小雨のそぼ降る7月1日、おばあちゃんのお見舞いに行きました。
…赤ずきんちゃん、どこへ行くの?
…「おばあちゃんのお見舞いに行くのよ。」
赤ずきんちゃんのおばあちゃんも、一人でベッドで寝ているのね。
私のおばあちゃんも、病院のベッドで一人で寝ています。
一人部屋なので、本当に一人きり。
よく、「淋しい、淋しい」と言うらしく、介護士さんや看護婦さんたちが時間のあるときには
少しでも顔を出してくださっているそうです。ありがたいことです☆
今日は、私が「おばあちゃん…」とお部屋に入ったら、くうくう寝息を立てて寝ていました。
お昼寝中?「おばあちゃん、」と声を掛けたら、すぐに目を開けて、
「あらまあ。よく来てくれたこと」と、はっきりしています。
でも、この前来た時より、一回り小さくなってしまった…
車椅子に乗ったりしていたのに、もう、完全に寝たきり状態です。
そして、左耳が聴こえなくて、補聴器をしています。それでもあまり聞こえないらしく、
「3にしてちょうだい」「4にしてちょうだい」と言います。
補聴器のダイヤル?わかる範囲でやってみたけれど、
「聞こえない、聞こえない。ああ、悔しい。」と言うの。
「右は聞こえるのね?」と右耳のあたりで聞いてみたら「右は聞こえます」。
「それじゃ、大丈夫でしょ、こっち[右側)でお話ししましょう」と、にっこりしてみたの。笑顔笑顔と思って♪
そうしたら(^-^;
「…笑ってる場合じゃないでしょ。」と、叱られた(^▽^;)えええっ!なんで…
「…両方聞こえなければだめなのよ。人間とは右も左も聞こえるものですから」
人間とは と言われましても 右だけ聞こえればいいじゃないのと思うのは、だめなのかしら。
そしてずっと「左が聴こえない」「ああ悔しい」とずっと言ってる。
…この、「悔しい」と言うあたりがポイントなのかも…
そのあとは、少し朦朧としてきたらしく、わけのわからないことを言うので、
「はいはい」と聞いていた。手を握っても、この前は握り返してくれたのに、だらんとしてしまっている…
おばあちゃん、どんどん小さくなっている…できることが減って行く…(T_T)哀しいなぁ…
そんなことを思いながら、ベッドサイドにおいてある「引き継ぎノート」に、「お見舞いに来ました 左が聴こえないとしきりに言っています」などと書き込んでいました。
少し、しょんぼりした顔付きだったのかもしれない。こうして、お見舞いに来る程度で、何も助けてあげられないし…
そしたら、突然おばあちゃんが、
「あなたなら、できるはずよ!!!」と、ものすごくはっきりした声で言うんです。
びっくりして見ると、私をじっと見ている。意志のある、しっかりしたまなざしで。
何?いったい、何を励まされてるの私。でも、なんか嬉しい!できるって言ってくれた!
それで、「おばちゃん、何?私、大丈夫よ」と言ってもう一度手を握ったら、
「…できるはずよ。あなたなら、できるでしょう。」と、もう一度つぶやきます。
うんうん、私、がんばる。なんだか、なんでもできそうな気がしてきた!
そしたら、「…聞こえないのよ。3にしてちょうだい。4にしてちょうだい。5にしてちょうだい。」
「ああ、聞こえない」と、つぶやき始めました。
…「補聴器のダイヤルを回す」ということが「できるはず」の範疇だったのでしょうか(^▽^;)
ちょうど、看護師さんが来てくれたので、「聞こえないっていうんです」と伝えたら
「いつもそうおっしゃるんですよ。補聴器をするのがいやみたいな感じなんです。補聴器したら、聞こえてるはずなんで、大丈夫だと思います」とのこと。
おばあちゃん、補聴器自体がイヤだったんだ…でも、しょうがないよ。もう99歳なんだから。
そのあと、ゼリーを少し食べたり、ホワイトボードに絵を描いたりと時間を過ごして、帰ってきました。
小さくなっていたのは私かもしれない…
一瞬でも、真顔で「あなたならできるはず」と言ってくれた祖母の言葉とまなざしを思い出すと、涙が出ます。
おばあちゃん、私何にもできないんだ。
テニスやっても負けちゃうんだ。
お給料もちっとも上がらないんだ。
それでも、「できるはず」と言ってくれた。おばあちゃんがそう言ってくれたから、きっと私は「できる」のだ。
人は、老いても、できないことが増えていっても、誰かを励ますことはできる。
そう思うと、生きる勇気が湧いてきます。
空の向こうが真っ白になるくらいの雨
でも、雨はきっとあがる。
がんばれ、おばあちゃん!私もがんばるからね!!
