犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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イタリアの国民投票に関して もう少し

2011年06月15日 | 椰子の実の中
イタリアでは、国民投票で原子力発電所の建設をやめることが決まった。

もうちょっと詳しく見ると。


「安全性に関する科学的見解が得られるまで」原発建設を進めないことを定めた
「原発凍結法」が有ったのだが、この条件を削除するかどうかについての
投票だった。
つまり、今後は無条件で原発建設も再開も無くなったのだ。

国民投票についてはけっこう報道されているが、
単に原発凍結というだけの話に留まっている記事が多い。
中には、「原発再開に反対」と報じているような記事すらある。
違う。
今回、肝要なのは、条件を削除した、という事なのだ。

「安全性に関する科学的見解」ってのは、日本で言うと原発推進派の御用学者が
「安全です」って言う、あんなもので良いわけで。


ポイントをあげて、浮き彫りにしてみましょ。

○イタリアは1990年に、1986年のチェルノブイリ原発事故を受けて、
 国内4ヶ所の原発を停止した。
○イタリアは電力の約10%をフランスからの輸入に頼っている。
○イタリアは他に石油などのエネルギー源も輸入に頼っている。
○そのため、電気代は日本の1.8倍。
○イタリアへ電力を供給しているフランスの原発は、イタリアとの国境付近にある。
○だったら国内に原発を作っても危険は同じで、コストは下げられる。
○というわけでベルルスコーニ政権は原発運転を再開しようと考えた。
○イタリアは、50万の誓約が集まると、国民投票ができる。
○今回の国民投票は2月に決まった。フクシマ事故の影響ではない。
○2月までの時点で、イタリア世論は、約58%が原発反対。
○投票率は約57%
○うち、約94.5%が条件削除に賛成。
○投票率が50%に満たないと、投票が無効になる。
○国民投票で原発推進派が勝つためには、投票を無効にする作戦が効きそう。
○なので政権は、推進派国民に棄権を勧めた。
○ベルルスコーニ首相は、イタリアのメディアの3分の2を所有している。
○この一ヶ月くらいは、フクシマに関する報道は無い。情報操作か。



島国日本と大きく異なるのは、電力を輸入できる、という点ですかね。
電気代は高いけれど、国の安全にはかえられない、という選択をしたわけだ。

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