[あらすじ] 大き目の家事をこなす体力精神力も有る今、庭木の手入れをする。
木には、切るタイミングが有る。
タイミング良く切れば、形良く育ち、盛んに花を咲かせたり、実の味が濃くなる。
たいていは、花の咲き終わった頃だ。
ですからね、今、キンモクセイを切るというのは、多分デタラメなタイミングだ。
しかし、このまま梅雨が来てジクジクと屋根を湿らせ、そして夏を迎えるわけにはいかない。
二階の部屋の北の窓から、隣の家の二階が見えていた。のが
この2ヶ月で、キンモクセイの枝が張り出してきて、視界を塞いでいる。
昨日の写真を見て分かるだろうか、一階の屋根の上にすっかり枝が覆いかぶさっている。
https://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/3da8069fc7c8bd5678f6f33d638be8ae
屋根は湿気り、雨樋は詰まり、電線は引っ掛かって危ない。
一日で全部切ると疲れてしまうので、2回に分けた。
枝を切り落とすだけでなく、切り落とした大枝を運び、
そこから小枝を切り分ける。
枝分かれしたままだと、かさばってしょうがない。
枝を切り払って一本の棒の状態にすれば、切枝のかさはずいぶん減る。
小枝や葉は、庭のどこかに置いておいて、朽ちるのを待とう。
通りかかった南隣のおっちゃんが「枝はまとめてゴミに出せば?」と言うが、
切った枝を集めて揃えて縄で束ねる作業を思うと、ゾッとする。
そんな量じゃない。
キンモクセイの枝は、枝分かれする。
一本の枝が、ある程度伸びたところで、5本くらいに枝分かれする。
そのうち一本が特に太く成長し、あと2本くらいも残る。
このパターンを繰り返して、大きく繁ってゆくのだ。
木に登っての作業はしやすい。
今言った枝分かれの所に、しっかりと立つことができる。
木質は軟らかくもないが、硬いほうではない。
鋸を手で引く。
2mあまりの枝を、ばんばん切り落とす。
こんなタイミングで切ったら、今年の秋は咲かないかもしれない。
かまっていられない。ごめんね。
できあがりの樹形も、あまり気にしていない。
こだわるだけの気力体力が残っていない。
しかし、ひとつスッキリした。
屋根の上に以前の切枝が残っているのと、雨樋の掃除は後日またやろう。
大枝を落とした時に、下の藤が曲がってしまった。
この、藤も曲者である。
文字通り、どこにでも曲がって行って絡み付く。
隣家との塀沿いから生えている。
なんでそんな所に。
隣家の方に伸びて行って、きれいに整えてある庭木に絡んでしまうのを
こまめに切らなければならない。
植物は日の当たるほうへ伸びる。
手入れが悪くて鬱蒼と繁って暗いから、やたらに伸びる。
まめに枝をすいてやれば、やたらには伸びない。
というのは木の話で、藤のような蔓はとにかく伸びる。
この藤を、明るくなったキンモクセイに引っ掛けておいた。
これまた危険である。
藤は木にがっちり絡んで、相手を殺す。
それに、キンモクセイに絡んで上に伸びて行ったら、
そこには電線が有り、家が有る。
家に藤が絡むと、本当に危険だ。
隙間に入り込み、柱に絡み、自分が朽ちる時に家も腐らせる。
この藤は、ここに有ってはいけない気がする。
環境が悪くてあまり咲かないし。
ああ、次の大きな課題は、藤か。
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