SWORD中央ラボ分室

『アストロミゼット』HPブログ出張版
自企画の紹介が主ですが「小サイズ可動フィギュア」の可能性も広く研究しています。

【開発草案】手首の構造改善案・2

2024-09-28 01:35:57 | Laboratory
グリップ孔…、正確には指による握り手の形で構成されておりますので完全な穴ではありませんが、その開口された空間に手持ち武器等のアイテムを取り付け固定させる事で主な機能を果たします。

このグリップ孔が長方形に開口されるのはアイテム取付の際の固定を図るため(孔が円形だとそこを軸に回転してしまう場合がある)と考えられますが、ことアクションフィギュアの「手」を意味するパーツである場合、時にその孔の形状と異なる軸を取り付ける(取り付け「たい」…か?)事態が発生する場合もあります。
そうなりますと長方形や正方形等、「角」のある多角形のグリップ孔にとっては不都合なトラブルが生じる事があります。
全体の径がグリップ孔の径よりも小さい場合には(緩々にはなりますが)さほど大きなダメージを受けることがありませんが、これが径よりも大きい場合…まぁ多くの場合はそもそも穴に通りませんが、親指と他の四指に隙間の存在する「手」である場合、意外に無理すれば取り付けられる場合もあったりします。

で、そうなった場合当然孔にはテンションによる負荷がかかり、材質による耐久性にもよりますが多くの場合それが原因で破損につながる事例は多々あります。


特に多角形の孔の場合、その角に負荷が集中し、そこから亀裂が発生して破損を起こす訳です。

これらの対策としては、例えば指を可動式にしてある程度の径の変化に対応させる…といった手もありますが、さすがにミゼット等のサイズのフィギュアにそうした機構を設けるのは困難であると考えます。
また、グリップ孔の外径を幅増しさせ耐久性そのものを向上させるという手段もありますが、これもサイズの都合上劇的に強度を高める事は不可能ではないかと考えられます。
(※これに関しては、イプシロンミゼットの場合元のデザイン的に手の甲が薄い形状であるためデザインの変更による耐久性向上はごく僅かになら可能であるとは思いますが…)

他にも、先にも述べた通り耐久性は素材によって異なりますので、より柔軟な素材で手首を製作するといった方法もありますが、生産を考えると素材の統一性や原価等の事情から安易には決めかねる内情は否めません。

以上を踏まえて検討すると、最も現実的な落としどころは「造形可能、且つ構造的に無理の無い形状を模索し、それを設計に反映させる」なのではないかと考えるのです。

円形でも無い、多角形でも無い革新的な形状が見いだせたならば最高なのですけどねェ……

(→続きます)
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