簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

こわめし坂(東海道歩き旅・伊豆の国)

2019-04-19 | Weblog


 工事の影響で通行止めの旧道区間は、凡そ1キロほどであるが、国道を迂回
するとなると2.5キロ程に増えてしまう。
足下の覚束ない下り道の連続で、山中城址辺りから、今晩の宿三島まではまだ
10キロ程の道のりを残していた。
その為宿への到着を夕方遅くと想定していただけに、その上の遅れは痛い。



 散々迷ったが、地元の方の忠告を素直に受けることにした。
ここで1時間に1本程度しかないバスに出会ったことはむしろラッキーであった。
10分ほどの乗車であったが、行程的にも体力的にも大きな助けとなった事は間違い
ない。そんな車中から、最近話題の三島スカイウォークを横目に、笹原のバス停で
バスを降りる。



 箱根旧街道の標識に従い国道を横切り「こわめし坂(下長坂)」に向かう。
生き倒れでも弔った物なのか、取り付きに小さな地蔵小屋があった。
そこから始まる坂は、見た目でもその厳しさが良く解る、つま先に負担が掛か
りそうな結構な勾配だ。



 人の言い伝えによると、この道では米を背負って上ると、本人の出す汗と、
発する熱で、米が炊け強飯(こわめし)になるほどだと言う。
それがこの坂の名の謂れである
上りなら相当な強敵である。下りでまだ良かったとつくづく思えて来る。



 ここら辺りまで来ると、かなり山を下ったことが実感できる。
所々で行く先が開けると、目線の先にははるかに太平洋を望み、手前にはその
前に広がる三島の町並みが見えてくる。
場所によっては天気さえ良ければ、富士の姿も見かけることが出来るらしいが、
生憎雲の多い日で、それを見つけることは出来なかった。(続)





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