[あらすじ] 見逃し配信というもんのおかげで、テレビドラマを観るようになった。
今期は『きのう何食べた?』でクサクサして『俺のスカート、どこ行った?』でスカッとする。
「カムアウト」という言葉が無責任に流行していることに
クサクサしている。
「実は私〇〇です」と白状する意味で使われている。
直訳すれば「出て来る」という意味だ。
何から出て来るのか、と言うと、
クローゼットから出て来るのだ。
クローゼット。日本語で言えば、箪笥か。
なんでそんなとっから出て来るのか。
子どもの頃、かくれんぼと言えば箪笥やクローゼットの中に隠れたものだ。
吊り下げられている服を掻き分けて、奥に隠れる。
小物などで足元を隠す。
内側からできるだけ扉を閉める。
衣服の隙間から外の様子を見ることもできる。
子どもとは言え、狭い。
それに、暑い。
見つけられて外に出ると、ほーっと息がつける。
大人になってから、箪笥の奥に入ったことは無い。
そもそも身体が大きくなったし、
私が入り込めば箪笥の板を踏み破ってしまうだろう。
いえですからなぜわざわざクローゼットから出て来るのか。
そもそもなぜクローゼットに入っていたのか。
カムアウトという言葉の意味に戻る。
同性愛者であることを伏せて暮らすことを、
クローゼットに隠れることに喩えて言っているのだ。
だから、カミング・アウト・オブ・クローゼット。
※
『きのう何食べた?』の主人公は、
弁護士として働くゲイ。
自分の周囲の人にカムアウトしていない。
両親は知っている。
『俺のスカート、どこ行った?』の主人公は、
ゲイであり、女装家でもある。
おっさんが女の服を着て化粧をしている。
一見して男性の女装とわかる。
※
同性愛とは、女性が女性を好きになったり、
男性が男性を好きになったりすることだ。
女性は女性だし男性は男性なので、同性愛かどうかということは
見た目ではわからない。
だから、隠れることができる。
※
LGBTのT、トランスジェンダーは、
『俺』の説明によれば、社会に割り当てられた性別と違う性別で生きる人、
ということになる。
Tと一文字に括られているが、様々な人がいる。
手術やホルモン治療を受けて、別の性別の身体になっている人もいる。
身体の治療はしないが、社会的な性別からは外れている人もいる。(わしここ)
その中で、男性が女性の装いをする、というのは
けっこう目立っちゃったりする。
クローゼットもクソも無えわ。
収まりきりません。
女装家をクローゼットに押し込めても、衣装に囲まれて、
この服はどうだとかこれちょうだいとかあんたこんなの似合わないわよとか
ごちゃごちゃ言ってそうだ。
※
『何食べ』のクローゼットの弁護士氏は、うっかりカムアウトしてしまう。
そして相手から、あれこれ勘違いな言葉を受ける。
そんなとき、彼は眉間に皺を寄せ、でも困った目をして、
憤りといったものは抑え込む。
言い返したり、説明したりはしない。
ただ受け止め、自らの顔に皺を刻む。
一方、スカートを履いている『俺』は、見るからに女装だ。
そして、「キモい」と言われれば
「そんなチンケな常識で決めつけるあんたのほうがブス」
と言い返す。
※
こうしたスタンスの違いは、
もちろん、性格的な違いも有るだろう。
ゲイだって黙っている人ばかりじゃない。
言い返す人だって、周囲にうまーく伝える人もいる。
最近では、ダイバーシティとか言っちゃって
オープンな職場も外資系を中心に広がってきている。
けれどやっぱり、「見た目でわかるかどうか」というのが
大きいと私は思う。
『俺』原田のぶおの性格も有るだろう。
だから何?と言い返せるようだから女装してこられたとも言える。
また逆に、女装して世間の目にさらされてきた中で
言い返す力を付けてきたのかもしれない。
セクシュアリティと生き方は、切っても切れない。
全体でその人を作り上げている。
※
クローゼットのゲイ、おっさんの女装。
対照的な主人公が描かれているドラマが同期に放送されているのが、いい。
いろいろなんであるよ。
