犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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本が好き、古本が好き、芳香剤は嫌い!

2023年01月31日 | 椰子の実の中
十代の頃から、古本屋を巡るのが好きだった。

自宅から2㎞あまり離れた街道筋に、古本屋が有った。
カウンターの中には冴えないおっさんがいつも座っていた。

カウンターから離れた棚の、カウンターから死角になる側には、
戦争やら軍艦やら戦車やらに関する本が並んでいた。
私はあまり興味が無かったけれど、時々そこの棚も見に行った。

その辺りはなぜか、しょんべんくさかった。
奥にトイレが有ったのだろうか。



ああいう、何か湿っぽい古本屋というのは
すっかり減ってきてしまった。

大型店が増えたと思ったら、今度はインターネットショップが主流になり、
大型店舗も淘汰されていった。

古本屋の棚をずーーっと眺めて、目当ての本を探すのは楽しい。
眺めている中で、目的以外の本や作家を見付けたり、
知らなかった世界を知ったりして興味が広がることも有る。

紙の辞書を引いた時のように、
視野に入ったものが自分の肥やしになっていくのだ。

ネットショップにも利点が有る。
滅多に見付けられないものも、検索すればすぐに流通の有無が分かる。

両方に利点が有るのだから、とちらも生き延びてくれると良いのだが。



世の中全体が、潔癖に寄っていっていると思う。
マスク警察みたいなものもその表れの一つではないか。

ネットショップの古本も、「滅菌済」といった追記が有るのが
ほぼ必須のような雰囲気が有る。



ネットショップやフリマサイトで古本を買って、
届いて、開封して、ページをめくって、
「しまった!!!」
と思うことが有る。

なんでしょうね。
芳香剤のにおいがするものが時々有る。

私はこの手の「芳香」を嗅ぐと、吐き気がする。
長く吸っていると、頭痛がしてくる。
ゲロゲロギンギンなんである。

開いてそんな本だった場合、
何日か風と日に晒す。
本を開いては置いておき、また次の日は別の所を開いて置き直す。
何日もそれを繰り返す。
そうしないと読めない。

本が傷んでしまうではないか。
何が「滅菌済」だ。



古着を買うことも有る。
古着も、こういった芳香剤が付いていることがしばしば有る。

大物では、ソファを買ったら、ウレタンに芳香剤が浸み付いていて
とても困ったものだ。

古着はいい。
ある種の洗剤を使って洗濯すれば、芳香を落とすことができる。

ソファはたいへんだった。
あれやこれやをスプレーしたり、風と日に何日も何週間も晒したりした。



本は、洗うわけにいかない。
濡れたら終わりだ。

いやちょっと待てよ。
芳香剤のにおいがするってことは、
本にスプレーしている、ってことか。
うーむ。
紙がヨレない程度に噴霧するのかな。

なんにせよ、
やめて欲しいものだ。



私は煙草がとても苦手だが、
古本を買って「タバコくさい」と思った経験が無い。
そんなもんだ。

それより芳香剤のほうが要らん!
と言いたい次第。

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