、目が少しおかしかったりと、やはり年をとっているんだなぁと感じます。

そんな母から小さな木箱をもらいました。タンスの引き出しの中で何かを探していて、ついでに見つけたようです。「これ、アンタのへその緒だ。持っていきな」と、突然、渡されました。

木箱の中には、へその緒と一緒に産毛が入っていました。50代の私が今になってそういったものを見るのもちょっと恥ずかしいような、妙な気持ちがします。

でも、今は、感染のおそれがある医療廃棄物ということで、へその緒を渡さない病院もあるらしいので、やはり“世界に一つしかない貴重な宝物”と言えるのでしょう。

出産経験のない私には「へその緒」といってもあまりピンときませんが、じっくり眺めていると、これは母から“いのち”を受け継いだことの証明なんだと思えます。また、柔らかくカールした「産毛」は、抗ガン剤で髪の毛がすべて抜けたあとに生えてきたクルクルの毛を思い出させます。

二つを見ていると、今の私だからこそなのか、乳ガンになったこれまでの人生がリセットされて、生まれたての赤ちゃんに戻ったような錯覚を覚えました。

本当にそうだったらどんなにいいか…。

ないものねだりはやめて、この“貴重な宝物”を、ずっと大切に保管しておこうと思います。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