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エルヴェ・ル・テリエ「異常【アノマリー】」を読んだ。
読み始めたら止まれないやら、今年ベストやら、そんな面白さは感じなかった。
無念。
あらすじ検索厳禁!というけど、あらすじを検索しなくても、本の紹介を読むだけで
大体の流れは予想できるよ。
3分の1は複数登場人物の生活を読まされて、群像劇が苦手なのもあり、早く話が
動いてほしいと思いつつ、退屈さを我慢して読んだ。
「異常」な事態が明らかになって話が動いたときは少し面白かったけど、その後は
その「異常」への各人の対応の話で、また退屈に…。
SFテイストがあるけど、プロトコル42なるものは全然詳しく描かれないし、「異常」の
原因に関する仮説もゆるゆるだし、SFではなく、哲学ぽいというか純文学系かね。
もっとSFかと思っていたのが、面白く感じなかったことの原因かなぁ。
自分の読みたいものとのミスマッチ。
あの唐突なラストは何なんだ。
「異常」の原因の仮説からすると、そういうこと…と思うけど、何だかなぁとも思う。