落語には人情噺というジャンルが有る。
夫婦や親子の関係などを描き、ほろりとさせる。
話の中に笑いもあるけれど、オチは笑いではなかったりする。
古き良き吉本新喜劇も、そういうシナリオが多い。
ドタバタコメディーだけではなく、ちょっとええ話が人気の要因でもある。
親を大事にしろとか夫婦は仲良くせえとか
説教されたら聞く気にもなれないが、
落語や喜劇で見るとジンとくるものが有る。
素直なわたくし。
※
数年前、寄席で見て泣けたのは、
四代目三遊亭圓歌さんの噺だ。
当時は歌之介という名だった。
幼い頃に両親が離婚し、母の実家の鹿児島に移り、
祖母のもとで育つ。
母は大阪に働きに出ていて、兄弟の卒業式の時くらいにしか会えない。
雑に言えば貧乏苦労話と母恋しさの話である。
今は自分が親となり、子どもたちとの時間を大切に過ごす。
歌之介のハの字に下がった太い眉と語り口に惹きこまれ、
途中からグズグズと洟をすするはめになる。
うまい。
私はこの噺を再現する力は全く無いや。
「母のアンカ」(みじかめ)
https://www.youtube.com/watch?v=H6wdA7H3CzI
※
フジテレビ金曜夜11時放送に
「全力!脱力タイムズ」という番組がある。
報道番組だという体で、キャスター二人と知識人コメンテーター三人に
ゲストコメンテーター二人を毎回迎える。
これが、かなり狂暴なバラエティー番組である。
ゲストの一人は必ずお笑い芸人で、
この一人だけ、偽のシナリオが渡されているらしい。
周囲の全員でこの一人の芸人をはめていくようなことになる。
いきなりその場で難題をふっかけたり、
漫才を相方以外の人物とやらせたり、
触れないで欲しいような話題を出したり、
二週連続でまるで同じ台本で進行したり、
かなりきわどい笑いを追及している。
ゲストのもう一人は俳優さんが多い。
この俳優さんが持てる演技力を発揮するのがまた見ものだ。
私は水川あさみさんの回がとても好きだ。圧巻。
先週のゲストは漫才コンビ次長課長の河本準一さんであった。
持ちネタの「タンメン」を非常にやりにくい流れでやらされたり、
セクシー女優との裏話を暴露されたりした末に、
後輩芸人からの感謝のメッセージを見せられる。
ひどく悩んでいる時に、河本がさりげなく声をかけてくれて救われた
と後輩芸人たちが語る。
そのビデオを見て、たまらず河本は涙を流す。
その次にはついに、ある人から手紙が来る。
「脱力タイムズはこんな攻め方も有ったんだ」と河本はグジャグジャの顔で言う。
面白い。
感情を揺さぶる振り幅がむごたらしく大きい。
清濁併せ持つ人間を表す新しい人情噺の形を見た。
来週まで見られる。
https://tver.jp/corner/f0073092
※
バビ江ノビッチさんを大学祭で見て以来、
ドラァグクイーンショーを見たくてたまらない。
https://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/c8477046536c5b03ecd9d929748aa0cc
ゲイクラブの世界だけで楽しんでいるのは惜しい。
と思っていたら、ピンチはチャンス、
このご時勢のおかげで、オンライン配信が行われる。
ワーイワーイ!!!
今日5月5日21時スタート。
アーカイブ配信は5月8日 23:59まで。
3000円。
https://aisotope.zaiko.io/e/pinkhousex
ホストクイーンはバビ江ノビッチ。
ゲストはこんな顔ぶれ。
オナン・スペルマーメイド
レイチェル・ダムール
肉乃小路ニクヨ
リル・グランビッチ
ドリアン・ロロブリジーダ
イズミ・セクシー
バンザイきょう子
穴野をしる子
いやーん、
こんなモノが自宅で見られるなんて!
いつもはカーテンも閉めない私だけど、
今夜は雨戸を閉ててご近所に音と光が洩れないようにして楽しむわ。
https://aisotope.zaiko.io/e/pinkhousex
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