[あらすじ] 探し物が見つからない時は、お釜を紐で結ぶと出てくる、という。
まさかそれを鵜呑みに信じたわけではないが、やってみた。
すると、本当に見つかったのだ。
同居母86歳パーキンソン病要介護2認知症状少々。
室内で転倒して起き上がれなくなった時などにヘルパーさんを呼べるように、
介護事業所にコールが繋がるボタンを、常に首に掛けている。
それが、無い。と言う。
本人と、介護士さんと、私の三人で探す。
本人は、テーブルの所で外して置いた、と言う。
言いながら、台所の鍋や布巾をどかして探している。
まず見つからないだろう。
ベッドで寝てください。
介護士さんは、母がたまにボタンを片付けていた引き出しや、
その周辺や、着替えの入った箱辺りを探している。
私も少し一緒に探したが、本人の証言をもとに探しても見つからない気がする。
そのうち、犬のトイレが汚れているので掃除したりしていた。
犬のトイレ用のシートを置いている棚の一段上の箱から、
見覚えのある紐が垂れ下がっている。
有った。
※
なるほど、こういうものか。
まあ、とかく母の証言はあてにならない。
自分自身に関することでもあてにならない。
※
マスクが見つからない。
薄手の使い捨てマスクだけれど、大きくて丈夫で、使い心地が良い。
充分、何度も使える物だ。
たしかこのジャンパーのポケットに入れた、と思って探すのだが、無い。
昨日、出かけた時にマスクを使った。
昨日着ていた服のポケットに入っているはずだ。
と思って探すのだが、無い。
諦めて、新しくマスクを出す。
ぴったりサイズで、耳に掛かる紐がちょっとキツい。
ああ、あのマスクだったら良いのに。
紐が擦れて耳の裏が痛くなる前に、外す。
外したマスクをシャツのポケットに入れる。
自然に左の胸ポケットに入れる。
いや、自然な動作だとなんでもかんでも左側のポケットに入れてしまう。
これは右に入れよう。
と、右の胸ポケットを見ると、件のマスクが先に入っている。
※
なるほど、こういうものか。
探し物をするなら、その物を実際にしまってみると良い。
どこにしまうかな、いつもならこうだよな、と想像してみるだけで
見つかれば良いのだが、
それでも見つからなかったら、実際にやってみる。
すると、そこにちゃんと待っている。
自分のやることなんて、パターンが有るのだ。
※
と、書こうと思って、以前の釜紐記事を読み直してみる。
すると、「シャツのポケットに入っていた」なんて書いてある。
https://blog.goo.ne.jp/su-san43/e/261bf810887f14627d85a52dae0b4996
まったく、自分のやることなんて、パターンに嵌まっているのだ。
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