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バンドウユミ  Private Blog
  ALBA所属 ひよっこナレーター の 上々↑↑ライフ

『トランセンデンス』

2014-07-02 08:10:00 | Go!Go! わたし ~鑑賞編~
やっと!やーっと!である。6月末から観たいラインナップがずらり。
待ちに待った状態。長かった・・・。
そしてその中の1作。

 『 トランセンデンス 』


“ブラックリスト”なるモノがあるということは、聞いたことがあった。
評判が良いにも関わらず、制作されていない脚本。それがブラックリスト。
そのブラックリストに2012年選出された「トランセンデンス」。
それをジョニー・デップで!
そらー行くさ。行くともさ。
というわけで、お気に入りの映画館 TOHOシネマズ渋谷 で、1stDay予約。


人工知能が人間の知性を超える現象“トランセンデンス(超越)”を開発研究する科学者ウィル(ジョニー・デップ)。
彼はある日、反テクノロジーの過激派組織の凶弾に倒れる。
死の間際に、妻エヴリン(レベッカ・ホール)は彼の頭脳をスーパーコンピューターへインストール。
それは成功し、結果「自我を持った」人工知能が完成。
【彼】はネットに接続し、あらゆる情報を手にし、究極の進化を遂げていく・・・・・・。


さて。
まずは、「自我」とは何か。コトバンクから。

1.〘哲〙 自分。自己。意識や行為をつかさどる主体としての私。
   対象(非我)・他者(他我)から区別されるが,他我もまた一個の自我である。
   人格や作用の中枢として,認識の根拠・道徳的行為や良心の座となる。 対義語「非我」。

2.〘心〙
  (1)自分自身に関する主体としての意識の総体。自我意識。
  (2)精神分析で,イド・超自我とともに人格を構成する心的領域。
    イドと外界の現実や超自我との間で現実原則に従って調整をはかるもの。エゴ。 → イド ・ 超自我


・・・つまり、「私(し)」そのもの。これに肉体の器を加えて、生身の人間。
例えば肉体が滅びても、精神が「我」として確認できれば、それは「私(し)」ということか。ふむふむ。


もんのすごくハイテクノロジーな背景に対し、主題は精神世界・哲学とかそっち系。
だから痛い。
かけがえのない存在が自分を置いて逝ってしまう。
その喪失に抗うことができるとしたら? その能力が自分にあるとしたら?
エブリンのとった行動は、結果として彼らの予想をはるかに凌駕してしまうわけだけれども。
その行動を 悪 として責めるには、彼女の喪失感を理解できない者はいないのだ。


何がすごいってアナタ。これフィルム撮影なんだよね。
特効すんごい使用されてて、おそらくこの技術が未熟ならば絶対作品として成立しない。
のにフィルム。そしてそれがとんでもなく美しい。この映像、好きー!


ハイテクノロジーを背景に持ったサスペンス、と見るか。
ラブストーリーと読むか。
見方は三者三様、十人十色。
でもなー、ジョニー・デップなんだよなー。
・・・と私は穿った見方をしてしまう。なーんか含みがあるというか。
そんなシンプルな作品じゃない。本質は。


映像の中でも圧巻なのは、雲!
最近ゲリラ豪雨すごいから、ちょーっと「うぉ!」ってカンジになる。
そして降り注ぐ雨に、もし・・・・・・・・・。

客席は女性より圧倒的に男性が多め。私はおひとりさまだったけど。
年配のご夫婦が数組。理解ったかなーってちょっと杞憂。
実際エンドロールで即席立ってたし・・・難解すぎると感じる年代ってあるかもです。


ちょっと泣きました。うん。