今期は『きのう何食べた?』でクサクサして『俺のスカート、どこ行った?』でスカッとする。
「カムアウト」という言葉が無責任に流行していることに
クサクサしている。
「実は私〇〇です」と白状する意味で使われている。
直訳すれば「出て来る」という意味だ。
何から出て来るのか、と言うと、
クローゼットから出て来るのだ。
クローゼット。日本語で言えば、箪笥か。
なんでそんなとっから出て来るのか。
子どもの頃、かくれんぼと言えば箪笥やクローゼットの中に隠れたものだ。
吊り下げられている服を掻き分けて、奥に隠れる。
小物などで足元を隠す。
内側からできるだけ扉を閉める。
衣服の隙間から外の様子を見ることもできる。
子どもとは言え、狭い。
それに、暑い。
見つけられて外に出ると、ほーっと息がつける。
大人になってから、箪笥の奥に入ったことは無い。
そもそも身体が大きくなったし、
私が入り込めば箪笥の板を踏み破ってしまうだろう。
いえですからなぜわざわざクローゼットから出て来るのか。
そもそもなぜクローゼットに入っていたのか。
カムアウトという言葉の意味に戻る。
同性愛者であることを伏せて暮らすことを、
クローゼットに隠れることに喩えて言っているのだ。
だから、カミング・アウト・オブ・クローゼット。
※
『きのう何食べた?』の主人公は、
弁護士として働くゲイ。
自分の周囲の人にカムアウトしていない。
両親は知っている。
『俺のスカート、どこ行った?』の主人公は、
ゲイであり、女装家でもある。
おっさんが女の服を着て化粧をしている。
一見して男性の女装とわかる。
※
同性愛とは、女性が女性を好きになったり、
男性が男性を好きになったりすることだ。
女性は女性だし男性は男性なので、同性愛かどうかということは
見た目ではわからない。
だから、隠れることができる。
※
LGBTのT、トランスジェンダーは、
『俺』の説明によれば、社会に割り当てられた性別と違う性別で生きる人、
ということになる。
Tと一文字に括られているが、様々な人がいる。
手術やホルモン治療を受けて、別の性別の身体になっている人もいる。
身体の治療はしないが、社会的な性別からは外れている人もいる。(わしここ)
その中で、男性が女性の装いをする、というのは
けっこう目立っちゃったりする。
クローゼットもクソも無えわ。
収まりきりません。
女装家をクローゼットに押し込めても、衣装に囲まれて、
この服はどうだとかこれちょうだいとかあんたこんなの似合わないわよとか
ごちゃごちゃ言ってそうだ。
※
『何食べ』のクローゼットの弁護士氏は、うっかりカムアウトしてしまう。
そして相手から、あれこれ勘違いな言葉を受ける。
そんなとき、彼は眉間に皺を寄せ、でも困った目をして、
憤りといったものは抑え込む。
言い返したり、説明したりはしない。
ただ受け止め、自らの顔に皺を刻む。
一方、スカートを履いている『俺』は、見るからに女装だ。
そして、「キモい」と言われれば
「そんなチンケな常識で決めつけるあんたのほうがブス」
と言い返す。
※
こうしたスタンスの違いは、
もちろん、性格的な違いも有るだろう。
ゲイだって黙っている人ばかりじゃない。
言い返す人だって、周囲にうまーく伝える人もいる。
最近では、ダイバーシティとか言っちゃって
オープンな職場も外資系を中心に広がってきている。
けれどやっぱり、「見た目でわかるかどうか」というのが
大きいと私は思う。
『俺』原田のぶおの性格も有るだろう。
だから何?と言い返せるようだから女装してこられたとも言える。
また逆に、女装して世間の目にさらされてきた中で
言い返す力を付けてきたのかもしれない。
セクシュアリティと生き方は、切っても切れない。
全体でその人を作り上げている。
※
クローゼットのゲイ、おっさんの女装。
対照的な主人公が描かれているドラマが同期に放送されているのが、いい。
いろいろなんであるよ。
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