ありがとうございました。
ミスター・ジェームズ・ホーナー
あなたのスタートレック2の音楽に打ちのめされてサントラマニアにになって30年。
「コクーン」と「レッドブル」と「スターリングラード」のサントラを買わなかったことを許してください。
アポロ13号がピンチになった時、「スニーカーズ」や「ペリカン文書」とほぼ同じ曲がかかったので映画館で笑ってしまったことを許してください。
タイタニック号が氷山にぶつかった時の曲が「戦火の勇気」のイラクでの戦闘シーンの曲と同じだったので笑ってしまったことも許してください。
「スタートレック3」のサントラに惑星ジェネシスから脱出する時の曲を収録しなかったことは怒ってません。
それでもいつかあなたに音楽をやってもらいたくて映画を作ってきました。今も作っています。私の作風にも少なからず影響を与えてくれました。何よりあなたの音楽のおかげで人生が本当に豊かになりました。
あなたの音楽を聴きながら友達と遊び、映画を作り、研究室で研究し、妻とデートし、フルマラソンを走り、3000mの山に登り、転職活動をしました。
あなたの音楽は文字通り私の一部でした。
これからもあなたの音楽とともに私は生きてゆきます。
心から愛をこめて。
アメリカ映画界がこの悲しみを乗り越えられることを願って
----
生まれて初めて買った外国映画のサントラアルバムは、ジェームズ・ホーナーの「スタートレック2 カーンの逆襲」だった。中1の時だったと思う。
LPレコードで買った。そしてひたすら聞いた。
僕はジョン・ウィリアムズより先にジェームズ・ホーナーを好きになっていたのだ。
ホーナーのサントラアルバムは今では27枚持っている
ほぼ同時期にウィリアムズもジェリー・ゴールドスミスもアラン・シルベストリもデイブ・グルーシンもヴァンゲリスも好きになっていたのだけど、若干早く好きになったホーナーは自分の親友みたいに思っていた。
大学のころ、映研の部長となり部費をたっぷりつぎ込んでスパイ映画「裏切りの地」を制作した。コンテストに出す気など全く無かったので、音楽はすべて既成曲を使い、その大半がホーナーの音楽だった。同じ年に撮った別のスパイ映画の音楽もホーナーだった。
ホーナーの音楽の特長。
結構使い回すメロディー(笑)、尺八の音、カンカンなるパーカッション、いつも同じ音のシンセサイザーの高音域、ゆれるストリングスとガッシリしたブラス、ワンパターンなピアノの低音部での盛り上げ方…
全て好きだった。
泣かせのホーナーと言われた。
フィールド・オブ・ドリームスやタイタニックのためにそう言われたのかもしれない。
でも一方でメル・ギブソンの残虐大作「ブレイブハート」「アポカリプト」で殺戮を彩ったり、シュワルツェネッガーの「コマンドー」「レッドブル」でやんちゃかつ凶悪な音楽を作ったり、「地獄の七人」とか「48時間」とかアクションも良かった。
「スタートレック2」と「3」、「コクーン」「エイリアン2」などSFのホーナーも最高だった。
見る映画を監督や脚本家の名前や、出てる俳優で選ぶことはよくあるが、僕は作曲家で選ぶことも多かった。ホーナーが音楽やってるんなら見とくかって感じ。
そんなホーナー好きの僕だからホーナーがアカデミー賞にノミネートされるのは嬉しかった。そして受賞を逃して別の人のスピーチを聞くことばかりだった。
「エイリアン2」でノミネートされた時はハービー・ハンコックの「ラウンド・ミッドナイト」に負けた。
「フィールド・オブ・ドリームス」でノミネートされた年はアラン・メンケンの「リトル・マーメイド」に敗れ、「アポロ13」と「ブレイブハート」でダブルノミネートされた年はルイス・バカロフの「イル・ポスティーノ」に持ってかれた。
いつも相手が悪かった気もした。
「タイタニック」の音楽は僕はあまり評価していないが、それでもやっぱりホーナーが「タイタニック」でオスカーを手にしたのを見た時には感動したものだ。
私に映画音楽の魅力を教えてくれたホーナー。映画の魅力も教えてくれたホーナー。
そのホーナーが亡くなった。
自分の魂が半分くらい持って行かれたかのような喪失感を感じている。
改めて自分の原点である「スタートレック2 カーンの逆襲」のサントラを聴きながら。
----
僕の選ぶジェームズ・ホーナーのサントラベスト10
1. スニーカーズ
2. エイリアン2
3. ウィロー
4. スタートレック2
5. ボビーフィッシャーを探して
6. フィールド・オブ・ドリームス
7. アバター
8. 今そこにある危機
9. ゴーリキーパーク
