個人的評価:■□□□□□ (最高:■■■■■■、最低:■□□□□□)
で、あのアイドルとその追っかけのエピソードは何なの?
話に絡めろよ。あそこまできたらさ
劇団ひとりがネタでよくやる嘘芝居を真に受けて作ったような映画。
ご都合主義の大バーゲンセールのような、運命のいたずら連続コンボ攻撃。そんなしっちゃかめっちゃかなストーリーでそもそも感動なんかできる筈もなく、だったら「おいおい」と楽しく突っ込めるバカ映画にすればいいのに、尺をたっぷりとってかったるい感動系音楽を延々かけて俳優たちの泣き顔を長々撮ってわざと間をもたせ挙句スローモーまで使って泣かせよう泣かせようとするくどすぎ演出のせいで不快感ばかりがつのる。
それぞれのキャラの人生が、自分たちの知らないところでひっそりとリンクしていることを描けば、大東京の中でかすかにつながっている人々を通して「都会の孤独の先にある小さな希望」を見せることができたかもしれない。
しかしこうも露骨に人生の相互リンクをワンクリックでぽんぽん移動するように縦横無尽に行き来させるとバカらしいだけだ。
しかも、偶然の出会いを通して成長したのは父と和解した岡田くんだけで、その他のキャラたちは偶然の出会いで特に何も得ていない。岡田くん以外のキャラはそもそも感情移入対象として成立していない。にもかかわらず、作り手の独りよがりで「泣かせ見せ場」をダラダラ垂れ流す。
泣かせ映画として成立させたければ、ストーリーの改造が必要だ。
基本、ドラマの焦点は岡田くんに絞り、あとのキャラの出番は切り捨てる。
少し具体的に書くと、岡田くんとあおいちゃんの最初の出会いは、借金苦の岡田くんが訪れた相談窓口にすべきだった。
すると、『あの時の弁護士をストリップ小屋の前で発見』→『話を聞いてみると父を探しているという。』・・・という流れになり、これだけでドラマのご都合主義がだいぶ緩和される。
ただそんなありがちドラマを作りたいわけじゃないのだろうから、やはり「泣かせ」はあきらめて、ちゃんと練りこんだ脚本で魅せるテンポのいい作品にするべきだった。
泣かせ映画でカップル客を動員しようという企画意図だったのだろうが・・・
泣かせ映画にするには、あり得ない偶然の連鎖がバカらしくて泣けない。
あり得ない偶然の連鎖というドラマの妙を楽しむ(突っ込み入れて話のネタにする)には、泣かせ演出が邪魔をする。
あのオタクトリオのネットカフェのシーンは酷い。
三人が共有しているはずの情報であり、キャラ設定上しゃべる必要のない台詞を、一人に説明台詞として喋らせ、あとの二人にうんうんと相槌うたせる。
酷すぎて話にならない台詞まわし。ほんとにプロかと疑いたくなるような脚本家の才能の無さが、全国ロードショーで晒しものにされる。
それにあの三人はネットカフェであんなにやかましくしてよくクビにならないものだ。
俺ならあんなネットカフェには絶対行かない。
あのネットカフェがオタクたちの溜まり場で店長もオタクで、客全員があの三人と似たり寄ったりの人たちばかりなら話はわかる。
しかしご丁寧にもオタクトリオのやかましトークに、普通に引いているような段取り芝居をつけてオタクのKYぶりを描くものだから、トリオがネットカフェの店員である設定の違和感は倍増する。
まだしも、プラモやフィギュアや同人誌ぎっしりのトリオの誰かの部屋でトークするシーンにする方が、オタクキャラを描く上でも設定の違和感を回避する上でも効果的だっただろう。
本年度のワーストワン候補。
いつもはエンドクレジットが終わるまで行儀よく席についている私だが、本編が終わりケツメイシの曲がかかり始めるや躊躇無く席を立った。(ケツメイシは好きですよ)
これより酷い映画に出会わないことを祈るのみ。
日テレ製作、泣かせ映画、ベストセラーのタイムリー映画化・・・ということで「東京タワー」と似通ったところが多く、日本アカデミーでは作品賞候補になるかもしれない。なったら鼻で笑ってやる。
参考・・・[ご都合主義の正しい使い方の例]
「もう一度逢いたくて」99年香港・日本合作。主演:レスリー・チャン、常盤貴子
常盤貴子の彼氏は香港の青年実業家レスリー。ところがアクション映画的大クラッシュ事故でレスリー死亡。
失意の貴子は香港に一人旅。
そこで偶然出会ったのは死んだ彼氏に瓜二つの男(演じるはもちろんレスリー)。
しかもその男は、悪の黒社会にもぐりこんだ警察の潜入捜査員。
こうして偶然出会った潜入捜査員レスリーと貴子は愛を深めながら悪の組織と戦う。
燃えて笑える香港ノワール+月9的ラブロマンスドラマの奇跡の融合。
********
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自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
で、あのアイドルとその追っかけのエピソードは何なの?