(^.^)/~~~
…赤ずきんちゃん、どこへ行くの?
…「おばあちゃんのお見舞いに行くのよ。」
赤ずきんちゃんのおばあちゃんも、一人でベッドで寝ているのね。
私のおばあちゃんも、病院のベッドで一人で寝ています。
一人部屋なので、本当に一人きり。
よく、「淋しい、淋しい」と言うらしく、介護士さんや看護婦さんたちが時間のあるときには
少しでも顔を出してくださっているそうです。ありがたいことです☆
今日は、私が「おばあちゃん…」とお部屋に入ったら、くうくう寝息を立てて寝ていました。
お昼寝中?「おばあちゃん、」と声を掛けたら、すぐに目を開けて、
「あらまあ。よく来てくれたこと」と、はっきりしています。
でも、この前来た時より、一回り小さくなってしまった…
車椅子に乗ったりしていたのに、もう、完全に寝たきり状態です。
そして、左耳が聴こえなくて、補聴器をしています。それでもあまり聞こえないらしく、
「3にしてちょうだい」「4にしてちょうだい」と言います。
補聴器のダイヤル?わかる範囲でやってみたけれど、
「聞こえない、聞こえない。ああ、悔しい。」と言うの。
「右は聞こえるのね?」と右耳のあたりで聞いてみたら「右は聞こえます」。
「それじゃ、大丈夫でしょ、こっち[右側)でお話ししましょう」と、にっこりしてみたの。笑顔笑顔と思って♪
そうしたら(^-^;
「…笑ってる場合じゃないでしょ。」と、叱られた(^▽^;)えええっ!なんで…
「…両方聞こえなければだめなのよ。人間とは右も左も聞こえるものですから」
人間とは と言われましても 右だけ聞こえればいいじゃないのと思うのは、だめなのかしら。
そしてずっと「左が聴こえない」「ああ悔しい」とずっと言ってる。
…この、「悔しい」と言うあたりがポイントなのかも…
そのあとは、少し朦朧としてきたらしく、わけのわからないことを言うので、
「はいはい」と聞いていた。手を握っても、この前は握り返してくれたのに、だらんとしてしまっている…
おばあちゃん、どんどん小さくなっている…できることが減って行く…(T_T)哀しいなぁ…
そんなことを思いながら、ベッドサイドにおいてある「引き継ぎノート」に、「お見舞いに来ました 左が聴こえないとしきりに言っています」などと書き込んでいました。
少し、しょんぼりした顔付きだったのかもしれない。こうして、お見舞いに来る程度で、何も助けてあげられないし…
そしたら、突然おばあちゃんが、
「あなたなら、できるはずよ!!!」と、ものすごくはっきりした声で言うんです。
びっくりして見ると、私をじっと見ている。意志のある、しっかりしたまなざしで。
何?いったい、何を励まされてるの私。でも、なんか嬉しい!できるって言ってくれた!
それで、「おばちゃん、何?私、大丈夫よ」と言ってもう一度手を握ったら、
「…できるはずよ。あなたなら、できるでしょう。」と、もう一度つぶやきます。
うんうん、私、がんばる。なんだか、なんでもできそうな気がしてきた!
そしたら、「…聞こえないのよ。3にしてちょうだい。4にしてちょうだい。5にしてちょうだい。」
「ああ、聞こえない」と、つぶやき始めました。
…「補聴器のダイヤルを回す」ということが「できるはず」の範疇だったのでしょうか(^▽^;)
ちょうど、看護師さんが来てくれたので、「聞こえないっていうんです」と伝えたら
「いつもそうおっしゃるんですよ。補聴器をするのがいやみたいな感じなんです。補聴器したら、聞こえてるはずなんで、大丈夫だと思います」とのこと。
おばあちゃん、補聴器自体がイヤだったんだ…でも、しょうがないよ。もう99歳なんだから。
そのあと、ゼリーを少し食べたり、ホワイトボードに絵を描いたりと時間を過ごして、帰ってきました。
小さくなっていたのは私かもしれない…
一瞬でも、真顔で「あなたならできるはず」と言ってくれた祖母の言葉とまなざしを思い出すと、涙が出ます。
おばあちゃん、私何にもできないんだ。
テニスやっても負けちゃうんだ。
お給料もちっとも上がらないんだ。
それでも、「できるはず」と言ってくれた。おばあちゃんがそう言ってくれたから、きっと私は「できる」のだ。
人は、老いても、できないことが増えていっても、誰かを励ますことはできる。
そう思うと、生きる勇気が湧いてきます。
空の向こうが真っ白になるくらいの雨
でも、雨はきっとあがる。
がんばれ、おばあちゃん!私もがんばるからね!!
(^.^)/~~~
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