今週は早出の週ではないので8時半がスタートである。
職場と自宅ではやや距離があるので渋滞も加味して早めに出発して8時過ぎに着けたらOKだ。
クルマで一服して始業20分前くらいには会社に入る。
タイムカード上で遅刻でなければいいとばかりに5分前くらいに来る人間もいるが、そこまでギリギリというのは性に合わない。
その日の諸々の段取りを整理して缶コーヒーを一杯のルーティンをしていたら15分くらいはあっという間に過ぎるからだ。
さて、同じ時間帯にやってきた某氏はクルマからレジ袋に入った何かを持って出てきた。
ひと目で家庭ゴミというのは明らかで、ご丁寧に会社のゴミ袋に分別しながら捨てているのを見た。
家庭ゴミを会社に持ってくる人間はほかの会社でもいたし珍しくはないが、住んでいる地域のゴミ出し日を把握していないか、していても面倒くさいから会社で捨てればいいやのどちらかだろう。
少し前には別の人で、何を契約したのかは知らないがNTTdocomoのロゴがデカデカと入った段ボールが会社に捨ててあった。
仕事とドコモには何の関連もないからやはりこれも家庭ゴミである。
しかも住所と名前の書いたラベルを貼ったままで捨ててあったのには驚いた。
これだけ個人情報の悪用が騒がれている時代にあってこの無防備、可及的速やかに脳みそをアップデートする必要があるのではないか。
私もわずかな期間とはいえコンビニというところで働いたことがあるが、店舗に来て最初の行動がゴミ捨てという人間は正直店舗に入れたくないと思ったものだ。
クルマから下りてナイロン袋にいっぱいのゴミをぶら下げて入ってきて店舗のゴミ箱に委細構わず押し込むように捨てる姿を毎日のように見せられると、養老先生ではないがやはり「バカの壁」というのは確かにあると痛感する。
わずかな割合とは思いたいがおよそ人として恥を知らない人モドキも、いちおう生物学的には「人間」として社会の一部を形成しているというのが残酷な現実と言えるだろう。
「誰一人取り残さない政治」などと政治家がよく叫ぶが、こんな手合いは勝手に取り残されていってくれとさえ思う。
会社に家庭ゴミもコンビニに家庭ゴミも根っこは同じ、いいオトナになってこんなことをしている向きは今さら他人が注意してもまず変わらない。
50年か60年か70年かは知らないが、人間として与えられた時間をただただ怠惰に過ごし刹那の楽しみにウツツを抜かして何らの蓄積もなく生きてきた結果が「会社に家庭ゴミ」だからである。
もちろんこういう人間の仕事ぶりは最悪で、帰りの準備だけは異常に速い。
もう帰れるとなったら喜び勇んでカーテンやシャッターを閉めにかかる。
その速さを一瞬でもいいから仕事の場面で見せてほしいのだが。
と思っていたら、家庭ゴミの当人は会社の無線機をまたまた他人に託して帰っていった。
横着が身に沁みついた人間は、見ていて、哀しい。