年明けから続いている二刀流生活も2月末で終わりを迎えるはずだった。
二刀流が何たるかは過去を少しさかのぼっていただければ分かるので詳しい説明は省くが、3月末まで1ヶ月延長されることになった。
2月中で終わるならもう日数的にはひとケタということでカウントダウン気分にはなっていたのだが、毎日現場に入っていて、精密なはずの機械を入れていながらここまで思い通りに事が進まないものなのかと感じていた。
事が進まないのはしょっちゅう機械が詰まるだけではなく、製造したいものの資材の入荷が間に合わないなど別の要因もあって、計画通りにモノができていかないということもある。
このあたりは調達部門と製造部門の連携の悪さと言えようし、外部のメーカーもからむことなので仕方がない部分もある。
私も含めて何も分からない他部署の人間を応援にもらっても、あと1ヶ月やったところで少しは慣れる程度で大した働きはできないから、本当ならその部署が文字通り「総出」でかかることを考える方が先である。
しかし、そこでは一定の職位以上の人間は作業に入らない慣習になっているらしく、いわゆる肩書きのある人間は事務所でデスクワークをしているか、たまに現場に来ても後ろ手のまま機械を覗き込む程度で、負担はすべて下の人間に行っているのが現状だ。
おそらく本格的に作業に入れても使い物にはならないのだろうが、それなら下の人間から教えてもらってでも自分で作業ができるようになればよい。
部署の事情を知っている分、作業を覚えれば戦力としては他部署の素人よりはマシになってくるはずなのだ。
根本の問題はそこにあることは指摘できても、そこを変えようとしないから1ヶ月延長などという話が簡単に出てきてしまう。
この調子で進めば、もう1ヶ月もう1ヶ月と、下手をすると5月くらいまで平気で延びそうな雰囲気である。
私としてもこういう安易な体質を知っているから心情的には受けたくないが、私が属する部署の課長がわざわざ私がいる現場まで出向いてこの話を伝えてきた。
現場に入るには着替えが必要だったりと非常に面倒な中、メールなど簡単な方法もある中で直接対面でお願いしに来てもらえたことで「それならば」という気持ちになれた。
この課長は、延長うんぬんの話が出る前にも、私を含めた同じ部署に属する応援者の様子を見るためだけに一度現場に足を運んでいる。
そこまでしてくれる上司がいることは幸せだし、だからこそ精神的にショックはあってももう1ヶ月頑張ってやってみようと思える。
一つ上の職責にある部長も、私が二刀流生活に入った当初「応援、楽しんでやれているか?」とある日の昼ごはんの時に声をかけてくれている。
逆に、私に一番近いはずの係長クラスの上司は、たぶん延長の話を知っていながら、昨日の帰り際にそのことを話題にはしなかった。
氏は部下の防波堤になることは一切なく、上に言われたことはそのままというタイプだから、あらためて氏からのフォローはないだろう。
私に話しかけるとしたら私が何か間違ったことをした時だけという典型的な指摘型の人なので、わざわざ部下がいる現場に出向くなどということ自体思いつかないのである。
係長は別として、少なくとも同じ部署の上司は味方であると感じられるのは幸運なことで、部長や課長のためにもできる限りのことはしたいとあらためて思い直してまた今日からの日々を乗り切っていきたい。
二刀流が何たるかは過去を少しさかのぼっていただければ分かるので詳しい説明は省くが、3月末まで1ヶ月延長されることになった。
2月中で終わるならもう日数的にはひとケタということでカウントダウン気分にはなっていたのだが、毎日現場に入っていて、精密なはずの機械を入れていながらここまで思い通りに事が進まないものなのかと感じていた。
事が進まないのはしょっちゅう機械が詰まるだけではなく、製造したいものの資材の入荷が間に合わないなど別の要因もあって、計画通りにモノができていかないということもある。
このあたりは調達部門と製造部門の連携の悪さと言えようし、外部のメーカーもからむことなので仕方がない部分もある。
私も含めて何も分からない他部署の人間を応援にもらっても、あと1ヶ月やったところで少しは慣れる程度で大した働きはできないから、本当ならその部署が文字通り「総出」でかかることを考える方が先である。
しかし、そこでは一定の職位以上の人間は作業に入らない慣習になっているらしく、いわゆる肩書きのある人間は事務所でデスクワークをしているか、たまに現場に来ても後ろ手のまま機械を覗き込む程度で、負担はすべて下の人間に行っているのが現状だ。
おそらく本格的に作業に入れても使い物にはならないのだろうが、それなら下の人間から教えてもらってでも自分で作業ができるようになればよい。
部署の事情を知っている分、作業を覚えれば戦力としては他部署の素人よりはマシになってくるはずなのだ。
根本の問題はそこにあることは指摘できても、そこを変えようとしないから1ヶ月延長などという話が簡単に出てきてしまう。
この調子で進めば、もう1ヶ月もう1ヶ月と、下手をすると5月くらいまで平気で延びそうな雰囲気である。
私としてもこういう安易な体質を知っているから心情的には受けたくないが、私が属する部署の課長がわざわざ私がいる現場まで出向いてこの話を伝えてきた。
現場に入るには着替えが必要だったりと非常に面倒な中、メールなど簡単な方法もある中で直接対面でお願いしに来てもらえたことで「それならば」という気持ちになれた。
この課長は、延長うんぬんの話が出る前にも、私を含めた同じ部署に属する応援者の様子を見るためだけに一度現場に足を運んでいる。
そこまでしてくれる上司がいることは幸せだし、だからこそ精神的にショックはあってももう1ヶ月頑張ってやってみようと思える。
一つ上の職責にある部長も、私が二刀流生活に入った当初「応援、楽しんでやれているか?」とある日の昼ごはんの時に声をかけてくれている。
逆に、私に一番近いはずの係長クラスの上司は、たぶん延長の話を知っていながら、昨日の帰り際にそのことを話題にはしなかった。
氏は部下の防波堤になることは一切なく、上に言われたことはそのままというタイプだから、あらためて氏からのフォローはないだろう。
私に話しかけるとしたら私が何か間違ったことをした時だけという典型的な指摘型の人なので、わざわざ部下がいる現場に出向くなどということ自体思いつかないのである。
係長は別として、少なくとも同じ部署の上司は味方であると感じられるのは幸運なことで、部長や課長のためにもできる限りのことはしたいとあらためて思い直してまた今日からの日々を乗り切っていきたい。