正定寺の閑栖  (しょうじょうじのかんせい)

メインページは検索で「正定寺」
(HP作成は正定寺閑栖:小原壽山)
ブログはFacebookにリンクしています。

ご法事・・・お斎(おとき)

2014年10月13日 | 日記
歴代和尚の年忌法要を斉会といいます。
檀家さんのご先祖の年忌法要と同じです。

斉会とは僧尼に食事を施す事をさします。
ようするに法要は食事会なのです。
言い換えれば「食事が出ない法事は法事では無い」とも言えます。

これは、寺院に限らず檀家さんの法要も同じです。






昔は、どの家でも年忌法要があると、親族や地区の女性が
集まりお参りした方々に「まかない」をしていました。

お膳料理で「煮しめ・そうめんやうどん・油揚げ・煮豆やごま豆腐などなど」
全て精進の料理でした。

そしてこの食事を「お斎(おとき)」と呼びます。
神事の食事は「なおらい」と云います。
昔はお酒も出ていましたので、法事が終わると夜まで会食が続いていました。



最近は、檀家さんも忙しい僧侶に気をつかってか「お膳料」などと
称した布施を差し出すようになりました。

葬祭業者が提案したビジネスプランの「家族葬」なるものと
同じように、食事も「家族お斎」なのか「僧侶・親族はご遠慮下さい」の
法要後のお斎座をよく見かけます。

檀家さんとの唯一のコミニュケーションの場が「お斎」だったのですが
最近は少なくなってきました。
若い和尚さんは、檀家さんの「家族構成や親族」はだんだんと
分からなくなっているようです。

反対に「お斎」を頻繁になさる檀家さんでは「ご家族や亡くなった方の人柄」など
多くの情報を僧侶が得ることが出来るので「檀家と寺」の関係は密になります。



正定寺がある佐伯市直川は、むかし通りの檀家さんが多く、
家族だけの法要でも、必ず「お斎」が付いています。

さすがに昔のように「お膳」では無くて「お弁当」になりましたが
ご家族のお人柄などを「お斎」で知ることが出来ます。

ご法事には仏壇に「お霊具膳」が備わります。

亡き方と僧侶・遺族・親族が一同に会して、仏壇に上がっているお膳と
同じものを頂く事が「ご法事」なのです。




檀家さんのお斎には必ず座していた私は、
ご馳走のお陰で30㎏も太ってしまいました。

亡き方のご縁に触れながらいただくので
人様より身につくのかも知れませんね。













最新の画像もっと見る

コメントを投稿