スターアニスの 『大和路 里の光彩』

アーカイブ中心の風景写真、趣味の書・刻字など・・いろいろと楽しんでおります。

葉っぱに虫こぶ・・・イスノキ(柞の木・蚊母樹)⑰

2008-02-06 10:31:22 | 奈良県の「巨樹・奇木」シリーズ



イスノキ(柞の木・蚊母樹)について、広辞苑を紐解くと、
『マンサク科の常緑高木。西日本の山中に自生。観賞用として栽培。高さ約15m。樹皮は灰白色。葉は長楕円形で厚く平滑。4.5月頃深紅色の細花を穂状につける。葉に大きな嚢状の虫エイを生ずることが多い。虫エイは五倍子(ふし)に似てタンニンをふくみ、染料に用いる。材は柱・机・火鉢・そろばんなどとする。イス。ユシノキ。ユス。ユスノキ。ヒョンノキ。』と書いてありました。



ここは奈良県桜井市三輪の心念寺。門をくぐってすぐ右側にこの古木がありました。
玉散らしに仕立てられて、立派な庭木です。
イスノキは、「椅子の木」ではありません。「柞の木」とか「蚊母樹」と書くそうで、この名前の由来がもうひとつハッキリしません。
寄生虫に蝕まれながらも大きくなっていく不思議な樹なのです。



葉っぱに「虫えい」といわれるコブが出来るのが特徴と言われているのですが・・・コブを探したが・・・ちょっと見つけられなかった。剪定しすぎて・・・葉っぱが少なすぎて・・・。




ネットで葉っぱの写真を探すと確かにコブがあった。気持ち悪いものだ。 このコブである虫エイを吹くと、ヒョウ~と音がすることから、「ヒョンノキ」と呼ばれるのだろう。

アブラムシの一種が葉に寄生し、刺激を受けた葉が癌状の膨らみを作るのだと言う。
幹もボコボコしていてこれも虫が寄生して出来たものだろうか。

花は3~4月に咲く。果実は秋に熟し、黒い種子が出来るのです。

幹は硬くて、釘も打ち込めないほどだとか。
なぜ、イスノキ(柞の木・蚊母樹)と名づけられたのか不明なのです。
私が持っている「木の辞典」にも書かれてなくて・・・どなたかご存知でしたら、お教え下さい。