続・とりあえずの映画鑑賞メモ

「川っぺりムコリッタ」(2021/KADOKAWA)

《「かもめ食堂」「彼らが本気で編むときは、」の荻上直子監督が2019年に発表したオリジナル長編小説を、自身の脚本・監督で映画化。松山ケンイチ主演、ムロツヨシの共演で、孤独な青年がアパートの住人との交流を通して社会との接点を見つけていく姿を描く。主人公・山田役を松山、島田役をムロがそれぞれ演じる。》

タイトルの「ムコリッタ(牟呼栗多)」というのは仏教の時間の単位のひとつで1日を30に分けた時間=48分を表す仏教用語とのことで、ささやかな幸せなどを意味するのだそう、って説明を聞いてもよく分からなかったりするけど、最初は他人との接触を拒んでいた主人公の山田が、少しずつ周囲の人間たちと距離を縮めて時間を共有するようになっていく様子に納得!

そこまでしなくても、そんなに言わなくても充分伝わる映像なのに、少しくどくてもっと観客を信じて!と思うところもあったけど、主人公の山田を演じる松山ケンイチくんと“お邪魔虫”な島田役のムロツヨシさんの掛け合いが絶妙、亡き夫を想い続ける大家さんの満島ひかりさんや、なかなか売れない墓石を販売して歩く親子役の吉岡秀隆さんや子役の少年も好演、主要キャストに加えて、何かにつけて主人公をそっと後押ししてくれる社長役の緒形直人さんや、塩辛工場で働く同僚役の江口のりこさん、役所の職員役の柄本佑くんなど思いのほか豪華なキャストにびっくり! 

すごいご馳走というわけではないけど、白いご飯にお味噌汁と採りたて野菜の漬け物に塩辛、海苔の佃煮などの取り合わせがまた美味しそうで、文字通り“ささやかな幸せ”を感じることができたというか、ムロツヨシさんが出ているのでコメディ色は濃いけど、実は火葬や遺骨が裏テーマにもなっていて、どこにも行き場のない遺骨についても色々と考えさせられた。


☆あらすじ☆
北陸の小さな町にある小さな塩辛工場で働き口を見つけた山田は、社長から紹介された古い安アパート「ハイツムコリッタ」で暮らし始める。できるだけ人と関わることなく、ひっそりと生きたいと思っていた山田の静かな日常が、隣の部屋に住む島田が「風呂を貸してほしい」と山田を訪ねてきたことから一変する。山田と島田は、少しずつ友情のようなものが芽生え始め、楽しい日々を送っていた。しかし、山田がこの町にやってきた秘密が、島田に知られてしまい……。
※映画.comより

キャスト
松山ケンイチ
ムロツヨシ
満島ひかり
江口のりこ
黒田大輔
知久寿焼
田根楽子
山野海
北村光授
松島羽那
田中美佐子
柄本佑
薬師丸ひろ子
笹野高史
緒形直人
吉岡秀隆
早咲
矢野浩之
南條早紀
小西広一
谷井美夫
松島雄二
竹内笑愛
中川清明
蒲原弓子
舛田亮太
石黒史隆

監督
荻上直子

120分

G

TOHOシネマズ錦糸町5 17:10〜観客10人程/118席





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