11月11日サントリホールのヨー・ヨー・マ&キャサリン・ストット(ピアノ)プログラムは、ストラヴィンスキー:イタリア組曲、ピアソラもはいった3つの小品、フェリャ:7つのスペイン民謡、休憩をはさんで、メシアン「世の終わりのための四重奏曲」より、第5楽章:イエズスの永遠なることへの領歌とブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番ニ短調のチェロ編曲版でした。いずれも良かったがなかでもメシアン。ポーランドの収容所で死を対峙した時の作品だそうで、先年、旅行でアウシュビッツを見学したときのことが思い出された、チェロの音域でしか表せないような、旋律と漂う、静けさと安堵、生の演奏でなければ味わえないと思った。曲の終わり、いつまでも、瞑想にふけっていたかったが、タイミングの悪い拍手に覚まさせられた。アンコールが4曲も、ヨー・ヨー・マにしては珍しい。体調に不安を持ちつつ、コンサートを聴いたが、そんな心配は無用だったのも収穫だった。