[あらすじ] 20年前、献血の問診票に同性と性的接触をしたと馬鹿正直に答えて
断られて、赤十字に電話をして言うべきことを言った。
さて、件の献血の問診票をもう一度見てみよう。
14.この1年間に次のいずれかに該当することがありましたか。
(1)不特定多数の異性と性的接触をもった。
(2)同性と性的接触をもった。
(3)エイズ検査(HIV検査)で陽性といわれた。
(4)麻薬・覚醒剤を注射した。
(5)(1)~(4)に該当する者と性的接触をもった。
これは、HIV感染者を篩うための質問なのだが、
そのために適切な内容とは言えない。
(1)について、特定の一人の異性とのみ性的接触を持ったとして、
つまり、フツーの異性愛者として、恋人や配偶者とフツーにセックスを
していたとしても、感染しないわけではない。
自分がその人としかしなかったとしても、相手の人が感染者だったらアウトだからだ。
それが、(5)に示されている。
身持ちの固い奥さんであっても、旦那が外でナマでよくわからんセックスを
していたら、感染の危険がある。ということだ。
(2)について、男性の同性間で、コンドームを用いないアナルセックスの場合は
感染の危険性が高いが、
女性同士のオーラルセックスであれば、感染率は非常に低い。
それをひっくるめて、同性との性的接触と言うのは、意味をなさない。
とかく。
性的接触によるHIVの感染は、男女間か男性同士かを問わず、
コンドームを着用しないペニスの挿入に危険が高い。
だから、ほんとうに問診によってHIV感染者を洗い出そうとするならば、
ペニスの挿入をするセックスをしたか、その際にコンドームを用いたか、
ということを聞くのでなければ、意味をなさない。
※
私の個人的体験を待つまでもなく、世間(と言っても狭い世間であるが)でも
問題になっていた。
動くゲイとレズビアンの会、アカーという団体がある。
アカーは、1999年に、中央薬事審議会血液製剤特別部会に要望書を出した。
http://plaza.harmonix.ne.jp/~y-paolo/material010302.htm
その中の、三番目の提案が、HIVに関する質問についてのものだ。
上に書いたような私の考えと同様の根拠により、
それまでの問診票の問題点と、変更案を提示している。
※
こういったことを受けてか、この後、問診票は改訂される。
何回かの改訂を経て、平成23年以降は下記のようになっている。
20.6ヵ月以内に次のいずれかに該当することがありましたか。
①不特定の異性または新たな異性との性的接触があった。
②男性どうしの性的接触があった。
③麻薬、覚せい剤を使用した。
④エイズ検査(HIV検査)の結果が陽性だった(6ヵ月以前も含む)。
⑤上記①~④に該当する人と性的接触をもった。
①に、新たな異性という要素が加わった。
これは、感染しているかどうか不明の人、という意味だろう。
②について、単に同性とせず、男性どうしと表現が変わり、
感染の危険の非常に低い女性どうしが除外されている。
そのこと自体はけっこうなことだが、
これでは、男性どうしでアナルセックスをするけれど
きちんとコンドームを着用してセーフセックスにつとめている
男性方は納得いかないことだろう。
なかなか、すっきりとは片付かないもんだ。
しかし、着実に、変わってきていることは確かだ。
真正面から体験して、苦情の電話をかけた甲斐もあったというものだ。
断られて、赤十字に電話をして言うべきことを言った。
さて、件の献血の問診票をもう一度見てみよう。
14.この1年間に次のいずれかに該当することがありましたか。
(1)不特定多数の異性と性的接触をもった。
(2)同性と性的接触をもった。
(3)エイズ検査(HIV検査)で陽性といわれた。
(4)麻薬・覚醒剤を注射した。
(5)(1)~(4)に該当する者と性的接触をもった。
これは、HIV感染者を篩うための質問なのだが、
そのために適切な内容とは言えない。
(1)について、特定の一人の異性とのみ性的接触を持ったとして、
つまり、フツーの異性愛者として、恋人や配偶者とフツーにセックスを
していたとしても、感染しないわけではない。
自分がその人としかしなかったとしても、相手の人が感染者だったらアウトだからだ。
それが、(5)に示されている。
身持ちの固い奥さんであっても、旦那が外でナマでよくわからんセックスを
していたら、感染の危険がある。ということだ。
(2)について、男性の同性間で、コンドームを用いないアナルセックスの場合は
感染の危険性が高いが、
女性同士のオーラルセックスであれば、感染率は非常に低い。
それをひっくるめて、同性との性的接触と言うのは、意味をなさない。
とかく。
性的接触によるHIVの感染は、男女間か男性同士かを問わず、
コンドームを着用しないペニスの挿入に危険が高い。
だから、ほんとうに問診によってHIV感染者を洗い出そうとするならば、
ペニスの挿入をするセックスをしたか、その際にコンドームを用いたか、
ということを聞くのでなければ、意味をなさない。
※
私の個人的体験を待つまでもなく、世間(と言っても狭い世間であるが)でも
問題になっていた。
動くゲイとレズビアンの会、アカーという団体がある。
アカーは、1999年に、中央薬事審議会血液製剤特別部会に要望書を出した。
http://plaza.harmonix.ne.jp/~y-paolo/material010302.htm
その中の、三番目の提案が、HIVに関する質問についてのものだ。
上に書いたような私の考えと同様の根拠により、
それまでの問診票の問題点と、変更案を提示している。
※
こういったことを受けてか、この後、問診票は改訂される。
何回かの改訂を経て、平成23年以降は下記のようになっている。
20.6ヵ月以内に次のいずれかに該当することがありましたか。
①不特定の異性または新たな異性との性的接触があった。
②男性どうしの性的接触があった。
③麻薬、覚せい剤を使用した。
④エイズ検査(HIV検査)の結果が陽性だった(6ヵ月以前も含む)。
⑤上記①~④に該当する人と性的接触をもった。
①に、新たな異性という要素が加わった。
これは、感染しているかどうか不明の人、という意味だろう。
②について、単に同性とせず、男性どうしと表現が変わり、
感染の危険の非常に低い女性どうしが除外されている。
そのこと自体はけっこうなことだが、
これでは、男性どうしでアナルセックスをするけれど
きちんとコンドームを着用してセーフセックスにつとめている
男性方は納得いかないことだろう。
なかなか、すっきりとは片付かないもんだ。
しかし、着実に、変わってきていることは確かだ。
真正面から体験して、苦情の電話をかけた甲斐もあったというものだ。
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