拈華微笑 ネンゲ・ミショウ

我が琴線に触れる 森羅万象を
写・文で日記す。

  長者の微笑み

2024年09月26日 | 東洋自分なり研究所

  2017年に定年退職して以来、一日の大半を、PCスクリーン前で過ごしている・・・私の現状を、『佛』以外に誰が想定できたであろうか??

  その恩恵をわたしにもたらす事になった張本人、ビル・ゲイツ氏の声を私は初めて聞き、そしてその素敵な微笑みを初めて観た・・・のだ。

 

              

 

  Netflix『 What's net ビル・ゲイツと考える未来の展望』今年9月18日より配信、その内容は・・・

  【 次は何だ?ビル・ゲイツが語る未来」はビル・ゲイツの先見的な目を通して、世界的な主要課題のいくつかを探る。

    5つのエピソードからなるこのシリーズでは、人工知能の将来性とリスク、ソーシャルネットワーク時代の誤情報との戦い、

    気候危機とその影響を緩和するための新技術の可能性などを取り上げている。

    ゲイツはまた、所得格差と 貧困との闘いを取り上げ、生命を脅かす病気の治療における科学の進歩についても探求している。

    専門家、科学者、政治家、アーティストの証言に彩られたこのシリーズは、

    未来と、より公平で持続可能な世界を確保する方法について深い考察を提供している。 】ドキュメントを紹介記事、SortirParisより

 

  彼、ビル・ゲイツは相方と同じ1955年生まれ、今年69歳になり、72歳の私とはほぼ同世代と言っていいと思うが

  その生き様という点では、まさに『正反対』・・・というか、まず比較する余地がないほど彼は金持ちで、私は貧乏人だ。

  彼くらいの金持ちレベルになると、『金』からは完全に解脱・・・している分、金持ちに妬ましい思いを抱く私は真から貧乏人だ。

 

  その妬ましい気持ちでこのドキュメントを観、この度外れな大富豪の男を検証すべく仔細にドキュメントを観察するにつれ、

  彼の憂いを含んだ美しい『微笑み』・・・だけが印象に残った。

  一体この男は何者なんだろうか?・・・と、検索すると、2019年に制作されたNetflix『天才の頭の中:ビル・ゲイツを解読する』という

  3話シリーズドキュメントも観て、彼について語る2人の姉妹の証言などから彼の人となりというものが浮き彫りにされ

  彼のその『美しい微笑み』を育む要因の一つに『母親』の存在の大きい事がわかる。

 

  ビル・ゲイツについては、なんとなく悪い評判ばかり耳にしていた私としては、なんでもって早くこうした動画を配信しなかったのか?と

  思うばかりだが、彼自身も彼に関する様々な『陰謀論』には悩まされていた事が、『What's next』シリーズの第二話で、同じく

  誤情報で悩むレディ・ガガとの対話で明らかになり、こんな会話があった。

 

  ガガ:私たちが向かう先の時代では、物事に人間性を取り戻せると思う?

  ビル:思うけど、具体的な計画(案)はない。僕の世代は多くのことを成し遂げた・・・といって逃げるわけではないけど

     でも、次の世代に問題を残してしまった。今は情報収集が容易になった一方で、社会の分極化が進んでしまった。

     若者たちは、新しいルールを作って、狂気ではなく、優秀さを競ってほしい。解決策がないことは申し訳なく思っている・・・

 

  この対話は、非常に重要な事を語っている・・・と私は感じた。 

  先日私は『数式対漢式』で考察した世界観を思い浮かべ、ビル・ゲイツは数式で『色界』を飛躍的に展開させたが、

  禅(瞑想)による『空界』は、完全に忘れ去られてしまっていた事実について、この会話は語っている・・・のだと。

 

  この第2話の最後にこの問題の解決糸口として、ポッドキャストホストのジョウダン・クレッパー氏が提案した三つの事

  ①読書 ②旅行 ③譲ること(寛容性)・・・などが語られたが、

  『分断問題』を根本的解決に導く『禅』という瞑想の存在に対する視点の欠如があり、その意味で『道の文化』を持つ日本の存在は重要だ。

 

             

   私の2畳半の書斎の上部に、昨日『悟りの母』である『母』の字の書を掲げる事ができた図