話に絡めろよ。あそこまできたらさ
劇団ひとりがネタでよくやる嘘芝居を真に受けて作ったような映画。
ご都合主義の大バーゲンセールのような、運命のいたずら連続コンボ攻撃。そんなしっちゃかめっちゃかなストーリーでそもそも感動なんかできる筈もなく、だったら「おいおい」と楽しく突っ込めるバカ映画にすればいいのに、尺をたっぷりとってかったるい感動系音楽を延々かけて俳優たちの泣き顔を長々撮ってわざと間をもたせ挙句スローモーまで使って泣かせよう泣かせようとするくどすぎ演出のせいで不快感ばかりがつのる。
それぞれのキャラの人生が、自分たちの知らないところでひっそりとリンクしていることを描けば、大東京の中でかすかにつながっている人々を通して「都会の孤独の先にある小さな希望」を見せることができたかもしれない。
しかしこうも露骨に人生の相互リンクをワンクリックでぽんぽん移動するように縦横無尽に行き来させるとバカらしいだけだ。
しかも、偶然の出会いを通して成長したのは父と和解した岡田くんだけで、その他のキャラたちは偶然の出会いで特に何も得ていない。岡田くん以外のキャラはそもそも感情移入対象として成立していない。にもかかわらず、作り手の独りよがりで「泣かせ見せ場」をダラダラ垂れ流す。
泣かせ映画として成立させたければ、ストーリーの改造が必要だ。
基本、ドラマの焦点は岡田くんに絞り、あとのキャラの出番は切り捨てる。
少し具体的に書くと、岡田くんとあおいちゃんの最初の出会いは、借金苦の岡田くんが訪れた相談窓口にすべきだった。
すると、『あの時の弁護士をストリップ小屋の前で発見』→『話を聞いてみると父を探しているという。』・・・という流れになり、これだけでドラマのご都合主義がだいぶ緩和される。
ただそんなありがちドラマを作りたいわけじゃないのだろうから、やはり「泣かせ」はあきらめて、ちゃんと練りこんだ脚本で魅せるテンポのいい作品にするべきだった。
泣かせ映画でカップル客を動員しようという企画意図だったのだろうが・・・
泣かせ映画にするには、あり得ない偶然の連鎖がバカらしくて泣けない。
あり得ない偶然の連鎖というドラマの妙を楽しむ(突っ込み入れて話のネタにする)には、泣かせ演出が邪魔をする。
あのオタクトリオのネットカフェのシーンは酷い。
三人が共有しているはずの情報であり、キャラ設定上しゃべる必要のない台詞を、一人に説明台詞として喋らせ、あとの二人にうんうんと相槌うたせる。
酷すぎて話にならない台詞まわし。ほんとにプロかと疑いたくなるような脚本家の才能の無さが、全国ロードショーで晒しものにされる。
それにあの三人はネットカフェであんなにやかましくしてよくクビにならないものだ。
俺ならあんなネットカフェには絶対行かない。
あのネットカフェがオタクたちの溜まり場で店長もオタクで、客全員があの三人と似たり寄ったりの人たちばかりなら話はわかる。
しかしご丁寧にもオタクトリオのやかましトークに、普通に引いているような段取り芝居をつけてオタクのKYぶりを描くものだから、トリオがネットカフェの店員である設定の違和感は倍増する。
まだしも、プラモやフィギュアや同人誌ぎっしりのトリオの誰かの部屋でトークするシーンにする方が、オタクキャラを描く上でも設定の違和感を回避する上でも効果的だっただろう。
本年度のワーストワン候補。
いつもはエンドクレジットが終わるまで行儀よく席についている私だが、本編が終わりケツメイシの曲がかかり始めるや躊躇無く席を立った。(ケツメイシは好きですよ)
これより酷い映画に出会わないことを祈るのみ。
日テレ製作、泣かせ映画、ベストセラーのタイムリー映画化・・・ということで「東京タワー」と似通ったところが多く、日本アカデミーでは作品賞候補になるかもしれない。なったら鼻で笑ってやる。
参考・・・[ご都合主義の正しい使い方の例]
「もう一度逢いたくて」99年香港・日本合作。主演:レスリー・チャン、常盤貴子
常盤貴子の彼氏は香港の青年実業家レスリー。ところがアクション映画的大クラッシュ事故でレスリー死亡。
失意の貴子は香港に一人旅。
そこで偶然出会ったのは死んだ彼氏に瓜二つの男(演じるはもちろんレスリー)。
しかもその男は、悪の黒社会にもぐりこんだ警察の潜入捜査員。
こうして偶然出会った潜入捜査員レスリーと貴子は愛を深めながら悪の組織と戦う。
燃えて笑える香港ノワール+月9的ラブロマンスドラマの奇跡の融合。
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まあ、岡田くんとしては求められる最良の演技をしていたと思います。でももっと彼にあう役を事務所の方は選んであげて欲しいな・・・
>nyancoさま
やっぱ偶然に再会する人物は、潜入捜査員とか、ロシアのスパイとか、悪の化身に身を堕とした父から離すため別れ別れにされた双子の妹とか、それくらいの設定にしてくれないと感動できないですよね~
私もこの映画、くどいくらい泣かせようとする演出にかえって不快感が募りました。。
ご都合主義もいいですが、もう少し説得力のある内容にしてほしかったですね。。^^;
「もう1度逢いたくて」懐かしいですね~!
この映画は、レスリーのファンの友達と劇場まで観に行った作品でした。
この映画は面白かったせいか、不思議と安易な展開も気にならなかったなぁ。
常磐貴子がとても奇麗に見えた映画でした♪
原作本のやられた感は、よかったです。