風のいろ・・・

どんな色?

人間の悲しみ・・・

2023年12月12日 | 羊の群

 

「フランシスコ・サレジオという人も言っていましたわ。

『純粋なものは、天国と地獄とにしかない』と。

ということは、現実のこの世界にはありえないのかもしれませんわね。

完全な純粋なものなど」

 

 

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「パスカルのパンセの一句にもこういうのがあったな。

『人間は天使でもなければ禽獣でもない。

天使になろうとする人間は、かえって禽獣に堕ちる』って。

自分こそが正義と思う人間が、悪魔にもなりうるということだろう。

そんな人間は簡単に他人を差別し裁いてしまう。

そもそも人間の感じてやまない孤独感が厄介なんだ。

孤独が人を恐ろしい犯罪へと誘うが、反対に、他人への優しさにも変われる。

最も扱いにくく処理に困る感覚だ」

 

 

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「犯罪の影には常に人間の悲しみ、疎外感が沈んでいると言われます。

何となくわかるような気がしますけど、私はそんな言い訳卑怯だと思いますわ。

自分の弱さや犯した罪を、他人のせいにするなんて、どうしても納得できませんの。

もっと強く生きるべきで、誰かに甘えるべきではありませんわ」

 

 

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小説「羊の群」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

God Bless You ❣