これ、あまりCMとかでも見かけませんでしたが、久しぶりのイラン映画で、今週末には終わりそうなので例によって大森から急いで行って間に合いそうならということで、セーフ、整体院帰りでも全然ダレることなく最後まで楽しめました
内容的には、ワールドカップ出場をかけた対バーレーン戦の大一番を舞台にした話で、殆どがサッカースタジアム内の出来事で、ロスタイム入れての試合時間と上映時間が同じ、まるで試合に合わせて撮ったドキュメンタリーのように見えるのです、もしそうだったら台詞やリアクションのタイミングをよく考えたなと感心しながら観ていましたが、後でパンフを読んだら、実際は撮影に39日かけたようで、編集の上手さにビックリしました。
でも、イランがワールドカップに進出という結果は出たとこ勝負なわけで、バーレーンに負けていたらラストも変わっていたと思うと、勝利に酔う国民の高揚ぶり、爆竹の輝きなど夜の街の描写も美しい作品に仕上がり、二重にラッキーだったかも
イスラム教を重んじるイランでは、女性がスタジアムで男性のスポーツを観戦することが法律で禁じられている、その理由を、初めは女性差別というか蔑視だと思っていたのに、そうではなくて、観戦中に男性たちが叫ぶ“汚い”言葉を女性たちに聞かせたくないから…と、むしろ女性を神聖化しているような警備員の台詞も新鮮でした、社会的にはそりゃ男女平等にこしたことはないけど、本質的な違いはあるわけですもんね、とは思いながらも“女だから”という理由でチャンスが与えられないというのも困りますが
ということで、ワン・シチュエーション・ムービー的な作りながら見せ場は盛り沢山で面白かったです
ちなみに、本国イランでは2007年8現在でこの作品は未公開なんだそうです。
スタジアムに女性が入ることが許されて、この作品が公開される日が近い将来くるといいですね。
シャンテ・シネ3 19:35～観客30人程/192席
