4月より始まった響けユーフォニアム3。6月末の最終回までそれは至福の3ヶ月でした。
最終回からしばらくユーフォロスに襲われていたのですが、7月末になってやっと発売されたサントラ盤アルバムを聴いて、再びあの頃の熱い想いが蘇ってまいりました。
改めてサントラを聴きつつ『響けユーフォニアム3』を振り返ってみましょう。
もしまだ観ていない方がおられましたら、配信でも良いので、必ず今年(2024)のうちに観てください。今年でなければいけないのです。
なお、響けユーフォニアムテレビシリーズのシーズン1、2(久美子1年生編)について書いた過去記事は↓
最終回からしばらくユーフォロスに襲われていたのですが、7月末になってやっと発売されたサントラ盤アルバムを聴いて、再びあの頃の熱い想いが蘇ってまいりました。
改めてサントラを聴きつつ『響けユーフォニアム3』を振り返ってみましょう。
もしまだ観ていない方がおられましたら、配信でも良いので、必ず今年(2024)のうちに観てください。今年でなければいけないのです。
なお、響けユーフォニアムテレビシリーズのシーズン1、2(久美子1年生編)について書いた過去記事は↓
『劇場版 響けユーフォニアム 誓いのフィナーレ』(久美子2年生編)の過去記事は↓
『特別編 響けユーフォニアム アンサンブルコンテスト』(久美子2年生編その二)の過去記事は↓ になります。
また、大急ぎで上記4作のダイジェストを観たい方には京アニのyoutubeチャンネルにダイジェスト動画があるのでそちらをどうぞ
-----
第一話冒頭、北宇治高校の春。吹奏楽部員の演奏から始まります。
高校生たちが演奏しているのは、「ディスコ・キッド」と言う曲です。1977年の東海林修作曲の曲とのことです。あまり吹奏楽に詳しくない自分はほぼ初めて聴く曲でしたが、吹奏楽の世界では非常に有名な曲とのことで、1977年以来40年以上弾き継がれてきた曲なわけです。
この曲を冒頭で使うのは「つながる」という本作のテーマを象徴するような選曲といえます。
さて、本編に戻って、映像は音楽教室から教員室に変わります。流れてくるディスコキッドの演奏を聴いているのは、「鬼軍曹先生」の愛称?で知られる松本美智恵先生です。
美知恵先生に教頭が話しかけます。「今年の一年生はどうですか?」
美知恵先生は答えます「やる気十分ですよ」
はいここ!テストに出ます。このセリフよく覚えておいてください!
吹奏楽部の部員たちが演奏をしています。黒髪ロングストレートの娘が指揮棒を振っています。顔は映っていませんがそりゃ当然この人は高坂麗奈だろうと思います。茶色髪で少しくせっ毛の娘がユーフォを吹いています。顔は映りませんがそりゃきっと黄前久美子だろうと思うのです。でも熱心なユーフォファンなら気づくのです。制服のリボンの色が違うような…
さてはお前たち!ショッカーの作ったニセライダーだな!と思う昭和ライダーファンはほっときましょう。
そしてディスコキッドが盛り上がったところでパッと映像が切り替わり、我らが主人公黄前久美子たんのお目覚めのシーンとなります。聴きながら寝落ちしていたのか、耳からイヤホンが外れて、眠そうに目覚めます。
3年生となり、吹奏楽部部長となった久美子が朝早くから登校します。
ところで本作『響けユーフォニアム3』の時代設定は何年のことでしょうか?
これ実はとても大事です。
私は本作で描かれているのは2017年ではないかと推測します。
根拠は二つ
一つは、ユーフォ第1期の放送が2015年だったので、1期のころがリアル時間と劇中時間が一致していたとしたら当時久美子が一年生だったから、単純計算で2017年となります。
もう一つは、第一話で塚本修一が指揮棒を振って北宇治高校の正門前の階段で新一年生勧誘のため演奏しているのが星野源の「恋」だったこと。
「恋」はドラマ「逃げるは恥だが役にたつ」の主題歌として大ヒットした曲ですが、その「逃げ恥」の放送が2016年の秋でした。よって少なくとも2017年以降の春が舞台です。2018でも19でも成立はしますが、その頃だと「恋」は賞味期限切れな気がします。
それにしてもヒット曲を演奏しようと言うのはおそらく高坂麗奈ではなく、塚本修一のアイデアでしょう。思えば第1期で新入生募集のために「暴れん坊将軍」を演奏していた田中あすかのセンスはどうだったんでしょうか?しかも下手すぎて久美子が引くくらいだったのです。
と言っても結果として久美子やミドリなど実力者たちが集まったからいいのかもしれませんが。
話を戻しますが、第一話で演奏される2曲、「ディスコキッド」と「恋」は好対照となって耳に響きます。
「ディスコキッド」は年月を経ても変わらないものの象徴
一方で「恋」は一過性の曲であり刹那的なものの象徴(星野源さんに失礼な言い方かもしれませんが)
後のエピソードで滝先生が高校生の部活動の儚さを語ります。
賽の河原に積む石のようにいくら積んでも崩される、そんなものではないかと亡くなった奥さんに語ったら、奥さんから、石じゃない人だよ、と怒られたと
