スイスでは毎年、1月13日に行われる祭りがある。
『シルヴェスター・クロイゼ』といってユリウス暦の大晦日がこの13日にあたり(シルヴェスター[大晦日]/クロイゼ[精霊])
「美」「醜悪」「自然」の3種類のクロイゼと呼ばれる精霊が、それぞれ独特の衣装と仮面を身にまとい、鈴の音をならし、
ヨーデルを歌いながら村を練り歩く・・・お祭りは、アッペンツェル州のウルネッシュ村が一番有名だ。
私は3回ほど、写真を撮りにいったが、今回ブログで紹介するのは2009年1月13日に撮ったものである。
『美』のクロイゼのグループは5〜7人一組になって村の一軒一軒を訪ね歩く・・・遠くの空には月が…
アッペンツェル州は、フランス語圏から行くと遠く、電車を乗り継いで約4時間半かかる。
祭りは、早朝暗いうちから始まるので、私が行く時には前泊することになる。
村人は一年かけて衣装を工夫するが、ファッション的にとてもおしゃれな感じがする
このクロイゼ達は、カウベルを鳴らしながら歩くが片方の手はポケットに突っ込んでいるのがとてもナウい・・・
このように、一軒一軒訪ね、到着すると家の前でヨーデルを歌い、古い年の悪霊を追い払い、新しい年の福を招き入れるクロイゼたち
スイスといえば、『ヨーデル』が有名であるが、このように形で生活に密着している事をはじめて知った。
家の主人がクロイゼをねぎらってストローで飲み物与えている図 年に一度こうして村人どうし新年を祝福する
これは『自然』をテーマにしたクロイゼ、松をあしらった衣装にカウベルを付けると相当な重量になる…
子供のクロイゼグループがあり、伝統を受け継ぐわけだが、動きがイキイキして活発なのが、本当に頼もしい
こちらは『醜』のクロイゼ、中、高生ぐらいの年齢グループ
この4人は、面を外して休憩中、働き盛りの男達
この青年は、村を巡り終わってお面を外したところだ。爽やかで満面の笑み
彼等が背負っている立体模型のテーマは、釣りやハイキングなど日常的な風景が多いが、
それこそが『平和だろ!』・・・と、言っているように観え、世界平和へのメッセージであり、祈りなのだろう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます