スティーブ・クーガン「おい、スパイクって誰だ? スパイク・リーか?」
アルフレッド・モリーナ「いやスパイク・ジョーンズだよ」
別に映画史に残る傑作とか言う気はないが、微妙に病み付きになりそうな、それこそカフェインのように中毒でもないけど摂らずにいられないような、怪しい魅力につつまれた映画。
リラックスムービーと銘打たれた本作は、観る側よりむしろ、監督や俳優たちがリラックスするために撮ったのかもしれない
11の短編会話劇。24人の俳優と11組25人のキャラクター。皆、深いこと考えずに楽しんでいる様が心地よい。(一人2役のケイト・ブランシェットのなんと楽しそうなこと!!!しかも上手い)
無駄話を各自ペラペラ喋りつつ、どのカップルも話が全然噛み合ない。気まずい「間」が生まれ、皆とりあえずコーヒーを口に運んで、間をつなごうとする。
この「間」が面白い。会話そのものではなく、会話中に生じる間の楽しさを追い求めたこの映画は、ストーリーを組み立てそれを追うことのみをよしとするメジャー映画へのジム・ジャームッシュなりの反抗なのかもしれない。
煙草が病毒やウィルスのように毛嫌いされる現代(特にアメリカ)で堂々と「煙草とコーヒーはぴったりのコンビさ!!」
と煙草によるリラックスを奨励してしまう辺り、決してメジャーに魂を売らない監督の一徹ぶりを観る気がする。
ジャームッシュについて色々語れるほど彼の映画は観てないけど。「デッドマン」とか明確に嫌いな映画もあるし。
「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ナイト・オン・ザ・プラネット」はもちろん素晴らしかったのだけど
でも本作でやっと、本当の意味で彼を好きになれた気がする。
噛み合ない11組の会話。「ギャハハ!!」ではなく「クスクス・・・」程度の笑いによる気楽な時間。それぞれのエピソードは相互に関連するでもなく、とりとめもなく続く。しかし終盤のエピソードで微妙な関連を持ち始める。カフェインとニコチンで微妙にハイになったかのように。エピソードの垣根が少し壊れる・・・やがて刺激物が胃から消えていくように静かに、結局、何事も無く映画は終る。
しょせん無駄話ですから
何も考えず、考える必要も無く
コーヒー一杯とたばこ一本のつかの間のリフレッシュタイム
何度も食い入るように観なくていい映画だが、なんか作業してる時(例えばブログの記事書いてる時とか・・)にバックで流していたい映画だ。
他、良かった台詞
「ロスは訪れるより去るのに向いている」
「寝る前にコーヒーを飲むと猛スピードで夢を見れる。インディ500のレースみたいにびゅんびゅん夢が変わっていく」
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自主映画撮ってます。松本自主映画製作工房 スタジオゆんふぁのHP
アルフレッド・モリーナ「いやスパイク・ジョーンズだよ」
別に映画史に残る傑作とか言う気はないが、微妙に病み付きになりそうな、それこそカフェインのように中毒でもないけど摂らずにいられないような、怪しい魅力につつまれた映画。
リラックスムービーと銘打たれた本作は、観る側よりむしろ、監督や俳優たちがリラックスするために撮ったのかもしれない
11の短編会話劇。24人の俳優と11組25人のキャラクター。皆、深いこと考えずに楽しんでいる様が心地よい。(一人2役のケイト・ブランシェットのなんと楽しそうなこと!!!しかも上手い)
無駄話を各自ペラペラ喋りつつ、どのカップルも話が全然噛み合ない。気まずい「間」が生まれ、皆とりあえずコーヒーを口に運んで、間をつなごうとする。
この「間」が面白い。会話そのものではなく、会話中に生じる間の楽しさを追い求めたこの映画は、ストーリーを組み立てそれを追うことのみをよしとするメジャー映画へのジム・ジャームッシュなりの反抗なのかもしれない。
煙草が病毒やウィルスのように毛嫌いされる現代(特にアメリカ)で堂々と「煙草とコーヒーはぴったりのコンビさ!!」
と煙草によるリラックスを奨励してしまう辺り、決してメジャーに魂を売らない監督の一徹ぶりを観る気がする。
ジャームッシュについて色々語れるほど彼の映画は観てないけど。「デッドマン」とか明確に嫌いな映画もあるし。
「ストレンジャー・ザン・パラダイス」「ナイト・オン・ザ・プラネット」はもちろん素晴らしかったのだけど
でも本作でやっと、本当の意味で彼を好きになれた気がする。
噛み合ない11組の会話。「ギャハハ!!」ではなく「クスクス・・・」程度の笑いによる気楽な時間。それぞれのエピソードは相互に関連するでもなく、とりとめもなく続く。しかし終盤のエピソードで微妙な関連を持ち始める。カフェインとニコチンで微妙にハイになったかのように。エピソードの垣根が少し壊れる・・・やがて刺激物が胃から消えていくように静かに、結局、何事も無く映画は終る。
しょせん無駄話ですから
何も考えず、考える必要も無く
コーヒー一杯とたばこ一本のつかの間のリフレッシュタイム
何度も食い入るように観なくていい映画だが、なんか作業してる時(例えばブログの記事書いてる時とか・・)にバックで流していたい映画だ。
他、良かった台詞
「ロスは訪れるより去るのに向いている」
「寝る前にコーヒーを飲むと猛スピードで夢を見れる。インディ500のレースみたいにびゅんびゅん夢が変わっていく」
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> 気まずい「間」が生まれ、皆とりあえずコーヒーを口に運んで、間をつなごうとする。
> この「間」が面白い。
見事に噛み合ってなくて可笑しかったですね。
わたしもデッドマンが唯一ダメでした。ひたすら眠くて、、寝ました。いまだに観直していません。
個人的に気に入ったのは台詞は
トム・ウェイツとイギー・ポップの
「禁煙してルンだぁ」
「じゃ堂々と吸えるなぁ」
かな?
ビックリした表情演技一応しているイギーがキュート
たぶんトム・ウェイツは”素”あのオッサン演技無し(笑)
ブックマークに・・・。
ほんと嬉しいです。
味わいのあるセリフがてんこもりで、
私も病みつきになりそう。
いつも楽しく読ませていただいています。
>luvandroid_cherry様
デッドマン・・ほめる人もいるんですがね
同時期にデッドマン・ウォーキングも公開されててややこしかった
>55minority様
トムだけでなく全般「素」だったようにも感じます。熱く映画を撮ることをやめて、適当にやってる感じが、好きです
>マダム・クニコ様
登録しちゃいました。また楽しませてくださいね~
雰囲気を盛り上げるために(?)スタバのコーヒー持参で見たのですが、私以外の人(観客10名以下)は誰もコーヒーなんて飲んでいなかったなぁ・・・。
私も、上記の最後のセリフ、「そーか??」
と思いながら観てました。
コーヒー飲むと寝つき悪くなるんで・・・。
この映画観た後、試してみましたが、「インディ500
レース」みたいな夢見なかったです
(何度もトイレに行っただけ・・・)
だいたい、普段の生活でも、コーヒー飲みながら
してる会話って、とりとめない無駄話なんですよね。
(あれ?私だけかな?)