久美子たちの部活にかける青春は3年で終わります。どんなに頑張っても久美子の積んだ石は4年目にはリセットされる。けれど人としての想いは年月を経ても崩されることなく、積み上げられていく。
部活動の二面性をディスコキッドと恋の二曲で表現したのではないかと、そんなことを思うわけです。
さて、後半壮絶すぎるドラマとなるユーフォ3ですが、前半は緩やかに展開していきます。
新入生獲得のため久美子ら低音部パートもミーティングをしています。
クソ生意気で困らせ屋のユーフォ担当の久石奏ちゃん(2年)もいます。自信過剰だったり、わざとトゲのある言い方したりムカつきますね。でもご安心ください。3が最終回を迎える頃にはみんな奏ちゃんを大好きになっています。
無事一年生も獲得でき、不人気低音部にもクセ強い新入生が入ってきます。
そして新入生も含めて全員で今年の目標を決める恒例行事において、全員一致で全国金賞を目指すことに決まりました。
さてさて、話は少し前後してある日の帰り道、久美子と麗奈の好き好きカップル?は河原から聞こえるユーフォニアムの音を聴きます。久美子は一瞬あすか先輩?と勘違いしたくらいにはうまい演奏でした。聞こえてくるのはグレンミラーのムーンライトセレナーデです。これもまた弾き継がれてきた音楽です。
そして今年の目標を決めて部内が団結した(ように見えた)日の翌日、久美子は校内でいつか聞いたのと同じユーフォによるムーンライトセレナーデを聴くのです。
音を辿って校舎の屋上に行くとそこには他校の制服を着た美女がいたのです。彼女の名は黒江真由。久美子と同学年で九州の吹奏楽強豪校から着た転校生でした。
彼女がこのユーフォ3期において怒涛のドラマを作る台風の目となるのです
全員一致で全国目指すと決めた後で黒江真由が加入するのいいですね。彼女はおそらく全国目指すことに賛成しなかったでしょうから。
さて皆さん思い出しましょう。
久美子が一年生の時は全国大会に進むも銅賞でした(響けユーフォニアム2もしくは劇場版「届けたいメロディ」参照)
二年生の時は全国大会に進めませんでした(劇場版「誓いのフィナーレ」参照)
全国金賞獲得は、久美子たち世代の悲願です。しかし、なかなか壁は高い。久美子部長、塚本修一副部長(久美子の幼なじみで元カレ)、高坂麗奈ドラムメジャーの幹部3人は、さらなる高みに進むためには何かを変えなきゃと頭をひねり、府大会、関西大会、全国大会と3度あるコンクールのたびにオーディションを行いその都度の最強メンバーを選ぼうという結論に達します。これが怒涛のドラマを産むことになろうとはこの時の久美子たちは知る由もありません。
そして3人は滝先生から相談された今年のコンクールで演奏する自由曲の選曲に頭を悩ませます。滝先生からは候補の三曲を提示されております。
久美子は今の北宇治にとってその最初の音色はクラリネットがいい、という理由で「一年の詩〜吹奏楽のための〜」という曲を選びます。麗奈と修一も別々に同じ曲を選んでいました。確定です。
て、このクラリネットの音がいいと言うのは、劇場公開された『特別編 響けユーフォニアム〜アンサンブルコンテスト』(通称「アンコン編」)にその伏線があります。
アンコン編では部内を3〜8名のアンサンブルチームに分けて部内投票一位のチームがアンサンブルコンテスト府大会に進みました。この時に麗奈、久美子、修一らのチームを差し置いて部内投票で一位となったのがクラリネット四重奏チームでした。アニメシリーズのレギュラーキャラがいないので印象薄いかもしれませんが、ちょこちょこ映像に映る通称「目かくれちゃん」こと高久ちえりは覚えている方も多いでしょう。
この時点で北宇治吹部は木管チームの総合力が高かったことが推測できます。
などとユーフォ3期の前半部について書こうとしていたのですが、いまのところ第一話のことしか語れていません。
で、ちょいと駆け足で前半部について語りますと
久美子が後輩たちの相談に一生懸命で、麗奈は久美子好き好きをこじらせつつあって、真由は何かと自由曲のソリのオーディション辞退しようかとか、たかが部活だしとか、ナチュラルに久美子をイラっとさせる発言を繰り返します。みんなでプールに行こうの回で久美子、麗奈はじめ皆様の水着が拝めたりと、まあ色々あるのです…
そして高校3年生の久美子は否が応でも「進路」と向き合わなくてはなりません。麗奈から音大に進んではと持ちかけられる久美子ですが、どうにも進路については吹っ切れないまま、物語は進みます。
サンフェスのマーチングも、府大会も演奏シーンなしでつき進む展開に多少の物足りなさはないでもないですが…
さて、府大会を突破し次の関西大会を前に、2度目のオーディション結果が発表
ここで、部内に激震が走りますってなところで今回はここまでで
この記事で記載した
「ディスコキッド」「恋(吹奏楽ver.)」「ムーンライトセレナーデ」「一年の詩〜吹奏楽のための〜」はサントラに収録されています。
サントラには滝先生から提示された自由曲候補の他の2曲もフルサイズで収録されています。