簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

内子の町並み(四国遍路)

2012-06-08 | Weblog
 国道を離れ、平入りの低い屋並みの続く、新谷の集落を貫く旧街道に入る。
車が激しく行きかう国道と違って、通り過ぎる車も少なく、生活感のある通りは歩いて
いても何故かホッと落ち着くものがある。



 神南堂と名付けられた遍路の休憩所を左に見て、再び国道に合流、しばらく歩きその
先のJR五十崎駅の手前で住宅地の間の道に入る、



 民家が途切れると、木々の生い茂る間を行くやや上りの一本道となり、峠越えでも・・
といった雰囲気を漂わせていたが、案じるほどの事もなく、すぐにアスファルトの下り道と
なり、カーブの先に野球場が見えてきた。



 休憩がてらネット裏に腰を下ろそうと近づくと、練習の手を一瞬止め振り返って「チワッス」
と挨拶をくれる。聞けば内子高校の野球部と言う。

 

 しばらく見学させてもらうと、高校生の元気の良い掛け声と、カキーンと言う金属バット
の打撃音で、すっかり疲れも吹っ飛んだ気持になり、そのままの勢いでJRの線路を潜り、
内子の町へと入り込んだ。

 

 大正時代に建てられた歌舞伎劇場である“内子座”は、この内子町を代表する見所の
一つ。ふれあい通りには“商いと暮らしの博物館”など、虫籠窓や連子格子のある建物
が並んでいる。かつて木蝋や生糸で栄えた情緒のある町並みを、外観のみ横目で眺め
て通り過ぎるのが何とも勿体ない。(続)





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