雀の手箱

折々の記録と墨彩画

一つの終焉

2011年04月01日 | 雀の足跡
 回を重ねて42回となった旧制高等女学校の同窓会を30日の総会を最後に閉じることになりました。
 戦後の学制改革で県立中学校と県立女学校が統合されて、新しく男女共学の高等学校となって以来、下部組織として別個に開催してきた同窓会でした。年に1回、6ページの会報も途切れることなく発行していました。

 終戦後、高等女学校生として最後に卒業した同窓生が80歳を迎えるまではと続けてきたのですが、大きな会を維持運営してゆくことは困難になるだろうとして、以前から決められていたことではありますが、現実にその日を迎え、定例総会のレジメに23年度は事業計画も予算の計上もないのは寂しいものがありました。

 最後の繰越金の始末や、今後の連絡方法、各期の代表選出その他を審議して、いつもとは違う様々な意見や要望を纏めるのにいささかの疲労を感じました。どうにか満場一致の方向も固まり、無事最後の議長を務め終えることができました。

 懇親会では思い出話に花が咲き、懐かしの唱歌を合唱し、校歌を最後に、これからは本校の同窓会で会いましょうと名残を惜しみながらの解散でした。
 戦中を生き抜き、人生の山坂を越えてきたかつての軍国乙女達は淡々として、五分咲きの櫻のもと、涙とは無縁の終焉でした。



今年の椿谷の椿は花のつきもよく色も鮮やかです。