だんだんと寒くなってきましたね。
今週はマフラーをして出社しています。
秋が深まると、ご飯が美味しくなる季節。
毎日「ランチ何食べようかな〜♪」って考えるときが楽しいです。
さて、季節とは全く関係ないのですが最近頭の中をよく巡るのが
タイトルにもある東京少年の「Harmony」です。
東京少年というバンドをご存知の方は多くないと思います。
1988年から1991年と活動期間が短く、
おそらく、一般の方の記憶に残っている曲はアニメ「らんま1/2」のテーマ曲であった
「プレゼント」くらいでしょう。
ただこのバンド、私が生まれて最初にハマったバンドでして
後になって気づいたのですが、音作りが相当マニアックで
明らかにブリティッシュロックの影響を受けまくっております。
その辺りの話は別途改めて書きたいのですが
この「Harmony」はその中でも解散を発表した後にリリースされた曲でして
曲作り自体は割とシンプルです。
歌詞もとてもシンプルでして
人から抜きん出ることの虚しさを感じた主人公が
もともといた世界、大事な人達と調和(=Harmony)する世界を思い出して
そこに戻っていこう、という趣旨です。
ただ、曲にメロディが綺麗に乗っていますし
これは東京少年というバンドの特徴でもあるのですが
後ろでベースとギターとキーボードがいい感じで暴れているんです笑
だから、歌詞のイメージが聞き手の側で増幅されるんですよね。
作曲したのはベースの中村英夫さんです。
残念ながら、数年前の広島豪雨災害でお亡くなりになったようですが
彼のベースはすごくて、
東京少年のいろんな曲の中で地味に暴れまくっております。
このHarmonyのサビでもかなり暴れておりまして、
いわゆるポップな曲には珍しく
1オクターブ以上の音階を行ったりきたりします。
そんなベースだけでも十分すごいのですが
これに畳をかけるのがギターでして
ギターの手代木さんのリフは、前奏からAメロまでは音が少ないんですが
Bメロでしっかり入ってきて、
サビでは強い存在感を放ちます。
極め付けは水上さんのキーボード
東京少年のいろんな曲で、この方のキーボードの凄さぶりを見せつけられますが
この曲は抑え気味に作っているにも関わらず
AメロBメロサビまでは割とおとなしいのですが
間奏で突然宇宙を表現しているかのような魅惑的な音になり、
間奏後のクライマックスへと導きます。
(キーボードの音色を言葉にする技量がなく、わかりにくかったらごめんなさい)
すごい強烈な音楽隊でして、それだけでも楽しめるのに
それを統率する笹野さんの詩と声もとても素敵です。
思い出してあの頃の 溶け合う涙を
取り戻してあの頃を 光の中へ
・・・とてもシンプルは言葉ではありますが
シンプルな気持ちを忘れてしまった大人の心に
スッと大事なことを思い出させてくれる、素敵なサビのフレーズです。
で、ダメ押しはPVです。
Youtubeに上がってました。
https://www.youtube.com/watch?v=Dy7JQcRyx10&list=RDDy7JQcRyx10&start_radio=1
男女の幼馴染の小学校時代から高校時代までを描いたショートムービーでして
お互いの成長と青春時代の素敵な関係性が描かれています。
誰もがキュンと切なくも暖かい気持ちになる内容です。
そして、この時代には珍しく
女性が男性の誘いでバンドを始め音楽に目覚め、才能を認められて上京し
バンドに誘った側の男性は地元の駅で彼女の旅立ちを見守るという
男性が女性の活躍をサポートする内容になっています。
明らかにボーカルの笹野さんの上京物語にシンクロさせていますね。
このPVの監督は、当時はまだ駆け出しの映画監督だった岩井俊二さんでして
私の中では岩井俊二さんって、映画監督というよりは
「東京少年のPVを撮っていた人」ってイメージです笑
この作品もすごく素晴らしいですが、他にもいいPVがいっぱいありまして
東京少年ってバンドがいかにいろんな人から愛され、大事にされていたかが
PVからだけでも強く伝わってきます。
活動期間は短かったですが、東京少年は私の子ども心に強烈な印象を残したバンドでした。
・・・しかし、今になって急にこの曲を思い出す私は、
一体どの頃の何を思い出したいんだろう・・・?
そんな楽しい妄想に浸りながら、週の後半を過ごしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
明日も素敵な1日を。