毎月一日は作り話を書いている。
自分の体験をもとに書くと、リアルになるのは良いけれど、
本当のできごとだと思われると困ったことになる場合も有る。
だから、奇想天外な事を書きゃいいのだが、どうも小さくまとまりがちだな。
毎月一日に作り話を書いて、翌日には言い訳を書いている。
昨日はサボったので、今日は一昨日の分の言い訳である。
※
盆踊りの輪の中で、下駄履きの巨漢に3回踏まれて、
文句を言ったら喧嘩になりそうになったので、
人混みに紛れて逃げた。
という話でした。
※
人気の有る会場だと、踊りの輪はぎっちぎちに混み合う。
混んでいたら混んでいるなりの踊り方をすれば、トラブルは起きない。
手はいつもよりゆっくりと小さく振る。
※
私の後ろの浴衣姿の青年が、女性を連れて来ていて、いきがっている。
振り付けを声で説明したりしながら踊っている。
それはいいのだけど。
混んでいる中で勢い良く手振りをするから、
私の顔にパシパシと袂(たもと)が当たる。
いやだよーん
曲が終わって、青年は女性に向かって、
「っていうね。」
なんて言っている。
なにがじゃ!
おっといけねえ。
落ち着けわたし
※
私は子どもの頃からずっとほとんど踊ったことが無かった。
15年前に、新宿二丁目太宗寺の盆踊りに通りかかりに寄って、
いっぺんにハマったのだ。
最初は何も分からないので、
輪の外に立って、踊りを練習した。
しばらくやっていると、手振りよりも足を先におぼえるべきだと気付いた。
基本的には表拍で右足を前、裏拍で左足を前、である。
しかし、表拍で左足を後ろに引いて、裏拍で右足を後ろに引くことも有る。
東京音頭はいきなりこれだ。
ここで間違うと、前から下がってきた人の足を踏んでしまうことになる。
あっ、すみません!
一度くらいなら良いのだが、おぼえが悪いので繰り返し間違ったりする。
そんな時は、輪から出て、もう一度おさらいし直したものだ。
曲の途中で進行方向が変わったり、
みんなで櫓のほうに一歩二歩出たり、元の位置にまた開いたりする、
というのも有る。
こんな時も、足をおぼえていないと、他人の足を踏んでしまう。
※
私は、足をおぼえるまでは輪に入らないことにした。
まあこれは私が自分自身に課したルールである。
他人を踏みたくないから、
マナーの延長として考えたことだ。
自分がそうしているからって、
他の人にも同じようにしろ、と思うのは、幼稚なことだ。
※
とは言え、なんじゃこの混雑は。
カオス
※
子どもはいいのよ、子どもは。
楽しければいいの。子どもは。
※
浴衣を着てきて、通っぽい感じを出しているオトナは、
ちゃんと踊れぇ!
と、思ってしまう。
※
楽しみにしていた『黒潮太鼓』である。
輪の中心に向かって大きく一歩踏み込んで、太鼓を叩く身振り手振り。
ここんとこが一番楽しい。
その、右足を前に一歩出す、というところで、
内側の輪の人が、右足を一歩後ろに引く、というふうに間違っておぼえている。
浴衣を着た男性である。
しかも体重は100㎏はゆうに有りそうだ。
しかも三人連れである。
しかも一人は下駄履きだ。
雪駄がけの巨漢が引いた足に踏まれた。
いってえぇぇ。
我慢、我慢。
内側の輪のほうが進みが速い。
ずれていく。
これでもう踏まれないとホッとしたのも束の間、
お連れさんの下駄履きの巨漢も、同じように足を間違う。
また踏まれた。
うおおお!なんじゃあんたら
次にまた踏み込むタイミングになった時、
私は思わず、前の巨漢の背中を手で押してしまった。
まったく、マナーにもとる行為だと思う。
痛みで冷静さを失っている。
そもそも「踊って楽しい!」というふうに感情がたかぶっている。
楽しい場でなければ、
「あすこは右足を一歩前、という振り付けですよ、
間違うと後ろの人が出した足を踏んでしまいます。
事故にならないように気を付けたいですね。」
と言えるはずだが、あたしゃ無理だったね。
※
背中を手で押されて、前の巨漢はこちらを振り向いた。
私の足を踏んだタイミングでは振り向かなかったので、
踏んだことにも気付いていなかったと思われる。
まあ、巨漢が下駄履きで、私の薄っぺたい足を踏んだところで、
気付かんだろうとは思う。
だからこそ、下駄で来るなよ、とも思う。
郡上踊りでもないんだし。
※
私の足は、怪我にもなっていなかった。
さほどの事故ではないんである。
その程度のことで頭に来ちゃった自分に自己嫌悪を感じながら、
混雑し過ぎた会場からこそこそと逃げるように帰った。
好きな曲でも、好きな曲だからこそ気持ち良く踊りたいのだから、
混んでいたら輪に入らない、
あきらめる気概を持てよ自分。
自分の体験をもとに書くと、リアルになるのは良いけれど、
本当のできごとだと思われると困ったことになる場合も有る。
だから、奇想天外な事を書きゃいいのだが、どうも小さくまとまりがちだな。
毎月一日に作り話を書いて、翌日には言い訳を書いている。
昨日はサボったので、今日は一昨日の分の言い訳である。
※
盆踊りの輪の中で、下駄履きの巨漢に3回踏まれて、
文句を言ったら喧嘩になりそうになったので、
人混みに紛れて逃げた。
という話でした。
※
人気の有る会場だと、踊りの輪はぎっちぎちに混み合う。
混んでいたら混んでいるなりの踊り方をすれば、トラブルは起きない。
手はいつもよりゆっくりと小さく振る。
※
私の後ろの浴衣姿の青年が、女性を連れて来ていて、いきがっている。
振り付けを声で説明したりしながら踊っている。
それはいいのだけど。
混んでいる中で勢い良く手振りをするから、
私の顔にパシパシと袂(たもと)が当たる。
いやだよーん
曲が終わって、青年は女性に向かって、
「っていうね。」
なんて言っている。
なにがじゃ!
