あやめの里便り

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「狂奔れ メロス」

2016-06-01 00:10:52 | 舞台・映画(観るのも演るのも)

懐かしいひたちなか文化会館が会場。ここで高校演劇の関東大会や全国大会が開かれました。高校生には広く感じた会場ですが、思っていたよりもこじんまりとしていて、後ろの席にいても充分に近く観劇する事が出来ました。ちょうど良い距離感。

キャストさん達は個性や年齢、熟度も様々で、場面により印象がかなり変わって来ますね。

有名なお話なのであらすじは知っているものの、そこに絡む設定はちょっと解り辛かったです。

女性の役者さんが多い、というのも特徴的。メロスも女性でしたが、10里を約束の時間までに往復する、生死を賭けて信頼を勝ち取ろうとするまでの葛藤、全てを出し尽くし果てるまでを熱演されていました。

女占師カッサンドラは魅力的なキャラクター。狂気と冷静、真実と嘘をどう感じ取るか。最後のシーンは赤いマリアのようでした。

 

ちなみに10里とは約39kmですが、それを3日、正味2日で往復する。今でこそマラソン選手は42.195kmを2時間程で走ってしまいます(市民ランナーさんの目標のひとつは4時間以内だそうです)が、それは専門に鍛えた方が準備万端・舗装道路・安全を守られての事で、ギリシャの故事ではその距離を武装したまま走った兵士は絶命しています。歩こうとしても健脚の男性が1日に歩ける距離は約30km、どれだけ過酷であったかはちょっと想像してあげたい。

久し振りのストレートプレイ。貴重な公演でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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