老母84歳、パーキンソン病、要介護1。
年明けのデイサービスで、やけどの処置をしてもらった、と後で言う。
入浴介助をしてもらっているので、その時に見つかったのだろう。
「やかんのお湯がかかったんだけど、痛くも痒くもない」と言うので、
たいしたことない、と思っていた。
しかし2週間後、巡回介護が始まってからの様子を見に来たケアマネさんから私に、
皮膚科の往診を予約するように、との指令がくだった。
足の裏のウオノメの処置のために、2度ほど来ていただいたことのある地元の先生だ。
「私はやけどが専門なんです。」と、
いつもセカセカした感じなのが、普段よりさらにテンポアップしている様子だ。
「WHOのなんちゃらかんちゃら、診療ガイドラインのああぢゃらこうぢゃら、」
とにかく専門医なのはよくわかった。
「ここはね、洗っちゃっていいの。ジャバジャバってぬるま湯をかけて。
で、クリームをたっぷり付けて、リント布のこっちね、こうなってない方のこっちの面を当てて、
ガーゼをかぶせて、テープで貼る。
浸出液が出るけど、それでいいの。そうやって皮膚ができるの。
お風呂に入ってぬくもっていいからね。」
毎日ですね、はーい。
週一回訪問の看護師さんは、3週間自分が知らなかったことにショックを受けていた。
「須山さーん、なんで話してくれなかったんですかー。
かなしくって涙が出ちゃいます。」
服薬管理ばかりで訪問時間が過ぎてしまうことに、看護師さんは不満をおぼえている。
薬のセットはなるべく私がやっておこう。
看護師さんじゃなきゃできないことをやってもらわなきゃ、もったいない。
さて、ご家族の方が毎日ガーゼを換える、と言っても、
家の裏で噴水が吹き出したりすると、それどころではなくなって、忘れる。
そんなことで飛ばした日もあったが、一週間後の診察で、
「はい。治ってる。」
と先生のお墨付きをいただいた。
素人目には、まだ患部は赤く、痛そうでもある。
「赤いうちは皮膚も薄くて弱いから、こすったりしないように。
破れちゃったらまた同じようにしてガーゼしておけばいいから。」
とのこと。
「自分で治る力が有ったからね。
自分で治る力が無いと、何をどう処置しても治らないのよ。」
落着。
本人が「痛くも痒くもないから」と言うのは、
実にアテにならない。
ということがよく分かった。
年明けのデイサービスで、やけどの処置をしてもらった、と後で言う。
入浴介助をしてもらっているので、その時に見つかったのだろう。
「やかんのお湯がかかったんだけど、痛くも痒くもない」と言うので、
たいしたことない、と思っていた。
しかし2週間後、巡回介護が始まってからの様子を見に来たケアマネさんから私に、
皮膚科の往診を予約するように、との指令がくだった。
足の裏のウオノメの処置のために、2度ほど来ていただいたことのある地元の先生だ。
「私はやけどが専門なんです。」と、
いつもセカセカした感じなのが、普段よりさらにテンポアップしている様子だ。
「WHOのなんちゃらかんちゃら、診療ガイドラインのああぢゃらこうぢゃら、」
とにかく専門医なのはよくわかった。
「ここはね、洗っちゃっていいの。ジャバジャバってぬるま湯をかけて。
で、クリームをたっぷり付けて、リント布のこっちね、こうなってない方のこっちの面を当てて、
ガーゼをかぶせて、テープで貼る。
浸出液が出るけど、それでいいの。そうやって皮膚ができるの。
お風呂に入ってぬくもっていいからね。」
毎日ですね、はーい。
週一回訪問の看護師さんは、3週間自分が知らなかったことにショックを受けていた。
「須山さーん、なんで話してくれなかったんですかー。
かなしくって涙が出ちゃいます。」
服薬管理ばかりで訪問時間が過ぎてしまうことに、看護師さんは不満をおぼえている。
薬のセットはなるべく私がやっておこう。
看護師さんじゃなきゃできないことをやってもらわなきゃ、もったいない。
さて、ご家族の方が毎日ガーゼを換える、と言っても、
家の裏で噴水が吹き出したりすると、それどころではなくなって、忘れる。
そんなことで飛ばした日もあったが、一週間後の診察で、
「はい。治ってる。」
と先生のお墨付きをいただいた。
素人目には、まだ患部は赤く、痛そうでもある。
「赤いうちは皮膚も薄くて弱いから、こすったりしないように。
破れちゃったらまた同じようにしてガーゼしておけばいいから。」
とのこと。
「自分で治る力が有ったからね。
自分で治る力が無いと、何をどう処置しても治らないのよ。」
落着。
本人が「痛くも痒くもないから」と言うのは、
実にアテにならない。
ということがよく分かった。
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