簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

井倉洞(JR乗り潰し・伯備線)

2016-11-02 | Weblog
 吉備高原の北西部には、阿哲台と呼ばれる石灰岩の台地が広がってい
て、それは3億万年程前に形成されたサンゴ礁が母体となっているそうだ。



 石灰岩は水に溶けやすく、このためカルスト地形と呼ばれる独特の地形
を形成することが知られていて、伯備線の車窓からもその独特な山肌やそ
の山を削る工場を幾つか目にすることが出来る。



 カルスト台地に降った雨は地下に吸い込まれ、付近の川に流出するが、
その過程で時に地下に大規模な洞窟を形成する。
それが鍾乳洞で、井倉洞もそんな一つ、その最寄り駅はJR伯備線の井倉
である。



 井倉駅を出てすぐに左折、前の旧道を暫く行き、伯備線の線路を超える
と駐車場が有る。
ここらあたりは、列車で訪れるよりも車のほうが便利なので、大きな駐車場
は欠かせないが、それでも近頃は以前のような賑わいは見られないと言う。


 
 そこを抜けてさらに奥に進むと、左側に高梁川が流れ、右側に土産物屋
や飲食店の立ち並ぶ道となるが、すでに廃業している店舗の跡も見られ、
ここでも観光客が減少していることをうかがい知ることが出来る。



 井倉洞は、昭和33年に探検調査によって発見された。
高梁川に沿ってそそり立つ高さ240mの絶壁の壁面にその入り口を持って
いる。長さが1200m、高低差は90m、洞内の温度は年間を通して15度程度
と言い、夏は涼しく、冬は暖かい天然の冷暖房と言った感じである。

 洞内にはタケノコのような石筍や鍾乳石、高さ50mの滝などダイナミック
な自然の造形が目を奪う。(続)





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