[あらまし] 同居母86歳パーキンソン病要介護2認知症状少々。
昨日は二度目の大学病院受診。
少し新たになった処方を近所の大混雑薬局で受け取り。
※
薬局に、しゃべり続けている女性がいた。
窓際にソファが並び、みんな、60分かそれ以上の待ち時間をおとなしく待っている。
広い待合室の隅にはキッズコーナーが有り、子どもたちはそこで遊んでいる。
奥には、体脂肪計や血圧計や骨密度計や脈波計が有る。
私は、体脂肪と血圧と脈波を計測し、
それから向いのスーパーであれこれ買い物し、
待合室に戻った。
それから更に一時間以上待った。
いつからだったか、女性の話声が耳に入ってきた。
独り言だと気付くのに時間が掛かる程度の大きさの声だ。
女性はサーバーでコーヒーを注いで、窓際のソファに腰掛けた。
窓際には、様々なパンフレットが置いてある。
その一つを手に取り、「これは何?」と大きな声で言う。
たまたま手の空いたらしい薬剤師が歩み寄り、パンフレットを見るが、
なに、そんなもの、出入りの業者が宣伝のために置いて行っている物だから、
薬剤師は分からない。
それでも「わかりません」では済まさず、「調べてきます」と奥へ引っ込む。
女性は「すぐ答えられないのね。いちいち待たせるのね。」などとしゃべっている。
そのうちに薬剤師は戻って、パンフレットの検査キットについて説明する。
女性は「適用年齢は?」と、彼に聞き、「これ欲しいわ」と言い出す。
どうやらモノは、性ホルモン量を確かめるものらしい。
つまり、更年期女性の疑問に応えるためのものなのだろう。
「三十代から…」などと薬剤師は女性の質問に答えている。
「じゃあ57歳でもいいのね。で、どこに出せばいいの?」
目的が無いなら必要も無いのに。
「四千円くらいしますよ。」と言われて、「今持ち合わせが無いから、あらためて」と
女性が言っているのが聞こえて来て、私は内心ホッとした。のも束の間、
「カード使えるかしら?」なんて言っている。
カード使って大丈夫かいな、と私はまた内心ザワつく。お節介だ。
その後、女性は隣に腰掛けていた年配男性が気に入ったらしい。
「笑顔が素敵だわ。ほんとに素晴らしい。」などとしつこくほめている。
雑誌の棚からある女性誌を持って来た。健康関連の記事が目にとまったらしい。
「これいいわ。先に読む?」と男性に勧めるも、断られたようだ。すると、
「じゃあ声に出して読んであげる。でも迷惑かしら?あたし地声が大きいから。」
今さら何さ。
私は、読んでいるミステリー小説がちっとも頭に入って来ない。
しかし、声を聞かないように努力して、どうやらうまくストーリーに入ることができた。
と思った矢先、声が言う。
「ねえ、迷惑かしら。そこの人、黙って本読んでないで、なんとか言ってよ。」
ギョ。本を読んでいるのは、私しかいない。
いや、隣にも本を読んでいる人がいたはずだが、いつの間にか本はしまっている。
読めっこないのだ。
気合いで無視していると、私と女性の中間にいる年配の女性が言った。
「自由に本を読んでらっしゃるんだから、いいじゃありませんか。
迷惑かどうか、ご自分で考えたらいいんじゃないですか。」
至極まともな言葉だ。
私は本を読みたいから読む。
しゃべりたい人に「迷惑だから黙れ」とも言わず、読んでいる。
ああ、これでいいのだ。
一分も経たないうちに、女性は雑誌の記事を読み上げ始めた。
ご自分で考えて、迷惑ではないと判断したのか。そうなのか。
女性に気に入られた年配男性は、数分後に席を立って、離れた。
正面からの音読に耐えられなくなったのだろう。
罪も無い人なので、制するでもないが、
待合室で読む本はもうちょっと軽いものを選ぼうと思った。
※
そして翌日の今日。
十時半に母をショートステイに送り出して、
いつもより広く深くあっさりとした洗濯と掃除を一気に片付け、
休憩し、ふと気付けば既に昼下がり。
落ち着いた途端に、脳みそは回転を始めた。
あの曲をやろう、アレンジはこんな感じにしよう。というアイディアが湧く。
良かった。そういう脳みそも枯死してはいない。
昨日一日何も食べず、下痢していた犬も、
母が出かけた直後に餌を食べ始めた。
なんだろう、緊張感が伝染していたのだろうか。
※
まずは明日、布団を何枚か粗大ゴミに出すべし!
こんなことも、母がいると「これは惜しい」とか「懐かしい」とかなんとか
言い出しかねない。
婆の居ぬ間の選択である。
やるど!
