犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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雁皮紙(がんぴし)

2017年07月14日 | 書の道は

[あらすじ] 墓の拓本をとった。
お寺の近くにちょうど書道店があり、そこで油墨とたんぽの拓本セットと、雁皮紙を買ったのだ。
http://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/697a6ece9f17413f4ab5cb52b5766862


また何かの拓本をとりたいものだ。
名も無い道祖神でも、気に入ったものがあったら採ってみるのも楽しいのかもしれない。
写真を撮るよりも、姿がくっきり写る。

静岡で、墓の拓本をとった時、書道具店の店主が売ってくれたのは、
雁皮紙の半切だった。
半切とは、およそ35×140cm。
よく「初日の出」なんて書初めで書くような、あのサイズだ。

ただ、雁皮紙はもとの全紙のサイズが違うので、半切で幅がおよそ45cmだった。
それが、墓の拓本にはまたちょうど良かった。

気が向いた時に拓本をとりたいなら、紙を買っておきたい。
しかし、そこいらでほいほい売っているものでもない。
そういえば、府中に古い紙屋がある。
ついでがあるので、寄ってみた。

「半切?うちは裁断はやってません。全紙だけ。
雁皮紙はこのサイズね。
在庫があるだけで終わりです。
作る職人もいないし、原料も無いし。」

ええっ、そんなに貴重なものだったのか?
静岡の街中の書道具店で、たまたま墓の拓本をとろうと思い付いただけの私が
雁皮紙の半切を買えたのは、ものすごくラッキーだったのか?

調べてみると、
雁皮とは、沈丁花科の低木だという。
栽培が難しいため、雁皮は野生の物を使う。
手漉きで作るので、職人も今や日本で数人。

しかし雁皮紙という物は、遣唐使が中国への供物に持って行った中にも入っていたそうだ。
植物の繊維を使って紙を作るという技術は、中国が前漢時代(紀元前206-8年)に始めたものだ。
そんな歴史ある中国へ捧げられるくらい、日本の雁皮紙の質が良かったのか。

まあ、拓本に向く紙は雁皮紙だけではないだろう。
どのような物の拓本をとるのかによって、紙選びも違ってくる。
和紙が必ずふさわしいとも限るまい。
静岡で買ったものは、府中の店の言う値段よりずいぶん安かったから、
日本製ではなかったのかもしれない。わからないけれど。

その気になったら勉強しよう。


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