劇団一の「女王様」、みちえさん。劇団の先輩で、プロで芝居をしていたこともある。人のことを言えた義理ではないが「典型的なB型人間」である。裏表がなく歯に衣着せぬ物言いをするが、怖い物知らずで爆弾を落としたり地雷を踏みまくる。常に上から目線で話すが、本人は全く気づいていない。
はじめて家に泊まった夜、どちらがベッドで寝るかで揉めた。私は客である彼女にベッドを譲ると言い、彼女は遠慮して家主が寝るべきだと言った。そのやり取りの末彼女は、
「仕方ないわね。じゃあ、私がベッドで寝るわ。」
と言った。
彼女も酒は強くかなり飲む。去年は3日酔いしたらしく、泥酔した彼女を優しい夫は介抱してくれたらしい。まあ、彼女を嫁に貰う時点で「人間が出来ている」には違いない。(介抱の内容については彼女の名誉のために伏せる)
酒癖の悪い彼女と私は、いつも皆に敬遠される。遠くから参加する私が飲まないと、彼女が寂しがる。今回も飲まない事を伝えると
「来年はさあ、ちゃんと飲めるように友達に送ってもらうとかしてね。」
と言った。
その彼女、昨夜も酒の勢いもあって爆弾を投げまくり、地雷を踏みまくった。さらっと、男子の過去の女の話を持ち出し、一瞬空気が凍りつく。
「今、それ言うか~?」
「嫁がいたら言わないわよ。だって誰も傷つかないじゃない!」
・・・って、本人が傷つきますがな(笑)。彼女が帰った後、誰が言うともなしに
「今度はみちえ抜きで、だんな呼んであげようか。聞いてあげる事ようけ(沢山)ある気がする。」
と言い合った(笑)。
そんな彼女と今年は翌日デートした。一斉送信でみんなに昨日のお礼をメールしたら、彼女から
「昼には復活するから、ランチしない?」
と来た。そこで、電話すると
「ねえ、家まで迎えに来てよ。車ないんだ。」
と言う。
「車どうしたの?」
「ゆうべ、実家に止めて、お母さんに送ってもらったの。ゆうべはダーリンに迎えに来てもらったから、車は実家。家まで迎えに来て、実家に送ってよ。で、すずの乗る高速の近くでランチしようよ。」
彼女の家は私の泊めて貰っている友人宅から車で30分。つまり往復1時間。
「嫌じゃよ。道知らんし。」
外は土砂降り。
「ええ、分からんかなあ。」
「もう15年もそっちは走ってないし・・・。」
「真っ直ぐだから~。ランチおごるから~。」
・・・。負けた。結局車で土砂降りの中迎えに行く。
アパートに着くと、彼女は彼女なりに気を使ってあったかいコーヒーをポットに入れて持参した。
「すずのためにコーヒー淹れたんだよ~。」
と紙コップに注いでくれるが、まだ手元が怪しくこぼすこぼす。
「今年は二日酔いで済んだんじゃ。」
「ちゃんと朝だんなの弁当も作ったのよ。」
偉い偉い。ここは褒めてやろう。
土砂降りの中、一緒に店に行き約束どおりランチをご馳走になった。
こんな感じだが、私はこの「女王様」が大好きである。
つづく
*ご馳走になった「はもの天ぷら定食」
ここをクリックしてお立ち寄りください
はじめて家に泊まった夜、どちらがベッドで寝るかで揉めた。私は客である彼女にベッドを譲ると言い、彼女は遠慮して家主が寝るべきだと言った。そのやり取りの末彼女は、
「仕方ないわね。じゃあ、私がベッドで寝るわ。」
と言った。
彼女も酒は強くかなり飲む。去年は3日酔いしたらしく、泥酔した彼女を優しい夫は介抱してくれたらしい。まあ、彼女を嫁に貰う時点で「人間が出来ている」には違いない。(介抱の内容については彼女の名誉のために伏せる)
酒癖の悪い彼女と私は、いつも皆に敬遠される。遠くから参加する私が飲まないと、彼女が寂しがる。今回も飲まない事を伝えると
「来年はさあ、ちゃんと飲めるように友達に送ってもらうとかしてね。」
と言った。
その彼女、昨夜も酒の勢いもあって爆弾を投げまくり、地雷を踏みまくった。さらっと、男子の過去の女の話を持ち出し、一瞬空気が凍りつく。
「今、それ言うか~?」
「嫁がいたら言わないわよ。だって誰も傷つかないじゃない!」
・・・って、本人が傷つきますがな(笑)。彼女が帰った後、誰が言うともなしに
「今度はみちえ抜きで、だんな呼んであげようか。聞いてあげる事ようけ(沢山)ある気がする。」
と言い合った(笑)。
そんな彼女と今年は翌日デートした。一斉送信でみんなに昨日のお礼をメールしたら、彼女から
「昼には復活するから、ランチしない?」
と来た。そこで、電話すると
「ねえ、家まで迎えに来てよ。車ないんだ。」
と言う。
「車どうしたの?」
「ゆうべ、実家に止めて、お母さんに送ってもらったの。ゆうべはダーリンに迎えに来てもらったから、車は実家。家まで迎えに来て、実家に送ってよ。で、すずの乗る高速の近くでランチしようよ。」
彼女の家は私の泊めて貰っている友人宅から車で30分。つまり往復1時間。
「嫌じゃよ。道知らんし。」
外は土砂降り。
「ええ、分からんかなあ。」
「もう15年もそっちは走ってないし・・・。」
「真っ直ぐだから~。ランチおごるから~。」
・・・。負けた。結局車で土砂降りの中迎えに行く。
アパートに着くと、彼女は彼女なりに気を使ってあったかいコーヒーをポットに入れて持参した。
「すずのためにコーヒー淹れたんだよ~。」
と紙コップに注いでくれるが、まだ手元が怪しくこぼすこぼす。
「今年は二日酔いで済んだんじゃ。」
「ちゃんと朝だんなの弁当も作ったのよ。」
偉い偉い。ここは褒めてやろう。
土砂降りの中、一緒に店に行き約束どおりランチをご馳走になった。
こんな感じだが、私はこの「女王様」が大好きである。
つづく
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