昨日は二度目の大学病院受診。
少し新たになった処方を近所の大混雑薬局で受け取り。
※
薬局に、しゃべり続けている女性がいた。
窓際にソファが並び、みんな、60分かそれ以上の待ち時間をおとなしく待っている。
広い待合室の隅にはキッズコーナーが有り、子どもたちはそこで遊んでいる。
奥には、体脂肪計や血圧計や骨密度計や脈波計が有る。
私は、体脂肪と血圧と脈波を計測し、
それから向いのスーパーであれこれ買い物し、
待合室に戻った。
それから更に一時間以上待った。
いつからだったか、女性の話声が耳に入ってきた。
独り言だと気付くのに時間が掛かる程度の大きさの声だ。
女性はサーバーでコーヒーを注いで、窓際のソファに腰掛けた。
窓際には、様々なパンフレットが置いてある。
その一つを手に取り、「これは何?」と大きな声で言う。
たまたま手の空いたらしい薬剤師が歩み寄り、パンフレットを見るが、
なに、そんなもの、出入りの業者が宣伝のために置いて行っている物だから、
薬剤師は分からない。
それでも「わかりません」では済まさず、「調べてきます」と奥へ引っ込む。
女性は「すぐ答えられないのね。いちいち待たせるのね。」などとしゃべっている。
そのうちに薬剤師は戻って、パンフレットの検査キットについて説明する。
女性は「適用年齢は?」と、彼に聞き、「これ欲しいわ」と言い出す。
どうやらモノは、性ホルモン量を確かめるものらしい。
つまり、更年期女性の疑問に応えるためのものなのだろう。
「三十代から…」などと薬剤師は女性の質問に答えている。
「じゃあ57歳でもいいのね。で、どこに出せばいいの?」
目的が無いなら必要も無いのに。
「四千円くらいしますよ。」と言われて、「今持ち合わせが無いから、あらためて」と
女性が言っているのが聞こえて来て、私は内心ホッとした。のも束の間、
「カード使えるかしら?」なんて言っている。
カード使って大丈夫かいな、と私はまた内心ザワつく。お節介だ。
その後、女性は隣に腰掛けていた年配男性が気に入ったらしい。
「笑顔が素敵だわ。ほんとに素晴らしい。」などとしつこくほめている。
雑誌の棚からある女性誌を持って来た。健康関連の記事が目にとまったらしい。
「これいいわ。先に読む?」と男性に勧めるも、断られたようだ。すると、
「じゃあ声に出して読んであげる。でも迷惑かしら?あたし地声が大きいから。」
今さら何さ。
私は、読んでいるミステリー小説がちっとも頭に入って来ない。
しかし、声を聞かないように努力して、どうやらうまくストーリーに入ることができた。
と思った矢先、声が言う。
「ねえ、迷惑かしら。そこの人、黙って本読んでないで、なんとか言ってよ。」
ギョ。本を読んでいるのは、私しかいない。
いや、隣にも本を読んでいる人がいたはずだが、いつの間にか本はしまっている。
読めっこないのだ。
気合いで無視していると、私と女性の中間にいる年配の女性が言った。
「自由に本を読んでらっしゃるんだから、いいじゃありませんか。
迷惑かどうか、ご自分で考えたらいいんじゃないですか。」
至極まともな言葉だ。
私は本を読みたいから読む。
しゃべりたい人に「迷惑だから黙れ」とも言わず、読んでいる。
ああ、これでいいのだ。
一分も経たないうちに、女性は雑誌の記事を読み上げ始めた。
ご自分で考えて、迷惑ではないと判断したのか。そうなのか。
女性に気に入られた年配男性は、数分後に席を立って、離れた。
正面からの音読に耐えられなくなったのだろう。
罪も無い人なので、制するでもないが、
待合室で読む本はもうちょっと軽いものを選ぼうと思った。
※
そして翌日の今日。
十時半に母をショートステイに送り出して、
いつもより広く深くあっさりとした洗濯と掃除を一気に片付け、
休憩し、ふと気付けば既に昼下がり。
落ち着いた途端に、脳みそは回転を始めた。
あの曲をやろう、アレンジはこんな感じにしよう。というアイディアが湧く。
良かった。そういう脳みそも枯死してはいない。
昨日一日何も食べず、下痢していた犬も、
母が出かけた直後に餌を食べ始めた。
なんだろう、緊張感が伝染していたのだろうか。
※
まずは明日、布団を何枚か粗大ゴミに出すべし!
こんなことも、母がいると「これは惜しい」とか「懐かしい」とかなんとか
言い出しかねない。
婆の居ぬ間の選択である。
やるど!
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