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2016 鹿児島大学 入試問題(出題内容と傾向) ~化学~

2016-03-02 13:54:39 | 日記
国公立前期日程も終わり、残すは公立中期日程と後期日程となりました。


今回は、2016鹿児島大学前期日程の化学についてコメントしたいと思います。


 近年、鹿児島大学の化学は、2014年のみ大問数が4つで通常は大問数が5つでした。
今回の入試では、大問数が4つとなりました。
まずは今年度の出題内容を確認していきましょう。


[1] 物質の構造、無機化学

 周期表(典型元素の6周期までの単体の常温常圧における状態)、金属単体の特徴
 同位体(ホウ素)の存在比
 同素体(炭素)、フラーレンの化学式
 二酸化炭素の反応(論述あり)、昇華による体積変化計算
 カルシウム化合物(鍾乳洞)
 アンモニアソーダ法(反応式と論述)


[2] 無機化学、酸化還元、物質の構造

 鉄の精錬(従来の精鉄法と次世代の精鉄法)、環境負荷低減(論述)、鉄生成量計算
 トタンとブリキ、イオン化傾向(論述あり)
 不動態
 金属結晶格子(単位格子中の原子数、原子半径と格子一辺、アボガドロ定数計算)


[3] 有機化学

 元素分析(装置・計算)、構造式推定
 エステルの構造推定、水素付加反応量計算
 サリチル酸合成とその反応、分離・検出


[4] 高分子化合物

 アミノ酸の構造,検出反応、等電点を利用した電気泳動(論述あり)
 糖類の構造と加水分解(フルクトースの鎖状構造、スクロースの構造)
 スクロース加水分解に関する物質量計算、フェーリング液還元による沈殿生成量
 他の加水分解方法(論述)


 今年度は、無機化学に関する題材が例年に比べて増加しています。昨年度の[1]のような小問集合は無くなっていました。鹿児島大学の化学は例年、滴定・定量問題が多いのですが、今年度は一題も出題されておりません。昨年度に比べ、比較的解きやすかったのではと推測します。問題のレベルは例年通り基礎から標準ですが、昨年度は薄層クロマトグラフィーやリサイクルに関する論述が解きにくかったかと思います。クロマトグラフィーは簡単な問題でしたが、あまり馴染みのない内容なので、問題の意味(解答の仕方)が分からなかったという人が多かったのではないでしょうか。リサイクルに関しては言葉から想像はつきますが、どの程度しっかり書けるかといったところでしょうか。しかしながら教科書にはばっちり記載されています。2011年度の気体の溶解度と平衡の融合問題あたりが鹿児島大学の問題としては少々レベルが高い問題であると言えるでしょう。また高分子では今回のフルクトース・スクロースのように部分的な構造を書かせる問題もよくあります。2010年度の核酸塩基の部分構造もその一つです。

  今後の鹿児島大学化学の受験対策としては、まず酸と塩基や酸化還元の滴定・定量計算を確実にこなしていきましょう。これらは有機・高分子でも扱われます。また無機の知識を付ける際は反応式までしっかりと書けるようにして下さい。高分子では、細かい構造にも注意を払い、一つでも多く覚えておきましょう。難問はありませんがその分、医学部医学科や共同獣医学部を受験する生徒さんの場合は高得点が必要です。



 今回は、鹿児島大学の化学に関して簡単ではありますがコメントさせて頂きました。今後、時間のある時に他科目についても述べさせて頂きますので、鹿児島大学を受験される方は参考程度に目を通して頂ければと思います。

 またもっと細かく入試について知りたい方、鹿児島大学以外の情報が欲しい方はステューディアスの無料教育相談あるいは無料体験授業をお申し込みください。ご予約制となっておりますので、事務局099-248-9531あるいはホームページよりご連絡をお願い致します。




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