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One Step ~ 橋本新企画公式ブログ

(株)橋本新企画公式ブログ。ソーシャルコミュニティめぐりやは閉店しました。スタッフの活動、東京都北区の地域の情報など。

164)赤羽の片隅から~無料弁当雑記9/16

2021年09月25日 | 無料弁当
9/16(木)

無料弁当60個+お菓子、マスク、バッグ7点ほどを21:30から提供して22:50頃に完パケ。開始時に10名ぐらい来て、その後も早めのぺースで推移。今夜は若者が多かった気がする。



「店長さん、Twitter読みました」昨日のTweetは、実は許可を得て書いたものだった。「ちょっと感動しました」「ありがとうございます」。まさか当人から感謝されるとは思わなかった。こちらこそ、読んでくれてありがとう。



扇風機を売った金でパスタ20キロを購入し、少しずつ食べている方に話を聞いた。さすがに飽きたので、最近ではパスタを茹でた後に焼くなどして、変化をつけているらしい。ストックしていた調味料はほとんど無いとのこと。ケチャップや醤油も無く、先日まで使っていた豆板醤も使い切り、最近は毎日ワサビ味のパスタを食べているそう。「タンパク質やビタミンは、無料弁当から摂っているので助かります」と言うが、あんまりにもあんまりなので、店にあった味噌を提供した。

喜んで帰ったが、彼が帰った後にスタッフと話していて、何か野菜を提供すべきだったと反省した。よくよく考えたら、ワサビ味のパスタが味噌味のパスタになるだけだった。



風邪気味だったホームレスは、毎晩提供しているお菓子の中の飴を舐めることで、自力で治したよう。図書館で新聞を読み、携帯ラジオでニュースを聞いているので、台風が来ることは把握していた。路上生活者にとって、厳しい台風がやってくる。

(9/17のTweetより 一部修正)
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163)赤羽の片隅から~無料弁当雑記9/15

2021年09月24日 | 無料弁当
9/15(水)

無料弁当60個+お菓子とたい焼き17個を、21:30から提供して23:00過ぎに残り2個。夜に十条駅近くの 「けんぞう」という店から電話があり、日本一分厚いたい焼きをご寄付頂く。感謝。開始時に15名ほどの長い行列ができた。昼に店の前を通りかかり、掲示物を見たという方が、3名ほど連れ立って来た。



その後は常連がボチボチ来るのみで、落ち着いたペース。取りに来なくなる方もいて、利用者の顔ぶれは変わるのだが、まだまだ減らず、多くの方から求められているのを痛感する日々。



ほとんどの方は、弁当を受け取った後にすぐ帰るのだが、中にはお話し好きもいて、しばらく会話してから帰る方もいる。先日のこと。「店長さん店長さん、敬老の日、おめでとうございます」「え……まだ敬老の日じゃないけど…」「でも、もしも敬老の日に雨が降って、私が来られないと、おめでとうが言えないでしょ。だから…おめでとうございます」「あと、まだ俺、高齢者じゃないんだけど……」「そうなんですか?」と言って、近くにいた50代の利用者に「じゃあ、あなた。敬老の日おめでとうございます」と、元気よく声をかけていた。「俺もまだのつもりなんだけど」と苦笑していた。



この方は、毎晩少しだけお話をして帰るのが日課になっている。スタッフの健康を気づかってくれて、時々、手紙を書いて来てくれる。文章力があり、長文を読ませる構成力もある。私が普段使わないような熟語(例えば「慳貪」)や表現を駆使し、難しい漢字にはご丁寧にフリガナまでふってある。初めて来た当初は、機関銃のように話し、長くて辟易していたのだが、今思えばアレは自分の事を理解してもらいたいという一心だったのだろう。

今は少し落ち着いていて、要点をまとめて話せるようになった。このTwitterやブログを読んでいる数少ない利用者の一人でもあり、時々感想を述べる。いつも笑顔で明るいが、発達障害ゆえの困難や親族の不幸があった。それにもめげず前を向いて生きている。「店長さん、お達者でー」「はい、お達者で」

(9/16のTweetより 一部修正)
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162)赤羽の片隅から~無料弁当雑記9/14

2021年09月23日 | 無料弁当
9/14(火)

無料弁当60個を、雨の為に2個ずつ袋詰めし、21:30から提供。23:00過ぎに残り5袋。開始10分ぐらい前から、本降りの雨。それにも関わらず、常連の方々が次々と訪れる。早い方は近所のスーパーなどで時間をつぶして待っていて、時間になるとワラワラと現れる。中には傘もささず、ずぶ濡れになりながら、隣の区から自転車で来た方も。風邪をひかないように、気をつけて下さいませ。



近所の駐輪場で、路上脱出5人目の方を当店まで案内したホームレスに会う。2週間かけて神奈川県からあてもなく歩いて来た彼女は、当店に来る前日に、彼の住む川に来た。彼の寝床の近くに佇み、事情を話し「ホームレスになりたい」と言ったらしい。彼曰く、同様の方は年に数人訪れるとのこと。「何で金を稼ぐかも分からずに、ノウハウを聞こうとするんです」と言う。一人で色々やって稼げる彼にとっては、厄介な存在。



