寝たり寝たり

家。
家というのは、自分の領域で、
そこで安心して休める所だと思う。
うたた寝したり屁ぇこいたり裸でうろついたり、する。

家に、自室が有る。
ここが私のねぐらなわけだが、
どうも、このところ、ここでも休まった気があまりしない。

家にいると、母に何かと呼ばれる。
そのうち、呼ばれなくても呼ばれることに構えるようになってくる。
結局、自分で自分の首をしめているようだ。
呼ばれたくないならと、外出する。
しかし、外でばかり過ごすのはくたびれる。
家で休めばいいのに、と思うが家で休まらない。

毎日の休みたさが蓄積した。
季節柄あたりまえっちゃあたりまえだが、風邪を引いた。
もうどうにも外出ならん、と、一日、自室で寝る。

階下でガタン！と派手な音がする。
顛倒したか、と駆け付けて見るべきなのだが、
今日はやめた。
一日家で寝込んでみると、そんな音が３，４回は聞こえる。
今までも、音がしたら駆け付けたものだが、
こう頻度があっても、慣れない。

母本人が転倒するときは、案外、ずるずるとくずおれるような形のようだ。
バターン！とはならない。
とは言え、先日も音がして見に行ったら、
オイルヒーターに寄り掛かるように倒れており、
オイルヒーターは他の物に倒れかかっている、という状況だった。
そのままになっていたら、人は低温火傷、家も悪くすりゃ火事、
良くってオイルヒーターが落ちて壊れていただろう。
となると、やはり様子は見ないわけにもいかない。

とは言え、一日に何度もそんなことが有るのでは、
張り込んでいたらこちらも休まらない。
とは言え、家が焼けてしまったら休む場所も無くなる。
とは言えとは言え

堂々巡りというのは、よろしくない。
こりゃはまるな、と気付いたら、
もの思いを一旦ぶった切る必要が有る。
身体の要求に従う。

っていうか、「安静に」してるはずなのにな、母め。
身体の声を無視し慣れている人の行動は、怖い。
無理を無理とも思わず動いて、事を大きくする。

そういうペースに巻き込まれている場合じゃない。
私自身の自己管理を大事に過ごしたいわい。

とは言え、火事は困るし。
とは言えとは言え

おやすみなさい