おっといけねえ。
落ち着けわたし
※
私は子どもの頃からずっとほとんど踊ったことが無かった。
15年前に、新宿二丁目太宗寺の盆踊りに通りかかりに寄って、
いっぺんにハマったのだ。
最初は何も分からないので、
輪の外に立って、踊りを練習した。
しばらくやっていると、手振りよりも足を先におぼえるべきだと気付いた。
基本的には表拍で右足を前、裏拍で左足を前、である。
しかし、表拍で左足を後ろに引いて、裏拍で右足を後ろに引くことも有る。
東京音頭はいきなりこれだ。
ここで間違うと、前から下がってきた人の足を踏んでしまうことになる。
あっ、すみません!
一度くらいなら良いのだが、おぼえが悪いので繰り返し間違ったりする。
そんな時は、輪から出て、もう一度おさらいし直したものだ。
曲の途中で進行方向が変わったり、
みんなで櫓のほうに一歩二歩出たり、元の位置にまた開いたりする、
というのも有る。
こんな時も、足をおぼえていないと、他人の足を踏んでしまう。
※
私は、足をおぼえるまでは輪に入らないことにした。
まあこれは私が自分自身に課したルールである。
他人を踏みたくないから、
マナーの延長として考えたことだ。
自分がそうしているからって、
他の人にも同じようにしろ、と思うのは、幼稚なことだ。
※
とは言え、なんじゃこの混雑は。
カオス
※
子どもはいいのよ、子どもは。
楽しければいいの。子どもは。
※
浴衣を着てきて、通っぽい感じを出しているオトナは、
ちゃんと踊れぇ!
と、思ってしまう。
※
楽しみにしていた『黒潮太鼓』である。
輪の中心に向かって大きく一歩踏み込んで、太鼓を叩く身振り手振り。
ここんとこが一番楽しい。
その、右足を前に一歩出す、というところで、
内側の輪の人が、右足を一歩後ろに引く、というふうに間違っておぼえている。
浴衣を着た男性である。
しかも体重は100㎏はゆうに有りそうだ。
しかも三人連れである。
しかも一人は下駄履きだ。
雪駄がけの巨漢が引いた足に踏まれた。
いってえぇぇ。
我慢、我慢。
内側の輪のほうが進みが速い。
ずれていく。
これでもう踏まれないとホッとしたのも束の間、
お連れさんの下駄履きの巨漢も、同じように足を間違う。
また踏まれた。
うおおお!なんじゃあんたら
次にまた踏み込むタイミングになった時、
私は思わず、前の巨漢の背中を手で押してしまった。
まったく、マナーにもとる行為だと思う。
痛みで冷静さを失っている。
そもそも「踊って楽しい!」というふうに感情がたかぶっている。
楽しい場でなければ、
「あすこは右足を一歩前、という振り付けですよ、
間違うと後ろの人が出した足を踏んでしまいます。
事故にならないように気を付けたいですね。」
と言えるはずだが、あたしゃ無理だったね。
※
背中を手で押されて、前の巨漢はこちらを振り向いた。
私の足を踏んだタイミングでは振り向かなかったので、
踏んだことにも気付いていなかったと思われる。
まあ、巨漢が下駄履きで、私の薄っぺたい足を踏んだところで、
気付かんだろうとは思う。
だからこそ、下駄で来るなよ、とも思う。
郡上踊りでもないんだし。
※
私の足は、怪我にもなっていなかった。
さほどの事故ではないんである。
その程度のことで頭に来ちゃった自分に自己嫌悪を感じながら、
混雑し過ぎた会場からこそこそと逃げるように帰った。
好きな曲でも、好きな曲だからこそ気持ち良く踊りたいのだから、
混んでいたら輪に入らない、
あきらめる気概を持てよ自分。
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