声はかけない。
知らん顔をすること。
それが、生まれてくる前の約束だから。
その距離が、愛を産むのか。
もどかしさと、不安が入り混じり、何かしたくなる。
でも、静かに、祈りを。
眠りを。
孤独と、
疎外感と、
若さに、惑わされ。
勉強、そっちのけで、角川文庫を読み漁る。
おれも、女の子とつきあえるのか?
おれは、男として見られないのか?
その答えを、片岡義男に。
迷って生きて、それが十代だよ。
童貞の男だよ。
まずは、自分自身を。
抱きしめて。
そして、・・・・・・・・・
孤独と、野望と。
自分勝手と、後悔の繰り返し。
東京に生まれ、育って、打ちのめされて。
大嫌いな、大好きな、この街に、罪を下ろして。
偉そうに生きている。
涙が止まらなくて、自分が好き。
山の神様も
海の神様も
見放した、私の系譜を。
自分勝手に、わがままに。
そして、静かに。
赤子が泣いているその部屋で。
安らぎと、悔やみと、受け入れと。
マドンナが、いつまでも来ない。
酒が、惑わす。
いつも、現実に。
眠れない毎夜。
涙が、痛いよ。
涙が、安らぐよ。