雨上がり。
深大寺の町は気持ちいい。
今日はもう、庭の池は静まりかえっている。
ガマたちの一大お見合いイベントはもう終わったらしい。
3月の深大寺と言えば、3日4日がだるま市だ。
だるま市のどちらか一日はきっと雨が降る。
今年に至っては両日とも降り続けた。
冷たい雨だ。
※
いつもの図書館、深大寺分館に行ったら、読書リレーなるものを開催している。
図書館利用カードの末尾番号0~9でチームに分かれ、
一冊借りるごとに一枚のシールをボードに貼っていくのだ。
どうせ借りるのだから、参加してみるか。
私の利用カードは末尾9番。
シールは青だ。
幼稚園児の頃の私だったら、この色で喜んでいただろう。
※
私は、ミステリー小説を読まない。
いや、子どもの頃はクリスティーなんか好んで読んでいたはずだ。
いつから読まなくなっただろう。
読まなくなったばかりか、今ではミステリー小説は暇つぶしでしかなく
且つ自分にその暇は無い、とすら考えている。
※
鬱状態の頃、本が読めなくなった。
同じ2行を繰り返し読む。
まったく頭に入らない。
数年前からまた本が読めるようになってきた。
読みたい本と読める本はちょっと違う、とも思った。
内容は何であれ、面白く読める本を読んでいれば、
本を読むことに慣れてくる。
そしてそのうち、読みたい本にも取りかかることができるようになる。
※
読書リレーか。
たくさんシールを貼ったチームの勝ちか。
顔真卿を次々と臨書していた時には、次々とお手本を借りたのだが、
今、それは止まっている。
冊数を稼ぐには、軽い読み物でも借りるとするか。
漫画の棚に行ってみたら、別の分館に移籍したのだろうか、
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が無くなっている。
がっかり。
まあ、漫画だからって案外スイスイ読めるもんでもない。
一話でお腹いっぱいになって、一冊に時間が掛かったりする。
じゃあミステリー小説でも読むか。
先日、図書館の「おみくじ」のお勧めに従い、
長岡弘樹『教場』を読んだ。
面白いと思ったので、続編の『教場2』も『教場0』も読んだ。
そういう勢いも悪くない。
せっせと読んでいる間は、日常生活のアレヤコレヤを忘れることができる。
※
インターネットで、書店員おすすめのミステリー、という一覧を眺めた。
『犬はどこだ』というのにしようと思ったが、
深大寺分館には無かった。
しかたないので、同じ作家の本を手に取った。
ミステリー「満願」って、既に何かイヤな予感がする。
どんな願いが叶うというのか。
六編の短編が収まっている。
事件に関わる誰かの一人称で語られている。
※
六編目が表題作の『満願』である。
作品の序盤で、一人称の主人公が引っ越す。
引っ越し先が、調布だという。
おやま、ようこそ。
終盤、下宿先の奥さんに連れられて、主人公は散歩に出る。
ハクモクレンが咲いている。
おやま、今の時期じゃないの。
そして行った先は、深大寺の達磨市だ。
おやまあ、ほんとにようこそおいでくださった。
※
たまたま手にした本の舞台が、
今の時期の、我が地元だという。
こういう「引き」は気持ちいい。
もちろん、その前の5編でつまらないと感じたら
『満願』までは辿り着かなかったわけだ。
地味なほめ方だけど。
深大寺の町は気持ちいい。
今日はもう、庭の池は静まりかえっている。
ガマたちの一大お見合いイベントはもう終わったらしい。
3月の深大寺と言えば、3日4日がだるま市だ。
だるま市のどちらか一日はきっと雨が降る。
今年に至っては両日とも降り続けた。
冷たい雨だ。
※
いつもの図書館、深大寺分館に行ったら、読書リレーなるものを開催している。
図書館利用カードの末尾番号0~9でチームに分かれ、
一冊借りるごとに一枚のシールをボードに貼っていくのだ。
どうせ借りるのだから、参加してみるか。
私の利用カードは末尾9番。
シールは青だ。
幼稚園児の頃の私だったら、この色で喜んでいただろう。
※
私は、ミステリー小説を読まない。
いや、子どもの頃はクリスティーなんか好んで読んでいたはずだ。
いつから読まなくなっただろう。
読まなくなったばかりか、今ではミステリー小説は暇つぶしでしかなく
且つ自分にその暇は無い、とすら考えている。
※
鬱状態の頃、本が読めなくなった。
同じ2行を繰り返し読む。
まったく頭に入らない。
数年前からまた本が読めるようになってきた。
読みたい本と読める本はちょっと違う、とも思った。
内容は何であれ、面白く読める本を読んでいれば、
本を読むことに慣れてくる。
そしてそのうち、読みたい本にも取りかかることができるようになる。
※
読書リレーか。
たくさんシールを貼ったチームの勝ちか。
顔真卿を次々と臨書していた時には、次々とお手本を借りたのだが、
今、それは止まっている。
冊数を稼ぐには、軽い読み物でも借りるとするか。
漫画の棚に行ってみたら、別の分館に移籍したのだろうか、
『こちら葛飾区亀有公園前派出所』が無くなっている。
がっかり。
まあ、漫画だからって案外スイスイ読めるもんでもない。
一話でお腹いっぱいになって、一冊に時間が掛かったりする。
じゃあミステリー小説でも読むか。
先日、図書館の「おみくじ」のお勧めに従い、
長岡弘樹『教場』を読んだ。
面白いと思ったので、続編の『教場2』も『教場0』も読んだ。
そういう勢いも悪くない。
せっせと読んでいる間は、日常生活のアレヤコレヤを忘れることができる。
※
インターネットで、書店員おすすめのミステリー、という一覧を眺めた。
『犬はどこだ』というのにしようと思ったが、
深大寺分館には無かった。
しかたないので、同じ作家の本を手に取った。
ミステリー「満願」って、既に何かイヤな予感がする。
どんな願いが叶うというのか。
六編の短編が収まっている。
事件に関わる誰かの一人称で語られている。
※
六編目が表題作の『満願』である。
作品の序盤で、一人称の主人公が引っ越す。
引っ越し先が、調布だという。
おやま、ようこそ。
終盤、下宿先の奥さんに連れられて、主人公は散歩に出る。
ハクモクレンが咲いている。
おやま、今の時期じゃないの。
そして行った先は、深大寺の達磨市だ。
おやまあ、ほんとにようこそおいでくださった。
※
たまたま手にした本の舞台が、
今の時期の、我が地元だという。
こういう「引き」は気持ちいい。
もちろん、その前の5編でつまらないと感じたら
『満願』までは辿り着かなかったわけだ。
地味なほめ方だけど。
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