犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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本の箱を捨てる

2023年04月19日 | よみものみもの
[あらすじ] 亡父と老母の蔵書を処分する作業が続いているよ。


辞書は、引きたい時にサッと使えるのが良い。
だから、箱なんかに入れていてはいけない。

というのは良いと思う。

今回、何千冊と在る蔵書を整理していて困ったのは、
全集ものの欠巻が有ることだ。
これは、古書として売るにも価値が下がる。

中身が無いわけではない。
箱の中に無いだけで、この家のどこかには在るのだ。
だが、あっちも本、こっちも本なので、途方も無くて、
探すとかいう感じがしない。

70歳を過ぎたくらいからか、
母が、本を元の位置に戻さなくなってしまった。

地下室が書庫になっている。
そこで必要な巻を取り出し、一階でじっくり使った後、
何冊かをまとめて紙の手提げ袋に入れて地下室へ持って行き、
そのまま置く。置きっぱなす。

たぶん、次に困るのは自分だろう。
困るのは自分しかいない。
だからテキトーになったのか。

時が経って、結局ちょっと困ったのは私のほうだった。
古書店もちょびっと困ったかもしれない。
なあに。全員、あんまり困ってはいない。



古書店に本を売却して、だいぶガランとしてきた書架に、
やたらと箱が残っている。
箱だらけである。

それをまとめて捨てた。

小さい箱を一回り大きい箱に入れ、
それをまたもう一回り大きい箱に入れ、
その重なりをまたひときわ大きい箱に入れた。
本のケースのマトリョーシカだ。

ああ。マトリョーシカはロシア語で、「母」の意味だ。
胎ん中に入れていくから女性の絵柄にしたのだろうか。

あちこちにやたらと有ってかさばって場所をとっていると思ったが、
捨てるために重ねて束ねてみると、思いがけないくらい少なくまとまった。
やれやれ。



これまた、魅力的な箱が有ったりもする。
デザインが美しいとか、
とっても頑丈だとか。

古い本ほど、箱も含めてステキに装丁している。
丁寧に、美的に作っているのが伝わってくる。

中身の本が見付からない箱でも、いくつかは捨てずにおいた。
うーん。私は片付けに向いていない。

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