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サンスクリット入門 暗中模索篇

2017年05月24日 | 梵語入門
サンスクリットを学び始めている人に捧げる、励ましの一文です。
ただし、これを読んで励みにならなかったとしても、私は一切の責任は負いません。
はっはっは。



去年の10月に、サンスクリットを独習し始めた。
目的はあるような、無いような。
ブラジル旅行するためにポルトガル語を勉強する!
みたいな、明確な動機は私にまるで無い。
ヨガの用語がちゃんと分かるようになるかもしれないとか、
仏教用語が語源から学べるかもしれないとか、
インド古代哲学の経典に直接触れられるかもしれないとか、
ものがサンスクリットだけに、なんだか途方も無い話なので、
気長に構え過ぎて目標が定まっていない。

十数年前あたりを境に、サンスクリットの教科書が
何種類か出版されてきたようで、それ以前の独習者と比べたら
はるかに環境は良いようだ。

それでも何がなんだか、どこから手を着けて良いもんだか
さっぱりわからない。

とにかく、デーヴァナーガリー文字を練習する。
読めるようにして、書けるように練習する。
これで2ヶ月が過ぎてゆく。

次は何をしよう。

他の言語の教科書とまったく違うのが、
最初に簡単な例文というのが、無い。
This is a pen.
といったような、くだらないけれど安心できる例文が、
教科書の最初に有っても良さそうなもんだが、そんなのが無い。

英語だったら、SVCとかSVOとかいった、文の構造、
ドイツ語だったらかなり厳格な主語述語による枠構造といったものがある。
そういう解説も、無い。

いきなり淡々と、名詞の格変化表が並ぶ。
名詞の語幹の末尾の音と性によって、何十種類もの格変化表が、
教科書の半分を占めている。

しかたないから書写してみたり、おぼえようとしてみたりする。
意味が無いから頭に入らない。
1ヶ月やったところで、あまりにも徒労に思えてくる。

そして、語と語が並ぶときに起きる音韻変化についてやらないと、
文法が理解できないことにうすうす気付き始める。

それで一旦、サンディ(連声:れんじょう)について勉強してみる。
ひととおり教科書を追う。
しかし文法がまだまだなので、例文がさっぱりわからない。
これに3週間。

サンディを見終わったが、名詞の変化表に戻る気になれない。
そこで、別のテキストを使って、動詞を勉強し始める。
動詞が無けりゃ文ができない。
動詞をやれば、例文を読むってことが始められそうだ。と思ったのだ。

このときに使い始めたのが、
平岡昇修『サンスクリット・トレーニング』の第一冊だ。
文法事項を憶えて、単語を少し憶えて、
とにかく例文を和訳し、それをまた梵訳する、というトレーニング。

やっと言語の勉強らしくなってきた。
と、思えたのが2月。

そして4月から、東京大学仏教青年会が開いている
サンスクリット初級講座を受講している。

7ヶ月の孤独な予習が効きに効いて、
授業の内容はだいたい知っていることの復習ばかりだ。
その中で、「やっぱりそういうことか」と思うことがあれこれある。
その具体的な内容は、

つづく

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