10. ロケッティア
ミスター・ジェームズ・ホーナー
あなたのスタートレック2の音楽に打ちのめされてサントラマニアにになって30年。
「コクーン」と「レッドブル」と「スターリングラード」のサントラを買わなかったことを許してください。
アポロ13号がピンチになった時、「スニーカーズ」や「ペリカン文書」とほぼ同じ曲がかかったので映画館で笑ってしまったことを許してください。
タイタニック号が氷山にぶつかった時の曲が「戦火の勇気」のイラクでの戦闘シーンの曲と同じだったので笑ってしまったことも許してください。
「スタートレック3」のサントラに惑星ジェネシスから脱出する時の曲を収録しなかったことは怒ってません。
それでもいつかあなたに音楽をやってもらいたくて映画を作ってきました。今も作っています。私の作風にも少なからず影響を与えてくれました。何よりあなたの音楽のおかげで人生が本当に豊かになりました。
あなたの音楽を聴きながら友達と遊び、映画を作り、研究室で研究し、妻とデートし、フルマラソンを走り、3000mの山に登り、転職活動をしました。
あなたの音楽は文字通り私の一部でした。
これからもあなたの音楽とともに私は生きてゆきます。
心から愛をこめて。
アメリカ映画界がこの悲しみを乗り越えられることを願って
----
生まれて初めて買った外国映画のサントラアルバムは、ジェームズ・ホーナーの「スタートレック2 カーンの逆襲」だった。中1の時だったと思う。
LPレコードで買った。そしてひたすら聞いた。
僕はジョン・ウィリアムズより先にジェームズ・ホーナーを好きになっていたのだ。
ホーナーのサントラアルバムは今では27枚持っている
ほぼ同時期にウィリアムズもジェリー・ゴールドスミスもアラン・シルベストリもデイブ・グルーシンもヴァンゲリスも好きになっていたのだけど、若干早く好きになったホーナーは自分の親友みたいに思っていた。
大学のころ、映研の部長となり部費をたっぷりつぎ込んでスパイ映画「裏切りの地」を制作した。コンテストに出す気など全く無かったので、音楽はすべて既成曲を使い、その大半がホーナーの音楽だった。同じ年に撮った別のスパイ映画の音楽もホーナーだった。
ホーナーの音楽の特長。
結構使い回すメロディー(笑)、尺八の音、カンカンなるパーカッション、いつも同じ音のシンセサイザーの高音域、ゆれるストリングスとガッシリしたブラス、ワンパターンなピアノの低音部での盛り上げ方…
全て好きだった。
泣かせのホーナーと言われた。
フィールド・オブ・ドリームスやタイタニックのためにそう言われたのかもしれない。
でも一方でメル・ギブソンの残虐大作「ブレイブハート」「アポカリプト」で殺戮を彩ったり、シュワルツェネッガーの「コマンドー」「レッドブル」でやんちゃかつ凶悪な音楽を作ったり、「地獄の七人」とか「48時間」とかアクションも良かった。
「スタートレック2」と「3」、「コクーン」「エイリアン2」などSFのホーナーも最高だった。
見る映画を監督や脚本家の名前や、出てる俳優で選ぶことはよくあるが、僕は作曲家で選ぶことも多かった。ホーナーが音楽やってるんなら見とくかって感じ。
そんなホーナー好きの僕だからホーナーがアカデミー賞にノミネートされるのは嬉しかった。そして受賞を逃して別の人のスピーチを聞くことばかりだった。
「エイリアン2」でノミネートされた時はハービー・ハンコックの「ラウンド・ミッドナイト」に負けた。
「フィールド・オブ・ドリームス」でノミネートされた年はアラン・メンケンの「リトル・マーメイド」に敗れ、「アポロ13」と「ブレイブハート」でダブルノミネートされた年はルイス・バカロフの「イル・ポスティーノ」に持ってかれた。
いつも相手が悪かった気もした。
「タイタニック」の音楽は僕はあまり評価していないが、それでもやっぱりホーナーが「タイタニック」でオスカーを手にしたのを見た時には感動したものだ。
私に映画音楽の魅力を教えてくれたホーナー。映画の魅力も教えてくれたホーナー。
そのホーナーが亡くなった。
自分の魂が半分くらい持って行かれたかのような喪失感を感じている。
改めて自分の原点である「スタートレック2 カーンの逆襲」のサントラを聴きながら。
----
僕の選ぶジェームズ・ホーナーのサントラベスト10
1. スニーカーズ
2. エイリアン2
3. ウィロー
4. スタートレック2
5. ボビーフィッシャーを探して
6. フィールド・オブ・ドリームス
7. アバター
8. 今そこにある危機
9. ゴーリキーパーク
10. ロケッティア