今日は朝からバイトが入ってた。しかも、4時起き!!!
自分的に起きれただけでも、すごいんだが…
事件はその後に起こる。
午前5時に自転車をこいでバイト先に行く。
いつもと空気が違う。
「何てすがすがしいんだ」
と、眠気で気だるい体を覚ますように一人思う。
朝に一人で店を開けるのは初めてだ。
いつもは店を閉める作業しかしていないので、要はその逆をやればいいんだ。
そう思ってた。
大体の作業は終え、お金をレジに入れようと金庫に行く。
その時、自分の体から一気に汗が吹き出るのを感じた。
あれ?
金庫のダイヤル何だっけ?
金庫には鍵穴とは別にダイヤルロックがついている。
このダイヤルロックをかけるのは大抵閉店作業が終わった時だ。
つまり開店作業をやる人以外でこのダイヤルロックを開けることはまずない。
そう、俺は番号を知らない。
いや、正確には忘れたのだ…
以前に習ったのだが、それは2ヶ月以上前だ。
当然秘密なわけだから、メモるわけにもいかず、まぁいつも閉店作業だし、いっかとか思ってた。
阿呆。
回してみても、回してみても空かない。
しかも、開店まで時間が15分…
急いで事務所に行き、店の人に電話をしてみる。
しかし、こんな時間に繋がるわけはなく。ますます焦る。
本格的にヤバイぞ。
一か八かで、3ヶ月前に辞めたAさんに電話をしてみる。
この人は毎朝と言って良いほど開店作業をやってた人だ。
まだダイヤルを覚えてるかもしれない…
繋がった!
ダイヤルの番号を聞き、それ通りに回す。
が、空かず…
「それじゃ、私今からすぐ行きますよ」
Aさんは店のすぐ近所に住んでいる。
出勤前だっつーのに呼んでしまって俺最悪だなぁ。
来てもらった時にはすでに開店時間。
お店は空いてるが、レジにはお金が無い…
しかし、幸運にも朝はすいてる。
来てもらい直接やってもらうが、やはり空かず…
最近番号が変わってしまったのか?
そこにお客さんが来る!
400円のセットを買う。
1000円を出される。
…まずい!
「少々お待ち下さい」
急いで裏に行き、自分の財布を見る
あった!
ジャスト600円。
この時、一生分の運を使い果たしたかと思った。
もう一度電話で助けを求めると、店長に繋がる!
すると、Aさんから聞いたのとは別の番号が。
空いた!
Aさん「良かったー。もう、大丈夫ですね。」
俺「本当すいません。今度何か奢るんで!!」
Aさん「やったー!!」
Aさんは裏口から帰っていった。
なれない朝のメニューと格闘し、何とか10時までに仕事を終える。
俺と入れ違いでバイトの主婦さんが入る。
俺「すいませんねー。先ほど朝早くに電話しちゃって。」
バイトの主婦さん「いいえ、でも、Aさんも空けれなかったんですか?」
俺「はい、何か番号変わってたみたいです。」
バイトの主婦さん「えっ?変わってないですよ!」
Aさん…
ま、でも時間無いのにわざわざ来てくれたし、サイゼくらい奢ってあげよう。
まめ
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