雀の手箱

折々の記録と墨彩画

みまき会の小さな旅

2010年05月16日 | 雀の足跡
 毎年1回、母方の従兄弟の集まり「みまき会」を続けてきました。最高齢は山口県光市から参加する92歳です。一番若い奈良から参加の妹も還暦を迎えましたから、推して知るべしの高齢者グループです。数年前までは夫婦参加で二十数名の賑やかな団体でした。山陰の油谷温泉に1泊して、金子みすずの生地、仙崎まで足を延ばして散策を楽しんだりしたものです。
 この間に他界し遠く旅立つもの、病を得て長距離のマイクロバスを敬遠して欠席となるものもあり、今回は16人参加という寂しさです。バスも小型になりました。なるべく近い温泉地というので、当番が選んだのは連休明けの大分県天が瀬温泉野高台にある宿でした。
 ともあれ、会えば、幼い日に戻って、上下の関係も、利害関係もない年の差だけの間柄で、楽しく会食します。かつてとは打って変わった酒量の減少で、1本ずつの宿のサービスのお酒で大方事足りる侘しさです。

 筑後小郡のインターで高速を下りて最初に立ち寄ったのは、昨年オープンした太刀洗平和記念館です。西日本における陸軍の航空拠点で、大正8年開設の飛行場がありました。ここで訓練を受けた航空兵がこの飛行場から特攻出撃し、また知覧はじめ各地へ配属されていったものです。18歳前後の若い兵士ちの残した遺書も展示されていて涙を誘います。館内には、今では唯一の現存機である零式艦上戦闘機三二型が展示されています。
 昭和20年3月米軍の大空襲でこの地は壊滅的な被害を受け、多くの命が失われました。
 お互いに戦時下を生き抜いてきた身には、万感の想いがこみ上げ、この尊い犠牲の上に今の平和があることが身にしみて、みな口数が少なくなっていました。
 お昼は田主丸の「和くら野」で昼食です。元禄12年創業の酒蔵で利き酒をしながら食もすすみました。みんなお酒の土産を買い込んでいました。天ヶ瀬への道筋で、天領日田の原次郎左衛門の味噌醤油蔵に立ち寄り、天瀬には4時近くの到着でした。

 快晴に恵まれた二日間、帰途は童話の里、玖珠から緑一色で、この季節は紅葉の時期と違って人の気もない深耶馬渓の一目八景で一休みし、名物の蕎麦饅頭をいただき、耶馬溪に出て、中津経由で帰宅しました。途中、夏場所中のことだし「双葉の里」に寄って行こうということになり、生地の小さな藁屋の記念館に立ち寄りました。4時前の早い帰着でしたが京都からの連続の旅で少々疲れました。

 旅の途中で目に止まった小景から5点をUPします。

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<太刀洗平和記念館の零戦'>



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耶馬溪案内2枚

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