えりも地域のゼニガタアザラシによる漁業被害を軽減する管理計画を検討している科学委員会(令和元年第3回)が29日、午後から札幌エルプラザで開催され、えりも地域ゼニガタアザラシ特定希少鳥獣管理計画(第2期)、令和2年度事業計画案などを協議した。
第2期(令和2〜6年度)の各年捕獲頭数は50頭とするが、令和元年度は80頭の計画に対し44頭の捕獲に終わったため、令和2年度は50頭に積み残しの36頭を加え86頭を目安に捕獲する。その際、年齢構成の偏りを無くすため、成獣が多い定置網で秋に50頭を捕獲し、幼獣が多い刺し網は積み残し分36頭を対象に春捕獲することになった。
第2期の管理計画は、令和元年12月12日から2年1月10日まで1ヵ月のパブリックコメントを実施し、1月22日中央環境審議会自然環境部会野生生物小委員会で審議され、中央審議会会長が環境大臣に答申した。
会議では、事務局の環境省北海道事務所(三村起一所長)から令和2年度事業実施計画案が説明され、漁網の改良、音波忌避装置の効果検証を行うほか、個体群管理ではえりも岬漁港周辺で、漁業関係団体が捕獲主体となる小定置または刺し網などで捕獲試験の実施を検討する。モニタリングはドローンによる撮影と陸上からの目視により正確な上陸個体数を調査する。
こうした新しい事業計画は、えりも町現地で開く保護管理協議会で漁業関係者の意見を聞いて決定する。
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