「区議の事務所か、めぐりやに連れて行けば何とかなると思って……」厄介払いをしたとうそぶくが、すぐに見捨てないで、当店の近くまで連れて来てくれた。「その方、就職決まったんですよ」と言うと驚いていた。「出会いに恵まれたと、感謝していました」彼女は今日の昼に、住居の近くにあるボランティア団体を訪れ、色々とお手伝いをしたらしい。

あなたが彼女を連れて来てくれたおかげで、彼女は人生を再出発できることになった。彼女は数週間後には高齢者を介護する仕事に就く。ほんの小さな優しさのバトンは、次へ次へとパスが繋がり、大きな輪となって広がり続ける。



ご寄付頂いた食材が、誰かのお腹を満たすのも同じ。今夜もお疲れ様でした。

(9/15のTweetより 一部修正)
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161)赤羽の片隅から~無料弁当雑記9/13

2021年09月22日 | 無料弁当
9/13(月)

無料弁当60個+お菓子を21:30から出して23:00頃に残り2個。開始時は10名ほどの列。並んでいるのは、ほぼ常連。いつもより少なめのスタートであったが、順調に無くなる。



店の近くに飲料の自動販売機がある。弁当の提供前後に店頭にいたら、釣り銭受取口に手を入れる弁当利用者を目撃してしまった。しかも3人もいた。可哀想なので何か飴でも入れておいてあげたくなった。



「微熱があるので、迷惑をかけるといけないので」と自粛していた方が、2週間ぶりに来た。この2週間、食事をどうしていたのか聞いた。扇風機を売ってできた6000円でパスタを20kg買い、毎日少しずつ食べていたと言う。家にあった豆板醤、ワサビ、梅肉ペースト、塩などを日替わりでソース代わりにしたとのこと。「食料があるのに取りの来るのが申し訳なくて……」と彼。ホームレスだけでなく、年金暮らしや生保利用者、労働者などの収入がある方も、弁当を取りに来る。「だから、家に食料やお金がある方も……というか、誰が取りに来てもいいんですよ。」



無料弁当を食べて、一食浮いた分で何か他の物を買うなどすればいいのだから。と説明し、フォロワーより届いた求人チラシを渡した。大事そうに抱え深々と礼をし、帰って行った。風邪で熱を出したのではなく、弁当を食べることで血行がよくなり、平熱が高くなったのではないかと思っている。健康第一。

(9/14のTweetより 一部修正)
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160)赤羽の片隅から~無料弁当雑記9/12

2021年09月21日 | 無料弁当
9/12(日)

無料弁当60個+お菓子を21:30から出して22:50頃に完パケ。色々と事情があり、今夜はチャーハン弁当と焼きそば弁当とお魚弁当の3種類。開始時には10名以上の行列。昼に通りがかって知ったという初めての方もいた。開始10分で用意した弁当の半分近くがハケる。その後は、ほぼ常連で終了。



常連の方の知り合いの飲食店が閉店した。某駅近くの繁華街にあり、協力金では固定費を捻出できず、売り上げが落ちたのが響いたという。まだ赤羽はいくらか持ちこたえているようにも見えるが、厳しいことには変わらない。池袋、新宿、秋葉原など、街の姿が変わってしまうほどの閉店ラッシュと聞いた。知り合いの酒屋の苦況も聞いている。この状況はいつまで続くのだろうか、誰にも分からない。だが、まだ何かできることはあるはず…。



近所の飲食店経営者が、弁当づくりをしている時間に店を訪れた。テーブルに並ぶ弁当を見て声を震わせた。「これが例のお弁当ね。何だか涙が出るね…」それを聞いて、つくっている側の我々も、しんみり&ほろり。



脚の悪い方が来なくなって5日ぐらい経つ。「最後に説教をした自分のせいかも」と高齢の利用者が毎晩悔やむ。そんなことは無いと励ます日々。こちらから連絡できないのがもどかしいが仕方無い。そんな方は、思い出せないぐらいいっぱいいる。

毎晩自転車で遠くのホームレスに弁当を配達してくれた彼、福島の原発作業員になると言っていたネカフェに住む元経営者、生保を申請しムテイに入った後に脱走して行方不明になった男性二人、弁当作りを手伝ってくれた中学生男子、隣の区から来ていた男性、コロナ禍の激務により支援金の申請中に亡くなった夫の話をしてくれた方、派遣切りにあった方、経営難により経営者が自殺し親族が介入するも未払い給与を払ってもらえずに苦しんでいる方、自己破産した方、車いすの方などなど……いろいろ話してくれたみんな、名前も知らない多くの方々、元気にしているかなぁ。いつでも待ってるよ。

(9/13のTweetより 一部修正)
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