スターアニスの 『大和路 里の光彩』

アーカイブ中心の風景写真、趣味の書・刻字など・・いろいろと楽しんでおります。

長谷寺の「だだおし」

2008-02-14 22:37:24 | 出来事

今日は、真言宗豊山派の総本山、長谷寺・彼岸講として、2月8日から行われていた修二会の最終日に行われる「柴灯(さいとう)」と「だだおし」行事のお手伝いに参加してきました。

午後2時から始まった、仏さんの灯明として焚く「柴灯(さいとう)」行事が本堂前広場で行われ、護摩木が焚かれ、その火の後始末をお手伝い。

更に、その後、日が落ちてから行われた「だだおし」で、青鬼・赤鬼を追いかけた松明(たいまつ)の火の始末だ。

特に、松明(たいまつ)については、参拝者が火がついたままの松明を水を掛けて消すのを待てずに取り合いするのをセーブするのです。 松明を自宅に持ち帰り軒先に掲げておくと、魔除けになることから、奪い合いとなるのです。
特に今年は、人出も多く、危険の伴う奪い合いとなりましたが、無事に終了となりました。

「だだおし」は、昔、鐘をついている際に寺の門が開き、入ってきた鬼を法力で追い出したのが始まりとされ、春を呼ぶ-大和の火祭りとして1000年の歴史があるのです。

手伝いのヒマを見つけて、二つの行事の様子を撮りました。

詳細は、昨年、2月15日の『松明(たいまつ)を背に、逃げる鬼!』 の記事をご覧下さい。




「柴灯(さいとう)」行事。




「だだおし」では、青鬼・緑鬼・赤鬼が本堂の回廊を走り回ります。迫力あります。


乳液が出てくる・・・イタビカズラ (24)

2008-02-14 10:38:49 | 奈良県の「巨樹・奇木」シリーズ

「イタビ」とは「イヌビワ」のことで、イヌビワの仲間で茎がつる状になるので蔓(かずら)の名が付いたそうだ。
クワ科イチジク属で、ビワの名は付いているがビワとはまったく別の種類なのです。
常緑のツル植物でゴムノキの仲間のひとつで、5mほどの大きさ止まりで、あまり巨木にはなりません。

ところが、今回紹介する「イタビカズラ」は、5m以上の巨木なのです。


樹高5m以上、太さ50cm以上の巨木は珍しいのです。

ここは、桜井市戒重・春日神社です。敏達天皇の訳語田幸玉宮址と伝えられている神社の境内です。


春日神社です。

イチイガシの古木に寄り添うように、太さ50cmはあろうか。3mほどのところで枝が分かれ葉を茂らせている。樹高は5m以上と思われるが、イチイガシの葉っぱと重なって確認できない。
雌雄別株で、枝から気根を出して、崖や岩場、樹木などに絡みついて育っています。樹皮は黒褐色です。

「イタビカズラ」は、イチイガシの古木に寄り添うように伸びています。

蔓が垂れ下がっていたので、葉っぱの一枚を失敬して破ってみた。切り口からは乳液が出てきた。クワ科の仲間の証明だ。


葉っぱを破ると・・・乳液が・・・やはりクワ科イチジク属なのだ。

ツル状のため樹木をよじ登る形態が多く、地表を這うことは少ない。崖などの露岩上に生育していることが多いとか。この木の周りにも、イタビカズラと思われる若い苗が茎を伸ばし始めていた。

ツル状の茎が垂れ下がってきていた。